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【完結】こちら異世界転生管理局  作者: ただみかえで
第3章 転生局vs転移局
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第24話 ただいま

「短い間でしたが、お世話になりました」

「いつでも戻って来ていいんだからね!!」

「フーちゃんありがとう!」

「むがっ!

 い、いきなり抱きつくな!!」


 誘拐事件から明けて翌日、約束の1週間には1日早いけど転移局を後にすることになった。

 私争奪戦に関しては、今回の事件を公表することで表向きには『禁止』になったらしい。

 まぁ、今回のように『裏』で動く人たちは、禁止した所で変わらないだろうけど。

 困った時の弥勒さま(切り札)もいなくなってしまったし。

 ミルティ先輩ができるだけ一緒にいてくれることにはなったので、チョットは安心だけど、常に一緒ではないからなぁ……。

 弥勒さまは紫翡翠の眼(ラベンダーアイ)を使いこなせ、と言ってたけど、それこそどうしたらいいのやら。


「……あ、あの、ホタルコちゃん。

 そろそろ局長を離してあげてくれませんか?」

 クレィさんに言われて腕の中を見ると、ぐったりしたフーちゃんが……。

「おわっ!

 ごめんなさい!!」

 ギュッとしたまま考え事をするものじゃないな。


 それにしても、

「フーちゃん……抱き心地良かった……。

 そっち(ロリコン)の趣味はなかったはずだけど、目覚めてしまいそう……」

 ふにふにしてて柔らかくて、あの体温の高さがいい感じに暖かくて、腕の中にすっぽり収まるのもいい……。

「ホ、ホタルコ……お前、チョット離れてろ……な?」

 なぜか、微妙に怯えた表情をしてこっちを見るフーちゃん。

 目線が泳いでいるのもなんでだろう?

「どうしてそんな後ずさりするんですか~??」

「は、はは、なんでだろーなー……」

 ジリジリと距離を詰めては離れて、を繰り返して……トンッ、とフーちゃんの背中が壁に当たる――

「……えーっと、螢子(ほたるこ)くん?

 なにをしているんだい?」

 不意に後ろから聞き覚えのある声がした。

「も、もふもふ! いい所に来た!

 お前んとこの職員だろ!

 なんとかしろ!」

「螢子くん……本当になにをしていたんだい?」

「やだなぁ。

 ちょーっと、抱き心地がよかったんで、もう一回抱きしめようとしてた……だけ?」

「その、なんだ……やめてあげてやってくれ」

「……しょうがないですね。

 じゃあ、代わりにもふもふ局長をもふもふと――」

「フランちゃん……諦めてくれ!」

「ちょ! こらもふもふ! 裏切り者!!

 あとフランちゃんゆーなー!」

「ふふふ、冗談ですよー」

「……冗談の目には見えなかったがな……」

「はっはっは、フランちゃんをからかいたくなる気持ちはとてもわかるけれどね!」

 そう言って、オレンジのバラを差し出す。

「オレンジのバラは……『絆』や『信頼』といったところかな。

 なんにせよお疲れ様だ、螢子くん」

「ありがとうございます。

 ……ただいまです、局長」

「ああ、おかえり」


「螢子ちゃん、来たわよ~。

 ……あら、局長、早かったですね」

 なんとも名残惜しくて、フーちゃんやクレィさんとお話をしていると、お迎えがやってきた。

「ミルティ先輩!

 わざわざありがとうございます」

「すまないね、ボクが送っていければよかったのだが。

 少しだけ、フランちゃんと話があってね」

 おや? なんだか含みがあるような言い方だ。

 いつもと雰囲気が違う。

 あ、今回の誘拐事件に関してのことかな?

 こう見えてこの二人(1人と1匹)は偉い人たちだし、今後のこととか色々と話すこともあるんだろう。

 

「じゃあ、行きましょうか」

「はい」

 後ろ髪をひかれながらも、転移局を出る。

 最後に、もう一度だけ振り返って、

「フーちゃん、クレィさん、その他お世話してくれたみなさま。

 改めて、ありがとうございました」

「こっちこそ、助かったよ!

 気が向いたら、また遊びに来ていいからな!」

「そうだね。

 お手伝い関係なく、いつでも遊びにおいで。

 お茶とお菓子は用意しておくよ」

「はいっ!」

 ……一緒にいた時間は短かったけど、いい人たちだったなぁ。

「それでは!」

「またな! ホタルコ!」

「またね、ホタルコちゃん」


◇


「局長室でいいわよね?」

「ああ、もちろん。

 二人でゆっくり話せればどこでもいいさ」


バタンッ


「好きな所に座りなさい」

「じゃ、遠慮なく。

 ほう……ここのソファはいいものを使っているんだな」

「特注品よ。

 ……で? 話したいことって?

 ソファの話をしにきたわけじゃないんでしょう?」

「……フランちゃん。

 キミ、螢子を囮に使っただろう?」

「……それが、何か問題でも?」

「いや……。

 だが……螢子の身に何かあれば、ボクはキミを殺していたかもしれない」

「ふん、そんなヘマはしないわよ」

「……万が一はあるからね」

「私にはないわ」

「……まぁ、いいさ。

 だけど、二度目は許さないよ?」

「それは安心していいわ」

「ん?」

「私としても……もうやりたくはないもの……。

 ホタルコが無事でよかった……」

「……ははっ、今自分で『万が一はない』って言ったばかりじゃないか」

「う、うるさいわね!」

「まったく、そんな泣きそうな顔をするくらいなら初めからやらなければいいのに」

「そうもいかないのよ……」

「……天界からの指示か」

「…………」

「ほんと、キミは天界人らしくないなぁ」

「悪かったわね!」

「褒め言葉さ」

「……ふんっ」


これにて第3章終了です!

次から第4章……の前に、番外編を書くかも知れません(書かないかも知れませんw)


いつも応援ありがとうございます♪

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