Link.74 side:アマネ 訓練所
ギバーとの戦いで、自分の自由を認識したセラノア
時は戻り、フラクタスに来て2日目。アマネは提示された依頼をこなすため、とある訓練場に向かっていた
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「あっ、おはようございます」
「よ、アルバ。おはよ」
この国に飛んできて、謁見を済ませた次の日
アマネは早速魔法使いとして戦士たちのトレーニングに付き合うことになっていた
ま、正直実戦経験なんてほぼないに等しいし……
またあんな襲撃を受けたら太刀打ちできない
そう、俺は一人にすら勝ててないんだ
…………よしっ、自分を鍛える。それで行こう
避けようのない拒否権のないこの仕事で、アマネはせめていいように考える
会場に向かう途中、アルバと出会い、話したことで少し緊張は和らいでいた
アルバにもらった地図によると、この先にその訓練所があるって話だけど…………
「ん?なんか音が………」
「────ゥゥゥゥウウン!!マッソォ!!!!!」
えー、吹き飛んできた人とかけまして、厨二病の人とかけます
その心は?
A、どちらも痛々しいでしょう
「だっ、大丈夫かァーーー!!!!」
目の前で繰り広げられる謎の光景
吹き飛んだ上裸の男に何人もの人が後を追う
ムキムキで、非常に体が大きく、どこかで見たことあるような───
「って、あの人攫いじゃん!?」
「………ナンセンスマッソォ…………」
「やかましいわ」
俺の筋肉に評価をつけるなよ
そりゃ体あんまり鍛えてないからな!ちくしょう
ちょっと鍛えよう……
「ちょっとバルクさん!大丈夫っすかぁ!?」
吹き飛ばされた男と同じターバンをつけた、黒髪の青年が駆け寄る
ふと、壁から足を踏み出して人攫いの男に近づこうとした時、アマネと目が合った
「あ、お客さんっすか!?ちょっ、バルクさん!起きてくださいっす!ほらほら、無敵のマッスルなんでしょ!」
「───フンッ!!!マッソォ!!!…………おや、お客人ですかネ」
「うわぁ……急に冷静になるなよ」
ついツッコミを入れてしまった
なんなんだこの騒がしい集団は
ターバンをした黒髪の青年はアマネにぺこりと一礼して人攫いの男に手を差し伸べていた
ふと、大破した壁の穴から、アルバ曰く姉だというノーチェが小さく手を振っていた
「えぇ…………」
あ、あんな子がこの巨体を吹き飛ばしたのか………?
って、人攫いの時とは真逆だなオイ……
改めてあれは仕組まれたことだったんだなと実感し、騙されたことにまた少し呆れを感じた
バルクと言われた「人攫い役」の男が立ち上がる
そして、アマネに近づいてきた
「話は聞いていますヨ。アマネ殿。ようこそ『百尾の黒』へ」
「あ、あぁ………」
癖の強い話し方の裏には、人攫い役の時にはなかった凄みがある
差し出された手を握り返し、大きさにかなり差がある握手を交わしたのだった




