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エンゲージ・リンク  作者: 花酔
第2章 巡る思惑のカノン編

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28/90

Link.27 試練

蜘蛛に追われ、他人のギブアップを目の当たりにしたアマネとセラノア

試験は後10分。

二人は集めた証を持ちゴールへ向かうのだった


◆


予選終了まで残り50分。二人はこの真宵の森の終了を示すゲートの前まで来ていた。


「なっ………!?」

「塞がれていますね」


門の奥には大きな建物が見える。

おそらくあれが第二会場であるゴールだろう


「あははははっ!!果たしてここを通れるかい?後輩達!!!」


門の前には一人の女生徒。

言動からして四年生(最高学年)だろうか

その後ろでは、目隠しをした契約天使と思われる少女がを座っていた。


「魔力を全部障壁(バリア)に集中してるのかよ………!?」

「どうしますか?破る手立てはありませんよ」


アマネは考える。ゴールは一つしかなく、ここを突破できなければ予選は突破できなかった


「………セラノア」

「わかりました」


ひとまずできるやり方で突破しようとするアマネ達。

再びカタパルトを使って数メートルの高度から飛び込もうとするアマネたち


「『障壁(バリア)』!『軽量(フェザー)』!」

「『風撃(ウインド)』!!」

「おっ!?案外──うげっ!?」

「アマネ!?」


セラノアが見たのは、宙を舞うアマネが行きと同じ軌道でこちらに吹き飛ばされたところだった


「ぐぅっ……上にも『障壁(バリア)』貼ってる!」

「なるほど……それで天井に当たって拒絶されてきたのですね」

「………あれ?──手が、痺れてる」


障壁にそんな効果あったか?

………せいぜいゴールゲートの幅は10m程度

その幅を障壁で守る……


習いたての俺ですら、きっともっと習えばそれくらいはできるだろうと思うほど燃費が良い魔法だ

強度はともかく、天使を魔力補填のためにフル稼働させるほどの魔力が必要な魔法には思えない


「痺画(パラライズ・ベール)……でしょうか」

「えっ?それって……」


痺画(パラライズ・ベール)。

あまり実践でも使われることのない魔法で、少し本で見たもののまだ使える段階になかった魔法だ

難易度が少し高い上に実用性はあまりない。

なんせ、す(・)り(・)抜(・)け(・)る(・)ベールのような痺れ罠だからだ。


「じゃあなんで触(・)れ(・)る(・)壁になってるんだ……?」

「───うぉぉぉぉっ!!!」


ちょうど考え込みかけた時、一人の生徒が突っ込む。

無策で突っ込んだように見えるが手にはなにかしら風の魔法を纏わせていた


「っラァ!!」


ガァンッ!!!と強い音が響き、一瞬間を置きすぐに遥後方まで弾かれてしまった。


やはりどうやらなにかしらの物理的な壁があるようだった


「痺れる壁………?というか弾(はじ)くってなんだ………?そんな効果もあったか……?」

「……アマネアマネ、今一瞬、アマネが弾かれた時よりも遅く弾かれた気がしませんか?」


セラノアは考え込むアマネの袖を軽く引いてバリアを見やる。

他の生徒数十人が攻撃をし続けるものの壊れる気配はない。

セラノアはそれをただ観察していた


「確かに……でも上も横も全部覆われてるんだよな……それでいてそんなに効果がモリモリなバリアってあったか……!?」

「………!重複……!」


セラノアが一つハッと顔を上げてポツリと呟く


瞑想は確かに魔力を作る上で効率がいい……

ですが、それだけに集中せざる負えないほど魔力を使うということは……

──あぁ、なるほど……!


「アマネ」

「おっ!なにかわかったのか?」

「はい──」


アマネは思考を止め、セラノアを見る。

セラノアはアマネの前に出て確信を持った目で手のひらに風を集めていた


「──攻略方法が」

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