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31.side転生者達

――――アレクシス王子


そうだった…。

俺はロイドのキャラ設定を忘れていた。

アイツは()()()()()()だった。

熱い展開にイロイロ忘れてたが、決闘が行われ、一方的な戦いぶりに思い出した。


容赦無い攻撃の裏には、必ず緻密な計算がある事を。

その飄々とした姿からは想像出来ないほど腕っぷしが強い事を。


ヤバイ…。

ショウ王子は敵に回してはいけない人間を敵に回している。

今更、止める事など出来ない。

大丈夫かな?ロイドの事だから、戦いながら冷静に国際問題について考えているよね?

そう思いたい! 

俺は信じてるぞロイド!


そんな事を考えているとイスタークが近くに来て不穏な事を言う。


「ロイド、遊んでるなぁ〜。性格悪ぅ…」


ローーイド!!やめて〜〜〜!!



――――ユリア


うわ〜〜…。

ロイド様ってあんなに強かったの?

ただのイケメンキャラじゃなかったのね。

顔が良くて、頭もキレて、強いって何よ!

最高じゃない!

悪役令嬢がハイスペックなら、悪役令息がハイスペックなのもデフォよね。

もう、異世界恋愛モノの様式美じゃない。


でも、「王家の影」となって修行をした私は今ならわかる。

ロイド様、全然本気出してない。

あれは…


「遊んでるな、ロイド様」


私は声のした方を振り向く。

そこには私の恋人、ヘイムダルがいた。


「ヘムくん!」

「ユリア…、その呼び方やめてくれないか。今は仕事中」

「ごめんなさい、頭領」


素直に謝ると、頭領は頭をポンポンとしてくれた。

はわぁ〜、キュンとくる!

頭領の外見は、一見すると普通。むしろ無愛想な方である。

ただ、性格や行動がイケメン中のイケメン!

私の好みにドンピシャなのである。

やっぱりキラキラのイケメンは鑑賞対象で、付き合うなら頭領のようなタイプが良い!

という事で、私は今とっても幸せなのである。


「あれ?でも何でココに頭領が?」

「対決を聞きつけて、ルドルフ王子がこちらに来る。エイダ王女もあそこにいるようだしな。それを殿下に伝えに来た」

「なるほど!でもそれって頭領のする事?」

「うるせぇな…。真っ当な理由が無きゃ、仕事中にお前に会えないだろ」

「頭領…」

「ユリア、寂しく無かったか?俺は寂しかったぜ」

「ヘムくん…」

「続きは仕事が終わったらな」


はぁ〜好き…。

朝会ったばっかりだけど、寂しがりな所とかホントに好き!

よーし!今日も頑張るぞ!!



――――エイダ王女


嘘でしょ?

あそこまで強いなんて予想外…。

ショウ王子、手も足も出ないじゃない。

コレはあれね。『キングメイカー』を思い出すわ。

四季恋(しきコイ)』がコラボしたスマホゲーム。

あの時のロイド様は魔王だった…。

コラボ最終日に、攻略出来た時は歓喜したわ。

むしろ踊った。

そして喜びを誰かと共有したくて、ついステータスとか動画にアップしてしまったのよね…。

あの時のアクセス数は本当に凄かった。

イロイロなゲーム実況動画をアップしたけど、アレを超えるものはまだ無い。

まぁ、それだけ難しかったという事か。


確かにそれを踏まえると納得の展開ね。

ショウ王子は完全に攻略方法を間違えてるわ。

スカーレット様経由でロイド様を攻略しないといけないのに、直接対決に持ち込むなんて…。

しかも見たところ、ロイド様の方が好感度が高い。

この()()()()は失敗よ。

ショウ王子は仕切り直すしかないわ。


そんな事を思っていたらアレクシス王子がユリアさんと男の人を従えてこちらに来る。

どうしたのかしら?



――――転生者達


「どうしました?アレクシス王子」

「エイダ王女、こちらにルドルフ王子が向かっているそうです」

「えっ?お兄様が?」

「はい、どうやらこの対決を聞きつけたらしく。男同士の熱い戦いと、大国の皇子と剣姫の戦いに芸術意欲を刺激されるかもしれない、と仰っているようです」

「お兄様らしいですわ」

「芸術とは何がきっかけになるかわからないものですね」

「本当に…。アレクシス王子、ご報告ありがとうございました。では、こちらに席を作っていただいてもよろしいですか?」

「もちろんです。何か他に用意するものはありますか?」

「いえ、大丈夫です。兄は天才肌なので、全ての譜面は頭の中にあるそうですよ」

「それは凄いですね…」

「本当に…」

「しかし、エイダ王女も天才なのでは?」

「いえ。私はどちらかと言うと、努力してこの地位にあります」

「そうだったんですね」

「昔から何でもコツコツやるタイプだったので…」

「なるほど。俺もどちらかと言うと同じタイプかもしれません」

「奇遇ですわね!」

「ええ。なので前世でも戦略シミュレーションRPGが趣味で」

「あら?では、アレクシス王子はもしや『キングメイカー』の?」

「はい、プレイヤーでした」

「だから『四季恋(しきコイ)』を知っているんですね」

「そうなんです。でも俺は『キングメイカー』の中の『四季恋(しきコイ)』しか知らないので、知識としては貴女やユリアには劣っていますよ」

「それでもアレクシス王子は、よく立ち回っていると思いますよ」

「ありがとうございます」


「ほへ〜。お二人とも賢いんですね。私には難しすぎて『キングメイカー』は無理でした」

「まぁ、それなりにコツがあるんだよ」

「そうなんですね。じゃあ、アレクシス殿下はあのコラボ期間中、ロイド様を仲間に出来たんですか?」

「いや、あれは無理だったね。アレクシス止まりだったよ。エイダ王女はどうでした?」

「私は一応…」

「えっ!ロイド、仲間に出来たんですか?!」

「はい。で、でも!私もギリギリでしたよ!嬉しすぎる勢いで、動画までアップしてしまいましたから…。めちゃくちゃ動転してました」

「…もしや、主税(ちから)さん?」

「えっ?知ってるんですか!」

「マジか…」

「あっ!私も知ってます!ゲーム実況者の人ですよね?」

「はい、そうです…」

「税務署で働いてて、漫画描いて、ゲーム実況動画って…。エイダ王女、ちゃんと休んでましたか?」

「はい、まぁ…。でも!栄養ドリンクがあれば何とかなるんで…」

「なりませんよ!」

「そうです!殿下の言う通りです!食品について学ぶ者からしたら有り得ない話です!エイダ王女は完全に栄誉失調&過労死コースです!」

「…やっぱりか。私も薄々、そうなんじゃないか?と思ってたんですよね。…って事はつまり!!」

「つまり?」

「家族や現場を捜査した人たちにBL漫画や動画実況の履歴がバレるという事ですよね!」

「まぁ、そうなりますね…」

「いや〜〜〜!!」

「まぁ、死んでしまってるんでそこは忘れましょう。()には影響しませんから」

「はぁ…、確かに。生き返るワケでも無いですしね。忘れます」

「それがいいと思います。取り敢えずは、ロイドとショウ王子の対決に集中しましょう。そろそろ終わるみたいですよ」

「そうですね…。はぁぁぁ〜〜」

アレクシス編で出てきた、ゲーム攻略の猛者はエイダ王女でした。


✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩


読んでみて面白かったなぁと思われた方は、よろしければブクマ評価もお願いしたいです!!

大変、励みになります(。>﹏<。)

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