Link.38 鉱物の防人①
アマネたちが地下の砂海でセラノア達を探していると
戦闘の余波が感じられた
合流を目指して向かう一方でセラノア達は──
◆
「──また来るぞ!!」
第一競技、"地下対抗チーム戦"
その会場のさらに地下。
分断されたダーナ、鏡の天使、そしてセラノアは一体の巨大なゴーレムと戦っていた
ゴーレムの周りには黄色や青色、様々なジェムが浮かんでおり、それがファンネルとして三人をそれぞれ狙ってビームを放ってきていた
「──2時、3時、7時、9時方面!」
「鏡!!」
一ヶ所に固まり、セラノアが叫ぶと鏡の天使はその方角へ順々に鏡を出していった
そしてその鏡の隙間からダーナは光線を直接放っていた
同じ天使ですが……目を隠しているのにあの反応速度……すごいですね
セラノアは素直に鏡の天使の正確さに感心する。
相手の攻撃がビームである限り、鏡の天使は反射できる。
すぐにこの作戦を思いついたダーナも流石だが実行する鏡の天使は同じ天使として尊敬すら覚えるほどだった
鏡の天使が出した鏡により、ビームは地面に突き刺さる
どうやらこのビームは着弾すると物質化して残るようだった
「チッ……」
ダーナは自身の放った光線の行方を見て歯噛みする。
光線はゴーレムの鉄の体に当たると、鏡に当たったあちらのビームのように反射して明後日の方向に消えてしまった
「相性が最悪と言っておいて……っ!ビームを使うんですね!」
「………っ黙れ!」
ビームを防ぎ切った後すぐ、ゴーレムはその重い手を素早く動かして物理的に殴りにきた。
それを回避しつつ、セラノアとダーナは言い合っていた
「…………これ以外………!」
「くっ………鏡の天使さん!私の左とゴーレムの頭部後ろに!」
ダーナが何か言う前にセラノアは鏡の天使に指示をする。
本来、主人以外の命令は聞く必要はない。
それでも状況に応じて彼は判断を行える優秀な天使のようだった
鏡の天使はセラノアの言う通り、セラノアの左、そしてゴーレムの頭の後ろに鏡を生成した
「『雷球』!」
セラノアが放った電気の玉は勢いよく鏡に着弾し、跳弾してそのまま敵の頭の後ろにある鏡に当たる。
まるで計算された動きで雷球はその鏡でも反射してゴーレムの後頭部に直撃した
『──』
「っ……効果なしですか」
発想は理に適ったものだ。
見えない側面に何か弱点がないかを探ったセラノアの行動。
しかしそれは理に適っているだけで通用するわけではなかった
「また来ます!5時、8時、10──っ!?」
直後、再び宝石は輝き出し、セラノアは方角を伝えようとする。
しかし、先ほどよりも早く輝きは頂点に達し、ビームは放たれてしまった
目の前に一筋の光が迫り、視界は白に染まり出す
セラノアは死を察知して体が固まってしまっていた
「───」
「──あっぶねえ!!!」
瞬間、セラノアの視界には黒が割り込んで衝撃は訪れなかった
「…………な………」
「っ〜!──無事か!?ノア!!」
その声は、よく知るもので──
自分の契約者である、その人の声だった
「───助けに、来た!!」




