Link.25 蜘蛛
幕を上げた開拓競争にて、アマネとセラノアは初めての謎に挑む
二人の知識を合わせ、一つ目の条件である証を一つ手に入れたのだった
◆
一つ目の証入手後──
「こうか!」
ガコン、と石板をはめると台座から証が現れた
◆◆◆
「『炎撃』!今ですアマネ!」
セラノアが炎を台につけるとその間石扉が開き、中の証をアマネが回収した
◆◆◆
「──結構集まってきたな」
開始から2時間
アマネとセラノアが集めた証は35個。
それなりに謎解きだけで稼げていた
「次はどうしま──」
「危ない!!」
きょろきょろと左右を見回すセラノア。
少し後ろを歩いていたアマネだからこそその危機に気づけた。
「ちょっ……!?許可なく抱きつくとかどう……っ!?」
「それはゴメン!けどやばいから走れ!あいや飛んでくれ!」
セラノアはアマネに抱きつかれる形で前に転ぶ。
白い霧の向こうで八つの赤い目だけが光る。
上からの奇襲にセラノアに気づくと、その見た目に──
「っ……い──」
「……へ?」
後ろを振り返って固まるセラノア。
心配そうにかなり近距離から顔を見上げるとみるみる顔が青くなっていった
「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「ノアっさんっ!?」
目線の先には巨大な蜘蛛の魔物。
キチキチと音を鳴らして現実離れしたその魔物はこちらを品定めしている様だった
霧の中、視界が悪くとも声は届きやすい。
セラノアの声はあたりに響き、すぐ後多くの足音となって帰ってきた
「ひゅっ……」
「セラノアーーー!!」
気づくと周囲には、同種の蜘蛛の群れ。
すでに二人は囲まれている様だった。
その事実に耐えきれなくなったのか、セラノアは目を閉じて綺麗に気絶してしまう
ぱたりと倒れる姿は糸の切れた人形の様だった
「セラノアっ?セラノア!!頼むから起きてくれよ!?………あーーー!!もう!!」
どれだけゆすってもセラノアは起きない。
ぐったりと倒れたセラノアを片手に、アマネは一人で耐えるしかない状況になってしまったのだった
▽▽▽
『お父様、これは?』
『ほっほっほ……「蜘蛛」というんじゃよ。危険な種類もおるからあまり近付かぬようにな』
『きけん?』
『あぁ。先代は蜘蛛の毒で亡くなったそうじゃ……お前もそうなってはならん。気をつけるんじゃぞ──』
△△△
「……ん……ぅ」
目が覚めると轟々と何かの音がした
……なんでしょう、火……?
「は、はは……!!蜘蛛は火が苦手!つか動物全般火は最強なんだよ………!」
ふと見回すとあたりは焦げ臭く、地面からは少しの火が立ち上っていた
「……アマネ?」
「起きた!?大丈夫か!?」
「は、はい……しかしなにが……」
そこでふと、記憶を辿って思い出す
確か……奇襲……なにに?
………蜘………蛛っ
「ひゅっ……」
「ストップ!!気絶ストップ!?やめてくれこれ以上耐えらんないから!!!」
「ご、ごめんなさっ……けど、蜘蛛はっ……」
「それはよぉーーーく!わかったから!!カタパルト!!するぞ!!」
その指示を聞いてようやく冷静になる。
火がほぼ全方位を焼いた跡があり、何発も炎撃を放ったのがわかった。
煙たい匂いによって蜘蛛はその焼け焦げた円からうちに入ろうとはしていなかった。
ぎゅっと目を瞑ってセラノアはなんとか魔法を行使する
「わ、わかりました!『風撃』!!!」
「ちょっ早っ!?『障──』ぐへぇっ!?」
慌てるセラノアは遠慮なく空に向かってアマネを吹き飛ばした
障壁が間に合わなかったアマネは風圧を直に受けて空を舞う。
セラノアは構わず足を霊体化させてアマネをキャッチした
「お、重い、です」
「うぇぇ……慌てすぎ……『軽量』」
両手で抱えようとしたものの、ズリズリと高度が落ちていく。
文句を言いつもアマネは自身を軽くする。
なんとか持ち直し、二人は蜘蛛が追ってこないのを確認して着地をした




