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エンゲージ・リンク  作者: 花酔
第3章 広がる世界のカプリチオ編

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Link.53 最強図書館②

転移された先でセラノアが出会ったのはセフィロトの樹、花冠を名乗る男だった

セラノアはアマリリスに事情を聞くため、会話を試みた


◆


「最強………図書館?花冠?セフィロトの樹………!?ま、待ってください、情報量が……」


あまりにも予想外だったがために、セラノアの脳はショートを起こしそうだった。


「ごめんなさい、サプライズがしたくて黙っていちゃったわ♪」

「ユフィ………」


どうやらユーフォルビアのサプライズのようだ。

この情報を一気に今明かして反応を見たい、なんて意地が悪いのではなかろうか

セラノアはそう考えつつ、一旦置いておくことにした


「その、アマリリス………さん?アマネは………赤毛のある黒い髪の男の子を見ませんでしたか?」

「うん?見てないね。契約者かい?」

「………はい」


被っている羽付帽子を上げてセラノアの目を見て話すアマリリス。

その翠眼は優しくあの気絶した時に聞いた声のイメージによく合っていた


「………あの、花冠って」

「それよりまずは、君について聞きたいな?何者で、どうしてここに来たんだい?」


その質問は尤もだ。

まずは自己紹介をすることにした


「私はセラノアです。天………いえ、堕天使です。ここには………おそらく、主(あるじ)のクラスメイトの力でワープしてきたんだと思います」


端的に、簡潔に聞かれたこと全てに答える。

ロゼとの約束だ。一人目の天使という点は明かさずにいた。


堕天使だとバレている様子な以上、ここは隠す意味はないでしょう。

………セフィロトの樹、本当かどうかはわかりませんが、彼らからは私とアマネがいたとしても逃げ切ることすら不可能でしょうね


相手の力量を測ろうとすると、諦念が湧いてくる。

もちろん、生きることへの諦念ではないが、逃げることはしないと決意していた


「つまり、君たちはシュピーゲルの弟くんの知り合いかい?」

「シュピーゲル………あぁ、小………彼のことですか。そうですね」


つい小物と呼びそうになり、踏みとどまった。

一応助けてくれた相手だ。もう小物と呼ぶには失礼だろう。

アマネをいじめていた、いじめにノった事実は消えないため不快ではあるものの認めざるを得なかった


「と、というか逆に知り合いなんですか?」

「うん、だってシュピーゲル……その子のお兄さんにはお世話になってるからね」


確か………アニスに真理の、とか言われていましたっけ

あれは結局どういう意味だったのでしょう


「うーん、僕としては堕天使である君を倒さなきゃいけないんだけど、弟くんがここに飛ばしたってなるとそうもいかない」

「………なぜですか?」


アマリリスはうーん、という悩むそぶりをしてまるでどこかの先生のように一定のリズムで左右に行ったり来たりしていた


「ズバリ、彼に言っちゃったからだよ。『助けが必要なら──僕のところに尋ねるといい』キリッ」


キリッとはなんでしょう


格好つけた、というか巫山戯た動きでセラノアを指差すアマリリス

口でキリッと効果音をつける有様だ

だんだんとウザくなってきたセラノアはその指をはたき落とすと言った


「自分勝手を承知で言いますが、出口はどこですか?………アマネの、契約者の安否を確認しなければいけないのです」

「ふむ?ちなみにどこに?」

「え………?」


強く、セラノアは敵意を込めて言うと、なんでもないようにアマリリスは返事を返した。

セラノアは端的すぎて呆気に取られた


「だってここ──オラトリオ(元の国)ではないよ?」

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