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【完結】こちら異世界転生管理局  作者: ただみかえで
第7章 7つのスキル
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第51.5話 螢子は振り返る

第7章スタートの前に。

6章が過去編だったので、5章のお話を螢子視点で振り返ってみましょう。

 あれから2年が経った。

 あれ、というのは、天界で濡れ衣を着せらたあの事件だ。

 思い出すだけでもイラッとする。

 そもそもが誘拐(拉致、の方が正しい気がするけど)されて、自分の身を守るためにスキルを使ったら居もしない天界王への反逆とかおかしい!

 正当防衛でしょあれ!

 その上、最初から結論ありきの裁判とは名ばかりの一方的な通告によって強制労働させられることになるし、護衛としてついてくれてた千代ちゃんまで傷つけるし。

 なんとか無事だったからよかったけど……。


 明らかに最初から仕組まれていたよね、あれ。

 それに気付かずにほいほいスキルを使ってしまったのは私だけどさ。


 強制労働先に着いたら、自分の元居た部屋だったのはびっくりした。

 せめて気持ちよく働けるように、っていう配慮だったんだろうか……。

 だったら最初からそんな罠じみたことをしなければいいのに、とは思ったけど、こちらにやるかやらないかの選択肢を与えるつもりはなかったんだろうな。

 どっちにしろ、拉致されて眠らされてる間に呪い付きの腕輪までつけられていたし、拒否権なんかなかったんだけど。


 強制労働の内容は単純だけど難解な『弥勒さま探し』。

 いくら私の紫翡翠の眼(ラベンダーアイ)が元々弥勒さまのもので『すべてを見通す力がある』とはいっても、私がそんな神様の力を使いこなせるわけないってのに。

 ていうか、天界(じぶんたち)が2年半以上かけてようやく微かな手がかりを掴んだ程度だっていうのに、それを丸投げしないで欲しい。

 天界、っていう割にどんだけブラック企業なんだ、ほんと。


 なんて。

 ボヤいてても状況は改善しないし、諦めてお仕事ことにしたんだけど。

 ようやくそこに至って、元居た世界(日本)のしかも自分の部屋の妙な違和感に気が付いた。

 あからさまに間取りを無視した6枚の扉はともかく(あれはあれでどうしようかと思ったけど)、外に出たら出たで軌道エレベーターなるSFな物体が絶賛建築中だった。

 後でわかったんだけど、どうも異世界転生局のあった『あっちの世界』と、元々住んでいた『こっちの世界』では時間の流れに10倍もの差があるらしかった。

 ん? てことは、私がこっちで2歳ほど年齢メモリを回した間も、年齢不詳の(聞いたら怖いので聞けない……)ミルティ先輩や.可愛い可愛い千代ちゃんは3ヶ月くらいしか経ってないってこと!?

 ……うう、早く向こうに帰りたい……。

 といっても、きつね耳ロリっ子な転生局のフーちゃん局長は600歳超えてるらしいし、もっふもふうさぎの転生局(うち)のラビエン局長も軽く200歳超えてるっぽいし、2歳くらい誤差だよね、誤差。

 てか、ガス状生命体のファイさんはどういうカウントの仕方するんだろう……?


 


 そんな25年後の変な扉がいっぱいある部屋で、私の強制労働が始まった。

 のはいいんだけど(いや、あんまりよくはないけど)、いくらなんでもなんのヒントもないのはどうかと思う。

 結局、ここにある気がする……レベルの手がかりしかつかめなかった、ってことだったのかな?

 紫翡翠の眼(ラベンダーアイ)に対して過大評価すぎだし、天界の捜索部隊は無能の集まりなの??

 まぁ、最終的にはスキルの組み合わせでなんとか『まともな』手がかりを見つけたけど、見つけられなかったらどうしたんだろうか。

 自分たち不甲斐なさを棚に上げて、失敗した! とかいって呪いでも発動させてたんだろうか……ああ、やりかねない……。


 手掛かりを元に向かった山奥では、弥勒さまが作った忍者の隠れ里、兼千代ちゃんの実家があり、そこで千代ちゃんのお母さんやらお姉さんやらと出会った。

 そこでは転生局の面々と連絡を取ることができたり、地下の祠でミニサイズの弥勒さま(ミニろくさま)が待っていたりしたんだけど。

 何より、私が転生局へ転生した際に転生者リストに載っていなかった謎、が突然わかったことが衝撃だった。

 単に、天界が私――を通して紫翡翠の眼(ラベンダーアイ)を手に入れたかった、ってだけの話……。

 まさに今の私の状況を作りたかったってことだったみたい。

 もちろん、せいかーい、なんてボードを持った人が出てくるわけではないので本当の本当はわからないけど、まぁ間違ってないと思う。


 腕輪の呪いを解いてもらって、ついでに腕輪から自動で天界に転送される機能にも細工をしてもらって、私は次の扉を開きに戻った。


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