↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/25

第22話:海賊島と幸運の導き

その後の3時間、武装海賊ガレオン船は魔導機関マギテック・エンジンの推進力を受け、猛スピードで波を切り裂いて進んだ。


その間、翼のあるグールたちは空をパトロールし、深淵のオークたちは海の深淵を探索し、ブレイジング・ファングに立ち向かうために必要な経験値を少しでも稼ごうと獲物を狩り続けた。


しかし、太陽が沈み始め、二つの部隊が甲板に戻ってきたときの光景は、憂鬱としか言いようのないものだった。


3体の巨大なオークは、木の板の上に【 装甲ノコギリエイ - レベル4 】を2匹ほど投げ捨てただけだったし、3体の翼のある悪魔も、痩せこけた【 下級ハーピー - レベル5 】の死骸を2つ落としただけだった。

他には何もない。


甲板には、信じられないほどの退屈と倦怠感が漂っていた。


凄腕の戦士であるポールが樽の上に座り込み、無意識のうちに自分の手の甲を舐め、黄褐色の毛並みを熱心にグルーミングし始めていた。完全に猫の習性だ。


そして彼らの恐るべき船長レオンでさえ、野生の血には抗えなかった。


彼は甲板に座り、後ろ脚で耳の裏を激しく掻きむしった後、濡れた犬のように全身をブルブルと激しく震わせた。

毛皮から飛び散った水しぶきが、周囲に容赦なく降り注ぐ。


「ちょっと、あなたたち!」


水しぶきを浴びたアナベルが、鱗に覆われた手を腰に当てて呆れ返った。


「少しは海賊の船長と士官らしい威厳を保ちなさいよ! 猫は毛繕いしてるし、犬はブルブル水浸しだし……ここはいったい何の動物園なの!?」


レオンはハッと我に返り、気まずそうに咳払いをして後ろ脚を下ろした。


「……悪かった。毛並みがむず痒くてな」


しかし、この平和で滑稽な時間は、システムの澄んだチャイムによって突然破られた。


【 全員レベルアップ! 】


回復と強化のエネルギーの爆発がクルーのすべてのメンバーを洗い流し、疲労を癒し、全員のレベルをきっちり「1」だけ引き上げた。


レオンは甲板に目を向けた。

そこでは、まばゆい光の繭がキノコたちと巨大なベヒーモスを包み込んでおり、彼らが臨界点クリティカル・スレッショルドを越えたことを示していた。


【 船員進化 】

【 捕食キノコ(プレデター・マイコニド) 】×2 がレベル20に到達。


根で構成された二つの人型は不釣り合いに膨張した。


彼らの有毒な傘は天然の盾のように広がり、その根は木の幹ほどの太さの筋肉繊維を形成するように絡み合った。

彼らは身長3メートル以上に成長し、文字通り3倍の範囲に胞子を放出できる真菌の死の塔となった。


【 進化しました:マストドン捕食キノコ 】


しかし、力の頂点はメインマストの近くで顕現した。

すでに誰よりも高くそびえ立っていた鉄茨のベヒーモスが、待望のレベル20に到達したのだ。


牛の巨獣は原始の咆哮を上げ、タイタンのような両刃の斧を振り上げた。

金属に刻まれたルーン文字から、不自然に分厚い漆黒の炎が噴出し、二つの刃を包み込んだ。


【 新スキル解放:漆黒のダーク・フレイム


ベヒーモスは今後、武器を振るう度に、斬撃のダメージと致命的な炎の破壊力を組み合わせて敵を焼き尽くすことができるようになった。


彼らのそばで、他のクルーたちもレベルアップを完了した。


3体の深淵のオークはレベル18に、3体の翼のあるグールはレベル19に、双子のバトルドワーフはレベル17に。

猫人の戦士ポールはレベル18に、暗殺者アナベルはレベル17に、そして霊体の副船長アリックはレベル19に上昇した。


レオンもレベル19に到達し、自身のエネルギーが活性化するのを感じた。


システムは自動的にいつものようにHP、攻撃、防御、素早さに+5ポイントを与え、彼に新しい10のフリーポイントを渡した。

以前に貯めていた10ポイントと合わせて、これで未使用ポイントは20になった。


しかし、喜ぶ代わりに、レオンは甲板にある哀れな魚たちを睨みつけ、拳を握りしめた。

彼の犬の鼻面は、純粋な怒りのしかめ面に歪んだ。


「1レベルだけだと?!」


船長は手すりに当たって砕けるほど空の樽を蹴り飛ばし、怒鳴った。


「俺たちは3時間も全速力で進みながら空と海をスキャンし続けて、見つけたのがこのゴミだけか!? この海は実質的に砂漠じゃねえか!」


ポールが耳を伏せながら恐る恐る近づいてきた。


「船長、もしかしたらこの海域はデッドゾーンなのかもしれません。それとも、賞金稼ぎたちがすでにこの海域を掃討した後だったとか……」


「そんなこと知るか!」


レオンは爪の生えた前足を振り回しながら唸った。

彼はシステム画面を呼び出し、ステータスの一番下の行を指差した。


「俺には『運』に100ポイントも突っ込んであるんだぞ! システムの最大上限だ!

ブレイジング・ファングに見つかる前にどうしてもレベルアップしたいこの瞬間に、それが不発に終わるだと!?

ベヒーモスとキノコどもはレベル20で止まっちまった。21にすらかすりもしない! 何の冗談だ!」


レオンが初めて自分の不運を感じながら悪態をついたまさにその時。

周囲の濃い霧の中から空気を切り裂くような鋭い口笛が聞こえてきた。


巨大な革の鞄を提げた鷹人ホークマンが、船の手すりに滑空して降り立った。


「南海ガゼット! 特別号だよ!」


鳥は刷り立ての新聞を振り回しながら甲高い声で叫んだ。


「銀貨2枚だ、犬っころ。急いでくれよ!」


まだ怒りが収まらないレオンは、銀貨2枚をホークマンに投げつけた。

鳥は即座に霧の中へと飛び去っていった。


船長は新聞を広げた。何か退屈なアップデートでも載っているのだろうと思ったのだ。

しかし、一面全体を占めていたのは、巨大な闘技場の絵と、巨大な見出しだった。


アナベルが身を乗り出し、縦長の瞳孔を大きく開いた。


「船長……これを見て」


レオンは眉をひそめ、低い声で読んだ。


「『黄金と血の大武闘会グランド・トーナメント』。剣闘士の戦い。勝者にはシステムから直接提供されるレアアイテムが賞品として授与される」


ポールは顔をしかめ、その下にある小さな文字に目を通した。


「ルールが奇妙ですね、船長。乱戦じゃありません。システムの強制力による、バランスを保つための閉鎖的なトーナメント形式のようです」


猫人は小さな字を読んだ。


「『参加資格は正確なレベルに厳密に制限される。明日は、正確にレベル10、20、または30の者のみがトーナメントに参加できる。

2日後には、レベル15、25、35の者のみにアリーナが開放される。

指定された正確なレベルを持たない闘士は、いかなる状況下でも該当する日に参加することは許されない。

フィールド上の唯一のルール:対戦相手を殺すことは固く禁じられる』」


レオンは固まった。その行を読み返す。


『指定された正確なレベルを持たない闘士は参加することは許されない』。


船長はゆっくりと新聞を下ろした。

彼は船の甲板の方を向いた。


そこには、鉄茨のベヒーモスと2体のマストドン捕食キノコが彼らのタイタンのような筋肉を伸ばしていた。

3体の絶対的で、残酷で、支配的なモンスターたち。


その3体全員が、完璧に、『レベル20』で止まっている。


怒りはレオンの胸から完全に消え去り、絶対的な閃きへと変わった。

彼はシステム画面を凝視した。


そこには、【 LUCK:100 】が青く穏やかに脈打っていた。


彼の運は壊れていなかった。不発でもなかった。


システムは文字通り、彼らが経験値を稼ぎすぎないように、航路上のモンスターを海から空っぽにしていたのだ。

もしレオンが望んでいたような獲物の群れを見つけていたら、彼の巨獣たちは必然的にレベル21に上がってしまい、自動的にこの競技会から閉め出されていただろう。


代わりに、彼の【運】は世界全体を操り、明日のカテゴリーを支配するために必要な『正確な上限キャップ』に彼らを数学的に駐車させたのだ。


狂気を孕んだ、限りなくドヤ顔の笑みがレオンの鼻面に広がった。


「前言撤回だ。俺の運はマジの天才だ。明日、俺たちはトーナメントに参加して、表彰台を独占するぞ」


その啓示の直後。

アリックが純粋な凍てつく青い霧でできた手を、船首に向かってゆっくりと下ろした。


周囲の霧が暖かいそよ風に吹き飛ばされて突然晴れ上がり、クルー全員が息を呑むような光景が現れた。


彼らの前にあったのは、海に浮かぶただの岩ではなかった。

それは巨大な島、黄金の光と色とりどりのランタンで輝くポケットサイズの大陸だった。


空気は活気に満ち、お祭りの音楽、笑い声、そして水面を越えて響く太鼓の音で溢れていた。

黒い旗やドクロを掲げた、最もばかげていて威圧的な帆を持つ何百隻もの海賊船が、大砲を一発も撃つことなく、巨大な波止場に平和に並んで停泊していた。


「沈んだ宝に誓って……」


アナベルはぽかんと口を開けて囁いた。


ポールがレオンの横に並び、黄色い目を興奮に輝かせながら手すりから身を乗り出した。


「着きましたね、船長」猫人は畏敬の念を込めた声で説明した。

「ここが『海賊島パイレーツ・アイランド』です。この海域で最大のメトロポリス。すべてのアウトローの夢の場所です」


レオンは眉を上げ、波止場を見渡した。


「海軍はどうなんだ? 俺の懸賞金が出回ってるのに、こんなでかい港に航海してくるなんてギャンブルに思えるが」


猫は激しく首を横に振り、微笑んだ。


「ここには海軍の権力は一切及びません、船長。彼らの管轄権はゼロです。近づくことすらできないでしょう。

でも、無政府状態というわけじゃありません。『絶対不可侵の平和の掟』がここを支配しているんです」


「海賊と平和が同じ文脈で語られるのか?」


レオンは皮肉を言った。


「悪い冗談みたいだな」


「この自由地帯にシステムが課した制限ですよ」


ポールは活気づく街を指差して明確にした。


「島での戦争、船への襲撃、盗み、路上での乱闘は固く禁じられています。

許可されたエリア外で刃を抜き、掟を破った者は、法を執行するためにそこにいる全海賊の連合艦隊によって八つ裂きにされます。ここは俺たちの触れられない楽園なんです」


レオンは、カラフルな街の屋根の上にそびえ立つ、巨大な円形の石造りの建造物に目を向けた。

コロシアムだ。


彼がまだ爪に握りしめている新聞の一面に描かれていた、あの闘技場と全く同じものだ。


「つまり」


レオンは口元を大きく歪めて呟いた。


「もし誰かの手がウズウズしていたり、決着をつけたいと思ったら……」


「その通りです」


ポールは結論づけた。


「合法的に、かつ後腐れなく戦う唯一の方法は、アリーナの中で厳格な1対1の勝負を挑むことだけです」


船長は三角帽子を直した。

その犬の目は、水上都市の光を浴びて輝いていた。


彼の懸賞金はここでは何の意味も持たない。

彼には完璧にレベル調整されたモンスターのクルーがいて、ルールが完全に自分に有利に働くトーナメントで、3つのレアアイテムが彼を待っているのだ。


「アリック、停泊場所を見つけろ」


レオンは命じた。


「俺たちのモンスターたちのために、メダルを稼ぎに行くぞ」

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

退屈を持て余すクルーたちの日常風景、いかがでしたか?

そしてついに、レオンの異常な【運(LUCK)】の真価が発揮されました!システムすら味方につけるレオンの運、恐るべしです。いよいよ「海賊島」での熱いトーナメント編が幕を開けます!


「運の働きが天才的!」「トーナメントでの無双が楽しみ!」とワクワクしていただけましたら、

ぜひ【ブックマーク】の追加と、ページ下部より【★★★★★】の評価で応援をお願いいたします!

いよいよ物語はさらなる盛り上がりを見せます。引き続きお楽しみください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。