73.それぞれの朝
――――スカーレット
ど、ど、ど、どうしてこんな事に…。
目が覚めて、腰の痛みで昨日の事を思い出す。
(「辺境伯の許可も貰っているし…、覚悟してね?」)
……、ついに致してしまった。
私は恥ずかしくなり、ベッドに潜り込もうと横を向く。
するとそこには、神が作り出した傑作とも言うべき顔を持つ、ロイ様がいらっしゃった。
ご自身の腕で腕枕をし、こちらを微笑みながら見ている
もちろん、一糸まとわぬ逞しいお姿で。
「お、おはようございます…」
掠れた声で挨拶をする。
今は、喋るのもツラい…。
「おはよう、レティ。いい朝だね」
ピカーッと、後光がさしたような眩しいお顔で挨拶を返される。朝から神々しい…。
というより、魅力が増している気がするんですが。
「体、ツラくない?昨日、無理させちゃったからね」
全然、申し訳無さそうに聞こえない。
昨晩は本当に凄かった…。
初心者の私にはハードルが高すぎた。
「許して!」と何度言っても、やんわりと流され、よくわからないうちにロイ様を強請っていた。
それが一晩中、続くのだ…。
体力が限界を超え、意識を手放した時、カーテンから日の光がのぞき始めていたのだけは覚えている。
「レティはゆっくりしてていいよ。俺は仕事に行ってくるから」
そう言ってロイ様は衣服を整える。
体力、鬼か…。
いったい、いつ休んだのだろうか…。
改めて、ロイド・ウィラーという人物に驚愕する。
「それじゃあ行ってくるね。俺の愛しいレティ…」
去り際に、ちょっと濃厚なキスをされ、ロイ様は部屋を出て行った。
…ヤバイ、昨夜の情事を思い出して体が火照る。
私はそれを誤魔化すようにもう一度目を瞑り、夢の世界へと旅立つ事にした。
――――ロイド
はぁ…、婚約者が可愛くてツラい…。
なぜ俺はこのあと城に行かなければならないのか。
休んでしまおうかな?
しかし、昨日の顛末を報告しなければならないし…。
さっきから、レティの寝顔を見ながらそんなことばかりを考えてしまう。
昨夜は、怒りに任せて激しく求めてしまった。
レティが「許して!」と言っても毛頭許す気はなく、俺を何度も強請る姿にめちゃくちゃ興奮した。
つまりは、俺の独占欲を十分に満たしてくれたという事だ。
初めてなのに、酷いことをしてしまったな…。
そんな風に思っていると、レティが目を覚ます。
モゾモゾしている。
あっ、目が合った。
びっくりして、目が真ん丸になっている。
可愛いな〜…。
「お、おはようございます…」
声が枯れている。
喋るのも辛そうだ。
「おはよう、レティ。いい朝だね」
レティが眩しそうに目を細める。
「体、ツラくない?昨日、無理させちゃったからね」
今日はゆっくり静養させないと。
初心者にはハードな内容だったからな…。
これで嫌われたら俺は一生、後悔しそうだ。
仕方ない。レティのためにも、仕事に行くか。
「レティはゆっくりしてていいよ。俺は仕事に行ってくるから」
そう言って俺は衣服を整える。
今日は何だかいつもより体が軽いな。
やはり、我慢していたものを吐き出したからだろうか。
いつもより、バリバリ仕事が出来る気がする。
「それじゃあ行ってくるね。俺の愛しいレティ…」
そう言って俺はレティに口付ける。
離れたくなくて、少しディープなものになってしまったのは反省しないとな…。
さぁ、今日も頑張るか!!
――――公爵家使用人たち
「昨夜、ロイド様は無事に本懐を遂げられたかしら?」
「俺達に、朝まで部屋に近づくなと言っていたんだぞ。成就してなかったら、男性としてイロイロ疑う…」
「そうね。スカーレット様も、そういうことがいつ起こるのか、公爵家に来てからずっとソワソワしていたしねぇ」
「きっと大丈夫よ。昨夜はいつもと違ったもの!」
「あっ、ロイド様よ」
『おはようございます、ロイド様』
使用人たちは、揃って挨拶をする。
「おはよう。レティはもう少し寝かせておいてやってくれ。今日の彼女のスケジュールは?」
「午前は奥様とクロエ様とお茶会、午後は騎士団と鍛錬の予定でございます」
「それならキャンセル可能だな。急ぎ、母上とクロエに欠席を伝えてくれ。騎士団へのキャンセルは、俺が伝えておく」
「かしこまりました」
「あぁそれと、レティが起きたらなるべく静養させて欲しい。声が枯れているようだから、喉に良いものも差し入れてくれ」
「承知しました」
「では、俺は仕事に行ってくる」
『行ってらっしゃいませ』
揃って次期主人を見送る。
完全に公爵邸を出たのを見てから、使用人たちはまた話し出す。
「あれは、ヤッたな…」
「おめでとうございますぅ!!」
「ロイド様、生き生きしてましたね…」
「それよりスカーレット様よ!急いでお世話に伺わなければ!」
「そうね!忙しくなるわぁ〜」
使用人たちは、一斉にキビキビと働き出す。
皆の顔は笑顔で満ち溢れていた。
そんなお節介な使用人たちがいる公爵家で、ロイドとスカーレットが揃ってサプライズでお祝いを受け、とても恥ずかしい思いをするまであと数時間…。
やっとですね、ロイドさん!(≧▽≦)
文章が重複してました…。
すみませんでした!
(修正しました)
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