第101話 状況確認
命からがらなんとか倒した猪型
倒すきっかけを作った肩は自己治癒(中)の御蔭でまだ痛むが形がそれなりに戻ってきた。
1人の時に襲われたらさっきは何とかなったが
また何とかなる自信は無かったので
状況確認の為に周辺を散策する事にした。
「確かここの川って、直ぐ近くに道路もあったはずだったけど…」
道路を見つけ助けを呼ぶか、皆と合流しようと考え川から100m程離れるが
道がまだ見つからない
「もしかして、こっち側は何もないのか?」
幾ら探しても人工物的な物は見つからない
あるのは、岩や草木のみ
「戻って反対側にいってみるか…」
反対側も同様に何も見つからない
それだけではなく、よく考えたら道路があるなら電柱でもあってもいいのにそれすらなかった…
「ハハハまさかな…普通に空もあるしダンジョンの中って訳でもないはず!
これは譲れない!」
何を譲れないのか解らないが現実を認めない様にしている斑鳩がそこにはいた。
「くそっ…状況だけで考えたらダンジョンの中じゃないか!しかも未確認の大型ダンジョン…」
現実逃避してみたが、一瞬で状況整理しはじめた。
「ここは、恐らく未確認の大型ダンジョン
持ち物はナタと10特ナイフのみ…
何処から入ってきたかすら解らない…」
状況確認は一瞬で終わった。
「最悪だ…大型ダンジョンなんて、何処のダンジョンもまだ誰も踏破したことも無いどころか踏破の糸口すら見つけられてないのに…気絶してたから道も解らない…のにダンジョン内にいる…
そもそも道なんてないけどね。
ハハハハハ……ハァ……」
絶望感しかなかった。
前世で、納期に間に合わず徹夜しても終わらなかった時の方がまだましだったと考えてしまう。
今は、一つのミスで簡単に命を落としてしまうかもしれないからだ。
ただ幸いな事に、さっき倒した猪型以降はモンスターに出会っていない
状況確認を独り言をブツブツ言いながらでもできたのはそのおかげだった。
「不気味だ…ダンジョン内部のはずだけどモンスターに出会わない」
すると何処からか、凄い音を立てながら何かがゆっくりと接近してきていた。
「………」
声を発する事が出来なかった。
斑鳩にはまだ気付いていなかったが、体長10mはありそうな猪型がそこにはいた。
「ヤバイヤバイヤバイ」
反射的に小声でヤバイを連呼してしまう。
この大型猪型の御蔭で他のモンスターには出会わなかったのを理解した。
大型犬以上のサイズは、こん棒やメイス、ハンマー等
鈍器類ではなく、刃物類か槍で対応しないといけないと習っていたのを思い出した。
「鈍器じゃないけど、ナタと10特ナイフだけか…
無理過ぎる…取り敢えずここを離れないと…」
無言のまま他のモンスター達と同じでこの場所を離れる事を決意した。
…
……
………
あれから1時間後、周辺を散策するが出口は見つからなかった。
最初にきた時、猪型に連れられてここにきたが
「俺を乗せたままそんなに走れるか?無理だろ何処か近くに出口があるはずだ」
10mサイズの猪型がいなくなるまで隠れて待つことにした。




