初めての「絶望」
絶望が始まる。
平和な村の午後。子供たちは野原を駆け回り、大人は気ままに仕事へいそしむ。
そんな中、黒いローブを羽織る怪しい男が村に現れた。
「おじさんだーれ?」
男は子供たちが遊ぶ、村から少し離れた野原にやってきていた。
「怪しい者じゃないよ。ちょっと君たちに用があるんだ」
そう言って子供たちを集める。全部で13人くらいか。結構いるな。
「いいものを見せてあげよう。こっちへおいで」
「え?いいもの?わかった!」
子供というのは純粋で、少し哀れだった。
僕は子供に近づき、ハグをする。
「さようなら」
子供の背中に添えた手から剣をだし、即座に子供の首を刈り取った。
さらに、他の子供が悲鳴を上げる前に全員の首を刈り取る。
ボトボトボトっ
地面に転がる13つの頭。
「3で割れないな~。まーいっか」
うち一つを魔法で燃やしてしまう。
12個になった首を三つずつ木の杭に刺していく。
ズゾッ、ズゾゾッ、ゴッ
「よし、これで団子が4つ完成っと!」
多くの子供たちの顔はすでに歪んでおり、なかなか素晴らしかった。
次に体の方に目を向ける。
僕は鎌をもち、子供たちだったものから両腕を切り離していく。
ザシュッザシュッ
動脈血と静脈血の違いがよくわかる。
骨も真っ白だ。とても健康的だったのだろう。とても幸せだったのだろう。
それが、一瞬で、壊された。
「フフフフッ」
おっと。我ながら気持ちの悪い笑い方をしてしまった。
はやく絶望する大人たちを見てみたい。その一心で作業を続ける。
木の板に腕を杭で固定。それを26本。
「ちょっと少なくてインパクトに欠けるけど、こんなもんか」
あとはこれを村の真ん中に持って行くだけだった。
「きゃああああああああああぁぁぁっ!!!!!」
夕方。突如として現れたのは、午後に野原を駆け回った物。帰ってくるはずだった物。
見るも耐えない無残な姿になった、子供たちだった物だった。
一人を除いて全員の顔がよくわかる、ぐしゃぐしゃになった首が晒されている。
きれいな鮮血がしたたり、美しさを醸し出している。
そして、助けを求めるかのようにこちらへ手を差し伸べる物。
合計26本が同じ木材から、まるで枝のように生えている。まさに異形。
村の人たちが集まってくる。しかしどうすることもなく、ただ嗚咽が聞こえるだけだった。
「かわいそうに。なんてかわいそうなんだ!」
村の人に紛れて、黒いローブの人物がやってくる。
「親よりも早く逝ってしまうなんて!!哀れな子供たちよ。今すぐお迎えに、両親を送ってあげよう!!」
村人がこちらを凝視する。恐怖する者もいれば、それを望む者もいた。
僕は瞬時にそれを区別し、恐怖する者のみを切り裂いた。
残した者は適当な場所に転移させた。その方が絶望するだろう。




