第102話 大型ダンジョンの探索
10m程の猪型がいなくなった後、斑鳩は再び周辺を探索していた。
あれから何度かモンスターに出会ったが何かが変だった。
先ず襲ってこない、これまでのモンスターやハグレ達は人を見ると手当たり次第襲って来ていた。
コンニャクの花のダンジョンだけは例外であったが
「確か、モンスターやハグレは怨念的な負の感情の塊とかどうとか白い空間で言われたきがするけど…
何故襲ってこないんだ?助かってはいるけど……」
以前白い空間で、負の感情の塊みたいなもので人を襲ってくるとか言われたのを思い出していた。
「そんな事よりも、さっさとこのダンジョンから出ないと…
襲ってこないといってもカバンもないから野営セットもないしこのままでは…」
お腹空いたなと思いながら再び周辺を探索する。
「ない………なんでだ…俺はこのままここで…」
一度悪い風に考え始めると次々に良くない未来が浮かんでくる。
意識を取り戻した付近を数時間も探したが何も見つからず
絶望感が増してくる。
「最悪だ、どうしていいか解らん!
夜になるまでに食べ物と寝る場所を見つけないと…」
取り敢えず食べれるような物を探しながら
寝れそうな所を探した。
前回、水場の近くで野営して酷い目にあったから水場は避けようとして探し始めた。
暫く考えたがキャンプなんてキャンプ場で数回、装備が整った野営がこの前一回あったのみ
今は、1人でしかも装備なしでモンスターが闊歩する謎ダンジョン
終わった………
あてもなく彷徨っていると、道の様な場所に出た。
付近を見渡すと、遠くに民家の様な建物が数軒見えている。
「ダンジョン内に民家……取り敢えず行ってみるか、野宿よりはましかもしれない」
斑鳩は、遠くに見える民家に向かった。
放置されて時間が経過している感じはあったが、人が住んでいた形跡もある。
玄関脇にある自転車や原付
以前は使われていたであろうプランター今では雑草しか生えていない
庭とかにある雑草さえなんとかすれば、綺麗な感じもする。
窓から中を覗いてみると、特に荒れてもなく普通の一般家庭のリビングを1年位放置したらこうなるだろうな程度の若干埃が見える程度
むしろ、転生前に定年まで過ごしていたワンルームマンションの自分の部屋より綺麗だった。
「なんだろ?これは本当にダンジョン内なのか?
玄関は、、、空いてる。
入ってみるか…」
ドアの取っ手に手をかけ引っ張ると普通に開いた。
現実世界なら、不審者が他人の家に勝手に入っているだけにしか思えない
「お邪魔します〜」
斑鳩はそのまま中に入った。
玄関脇に見慣れた2Lのペットボトルの水がケースで置かれていた。
気にせず1本取り出し飲んでみた。
普通に水だった特に変な味もせず腐ってもいなかった。
「なんなんだこのダンジョンは、本当にダンジョンなのか?普通の民家にしか思えない」
斑鳩は、どうしても人の家のような気がして中にそのまま入っていく気がおきなかった。
だけど、野宿する勇気もなく
単なる民家みたいな建物内の玄関先でそのまま眠りについた。
お腹は空いていたが体力の疲労と精神的な疲れが勝っていた様だった。
いつの間にか何時もの白い空間にいた………




