↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エンゲージ・リンク  作者: 花酔
第2章 巡る思惑のカノン編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
42/90

Link.41 鉱物の防人④

助けに入ったアマネとアニス

鉄のゴーレムを相手取るはアニスの天使、ネメシアだった


◆


ネメシアは少し特殊な天使である

本来、天使は魔力の原料であるマナを用いて権能を行使する。

しかし、ネメシアは魔力を用いて権能を行使するのだ


彼女の権能は「陽光の彼岸花(コラス・ヘリオス)」。

いわば、魔力を使った火力炉である


「───ハハハッ!!!」


ネメシアはゴーレムの顔面へ炎の蔓を伸ばし、自身の身体ごと縛り付ける。

そして、そのままただひたすらに、殴っていた

ネメシアの髪の白い部分は輝かんほどの橙色に輝いている


鈍い音が響き、暗い地下の砂漠に反響する

あたりの空気は乾き、彼女の手にある真紅の炎はゴーレムの表面を赤く染め上げていた


「………おい、アレはなんだ」

「お、無事だったか。アニスさんの天使、ネメシアさんだよ」

「そんなことは聞いていない」


少し後方でセラノアに心配されつつも笑ってダーナの問いに答えるアマネ。

ダーナはその黒く焦げた腕を見て顔を顰めつつもいつものスタンスは崩していないようだった


「どうやら、殴(・)っ(・)て(・)る(・)みたいだよ?」

「見ればわかるだろ………!」


今度はボケるアマネにダーナが突っ込む形になる

鏡の天使もセラノアも大人しく主人のそばにおり、完全に観客のようになっていた


その理由は一つ──


「あの炎はなんだ………!?」


そう、ただ一方的な蹂躙であるが故だった


炎の蔦でゴーレムと自身をくくりつけたノーガードのネメシアは、炎の宿った拳でただゴーレムの頭部を殴り続ける。


それだけでゴーレムの頭部はへこみ、段々と動きが鈍くなってきていた

ゴーレムの攻撃も宝石の光線も、アニスが土の触手と障壁で防ぐ。

完璧な布陣だった。


「ははっ、ビビったのか?」

「………そんなわけないだろ」


アマネの笑いに驚きを認めようとしないダーナ。

ふと、その様子にダーナは疑問に思った


「お前も見るのは初めてだろ。なんでそんなに冷静なんだ」

「………はは、ただああいう目をしてる人は強いって知ってただけだ」


笑ってアニスたちの攻防を目に焼き付けるアマネ。

殴る、と宣言を受けた時、アマネはふいにセラノアのことを思い出していた


『………それでも、私は自分を許しませんし、許せません。だから、せめてこの真相を知ることは、明らかにすることは、彼らへの償いになると思ったのです』


ロゼと話した時、言っていた言葉だ。

意志の強い人は、その言葉に責任を持ち、実行してみせる

そんなオーラが、カリスマが、そう言う人にはあるのだとアマネは思っていた


だからこそ、セラノアを信じるし、アニスさんのあの宣言も信じられた


「………理解できないな」

「俺も完全には理解してないな」

「はっ、いつからそんなかっこつけになったんだか。……無様だ。お前は」


だんだんと、この競技をしていてダーナの性格がわかってきた

──なんでそんなことを言うのに表情は苦しそうなんだろうな


一つの結論を胸に、アマネは何も言わずにただことの顛末を眺めていた


──轟音が鳴り響き、一部が溶け落ちたゴーレムが地面に倒れ伏す。

技術も火力もある二人のコンビは、彼(ダーナ)に焦燥感を与えていた


ゴーレムの奥には、一つのゴールゲートが顔を覗かせていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。