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THE HERO  作者: ガイ
修業
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7/13

6話 必殺技

よろです

第6話 必殺技


「"回し蹴り"!?」


「そうだ。まあ、細かく言うと顔面蹴りだな」


そう言うと鷲尾さんは俺の方に近づいてきた。


「えっ、ちょ、近い」


鷲尾さんと俺との距離はほぼないくらい近い距離となった。


「お前この距離で俺の顔目掛けて蹴れるか?」


「えっ、ちょと待ってください」


俺は色々と試行錯誤をしてみた。


そして、


「よっと」


ガシッ


少し不細工ではあったが、何とか鷲尾さんの顔の横に蹴りを入れた。


「これでいいんですか?」


「ああ十分だ」


鷲尾さんは納得のようだが


「でも、こんなんじゃ意味ないんじゃ」


「ああ、今のままならな。さすがに、遅くて意味ないだろうな」


「そうですよね」


「だが、鍛えれば立派な武器になる。普通は初心者がこの距離で顔に蹴りを入れるなんて

無理だしな。お前の体力テストの結果で体が柔らかいのはわかっていたから、もしかして

とは思ったが、どうやらあたったみたいだな。」


「なるほど。じゃあ、蹴りを磨いていくってことですか?」


「ああ、この距離の顔蹴りは警戒されにくい。だから、もっとスムーズにだせるようにこ

れから練習していく。一つ覚えれば、他の蹴りにも応用できるだろうしな」


「わかりました」


どうやら俺の必殺技は蹴りになるようだ。


良いな、蹴り。


やっぱ俺の憧れのヒーローの決め技もキックだし、俺も仲間入りするとしよう。


「まっ、その前に昼な」


「あっ、はい」


「じゃあ、おごるから何か食いたいのかあるか?」


そして、俺達二人はラーメンを食べに外にでた。


--------------------------------------------------


「おいしかったすね、あそこ」


「だろ、おすすめ」


昼食をとり終え、鷲尾さんとまた、トレーニング室へと戻った。


「それで、今日リョウは何時までに帰ればいいんだ?」


「そうっすねー」


正直今の感覚はとてもいい、できることだった今日は夜までやりたいんだが。


「逆に何時までならいいんですか?定時みたいのとかありそうですし」


「んっ、俺たちは何時までも大丈夫だが」


そうなのか、だったら。


「なら、明日もどうせ暇ですし今日は一日やりましょう。今日は泊めてください」


「えっ、まあここに泊めるのは別にいいんだが、親は大丈夫なのか?」


「はい、別に。母親は仕事で帰ってくるのは珍しいですし」


「そうか、父親は?」


「俺が生まれてすぐに離婚したんで」


「あっ、そうか。すまんな」


「別に大丈夫ですよね。記憶は特にないですし。母も俺が高校になるまではなるべく家に

いるようにして、一緒でしたし。今はその分外で仕事してるってだけですし」


「まあ、気にしないというならいいんだが、とりあえず今日は泊まっても問題なさそうだ

な」


「はい」


ということで、今日は泊まることになった。


実際、父親の事は全く覚えてないし、写真もなんとなく見ないようにしているせいいで顔

も知らない。


離婚の理由も知らないが、ただ一つ知っているのは祖父が言うには、離婚した時に母を泣

かしたということだけだ。


「なら、今日は一日中みっちりとやるとしよう」


「うっす」


--------------------------------------------------


その後は、ずっと蹴りの練習をしている。


どうゆう型でどう繰り出せばいいのか、腰といった足以外の体をどう使うのかを説明され、

ただひたすらサンドバックに打ち込んだ。


まさに狂気のように打ち込んだ。


そして、18時になった。


「とりあえず、ここまでだな」


ハアー


さすがに疲れた。


約5時間の練習は。


「今から夕飯食って、休んで、タケとやるがいいか?」


俺は頷いた。


「なら、夕飯まで休んでな」


鷲尾さんはそう言うと、冷たいスポーツドリンクを私し、俺はそれを受け取り、飲んだ。


その後、夕食をとっている時に、


「ああ、そうだ、タケとやる時にまだ蹴りを使うのよ。理由はわかるよな?」


鷲尾さんから言われた。


「まあ、今の完成度じゃ意味ないっすもんね」


「ああ、それもあるが、いくら完成度が高くてもむやみやたらに出すのは意味がない。こ

の"必殺技"は近距離で相手が蹴りの意識がないときにだすわけだ。タケは天才だが意識し

ていない攻撃をかわすのは無理だ」


俺は頷きながら話を聞いている。


「だから、いかに相手に近づき蹴りの意識をなくすのが大事だ。お前はそういう試合運び

をしながらやるわけだ。今のリョウには他の武器がないから、ぶっぱして相手に意識させ

るの意味がない。だからだ」


「なるほど、わかりました」


つまり、自分で流れを作って、蹴りできめるわけか。


難しくねえか。


まあ、でも、やるしかねえよな。


俺は強く決意した。


--------------------------------------------------


「じゃあ、やるか」


夕食と休憩をとって、現在は20時。


俺は再びタケさんと対等することになった。


「よろしくね」


俺は差し伸べられたタケさんの手をとり握手をした。


「朝のようにはいきませんよ」


「ああ、期待してるよ」


今日の昼のメインは蹴りの練習だったが、何もそれだけではない。


鷲尾さんは色々教えてくれた。


どうやって、戦っていくのかを。


そして、タケさんの戦い方を。


タケさんはどうやらボクシングのインファイターらしく、相手の攻撃をさばきながら一気

に詰めてくるタイプらしい。


俺の蹴りは間合いを詰めなきゃならないが、鷲尾さんいわく


『タケが勝手に詰めるから、今は気にしなくていいぞ』


らしく、俺はとりあえず詰められた際にどうするかの対策を聞いた。


とりあえず、今は実践していくしかない。


「準備はいいな、じゃあ始め」


バッ


その瞬間にタケさんが詰めてきた。


俺もそれに合わせて一気に詰め、プッシュした。


そして、タケさんの膝目掛けて前蹴りをし、ヒットさせた。


それによって、バランスを崩したが、それでもなお俺の顔にアッパーをかましてきた。


俺はそれをガードしれそれを防ぎ、距離をとった。


まず、一つ目の鷲尾さんによるタケさん対策


『膝を狙って、相手のバランスを崩す』


これは結構良い対策みたいだ。


そんなことを考えていたが、すぐにタケさんが再び攻めてきた。


今までみたいに後ろに行くのではなく、俺も詰めていった。


鷲尾さん曰く


『後ろに行くのはあんまりよくないから、一緒に詰めて攻撃するのがいいぞ』


これが、二つ目の対策らしい。


とりあえず、鵜呑みにして、俺は詰め鷲尾さんの顔にパンチをした。


しかし、それをいなされ、攻撃をしようとしたが、俺がさらに距離を詰めた。


そうするとタケさんは驚いた顔をして、俺との距離をとった。


『タケが詰めるのは自分の間合いに持っていくため、遠すぎるのはだめだが、近すぎるの

もだめなんだ。だから、近づくのはありだぞ』


あり、みたいだ。


よし、いけるぞ。


やりあえている。


--------------------------------------------------


「色々教えたんですね」


「ああ、一応軽くな。だが、結構できてて、驚いている」


タケには対策を教えたが、意外とできてて驚いている。


「榊くんはこのままいけると思うか?」


「まあ、それは...」


榊君は色々と考えているが、多分結論は俺と一緒だろう。


「多分無理なんだろう」


「だよな」


話をしながら、戦いを見ていると、再びタケが仕掛けた。


まあ、積極的にいくように言ったのは俺なんだが。


タケが攻め、それに合わせてリョウは詰めた。


が、タケは一瞬止まり、詰めてきたリョウに合わせて、腹に一発良いのを食らわせた。


タケは膝から崩れた。


「こればっかしは経験だしな」


いくら対策を教えたとしても所詮は付け焼き刃、初見はいいかもしれないが、経験のある

タケはそれを利用する。


その結果だ。


まあ、強引で暴力的だがこればっかしは体に覚えさせていくしかない。


時間はないのだから。


「いけるんですかね?」


「さあな、でも良いところまではいってもらわないと」


リョウには頑張ってもらうしかないな。


--------------------------------------------------


クッソ、いい感じにいけてたってのに結局ダメか。


いやでも、よくなっているはずだ。


「タケさん、もういっちょいきますよ」


「おう、来な」


俺は再びタケさんに挑んだ。




次回は多分来週中です。

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