休息は必要
8月6日
頭にひんやりとした感覚があり目を覚ますとお母さんが隣に座っていた。
お母さん「大丈夫?」
そう聞かれ体を起こそうとしたが頭が重く起こせなかった。おそらく私は熱を出してしまった
マエダ「...ありがとう、少し頭が重いだけだよ」
お母さん「そう、とりあえずお母さん飲み物とか買いに行くから安静にしててね、水ここに置いとくわよ」
と言い枕もとに水を置いてくれた。私は「ありがとう」と言い目を瞑った。
最悪だ...今日ヨシキくんと料理の約束してたのに体調を崩してしまった。どうにかヨシキくんに伝えるためスマホを探していると家のインターホンが鳴った。体が重いが動けはするので玄関を開けるとヨシキくんがいた。
マエダ「あ、ヨシキくん、ごめん私、熱出ちゃったみたいで...」
ヨシキ「...すみませんそんな状態なのにインターホン鳴らしてしまって。他に誰かいますか?」
マエダ「お母さん出かけてるからいないかな...」
と言うとヨシキくんは手に持ってた袋からスポーツドリンクを取り出した。
ヨシキ「昨日顔が赤くてふらついてたからもしかしてと思って買ってきました。しんどそうなら部屋まで肩かします」
そう言われ「お願いします...」と言いヨシキくんの肩を少し借りながら部屋に戻った。
マエダ「ごめんね、約束してたのに...」
そう言うと「大丈夫ですよ」と笑顔で話してくれた。
ベットに横になる前にもらったスポーツドリンクを飲んでから横になったのだが、何も食べてなかったのでお腹が鳴ってしまった。どうらや食欲はあるらしい...その音はヨシキくんにも聞こえたみたいで「食器とか借りてもいいですか?」と笑顔で話し、私は少し恥ずかしがりながら「うん...」と返した。それから20分ほどしてからヨシキくんが料理を持って部屋に来てくれた。
ヨシキ「体起こせますか?」
マエダ「うん、大丈夫」
ヨシキ「暑いので気をつけてください」
そう言い出された料理は温かいそうめんだった。私は「いただきます」と言ってから食べ始めた。出汁の味と少し生姜の香りがして優しい味が体に染みていく。
ヨシキ「食べれそうですか?」
マエダ「うん、すごく美味しい」
ヨシキ「よかった。とりあえず水分補給しながら体から水分を出していきましょう。喉は痛みますか?」
マエダ「喉は大丈夫」
ヨシキ「よかった、風邪ではないみたいですね」
と優しく話してくれた。私が食べ終わるまでに体を拭くタオルを持って来てくれて、食べ終わった食器も台所に持っていってくれた。
ヨシキ「後は汗を拭きながら安静にしてください」
そう言ってヨシキくんは持って来ていた荷物をまとめ始めた。そんなヨシキくんを見て寂しさを感じてしまい「ヨシキくんがよかったらそばにいて欲しい...」とつい口が滑ってしまった。
マエダ「あ、ご、ごめん、さっきのは忘れて...風邪かもしれないしうつしちゃ悪いから大丈夫」
そう焦って言ったが「自分で良ければいますよ」と言ってくれたので「ありがとう...」と返したのだが、弱気になっていたせいか「あの、よかったら手握って欲しい...」と、ついそんなことを続けて口走ってしまった。でも、後悔はない。もしかしたらこうする事がもうできないかもしれないから。しかし、ヨシキくんと一緒にいたいと思っていてもこんな状態では元も子もない。これからはあまり無理をしすぎてはいけないかもしれない。そんなことを考えていると、ヨシキくんが優しく手を握ってくれ、そのおかげで安心してどんどん眠くなっていき目を閉じ「ヨシキくんが横にいてくれると安心する」と思いながら眠りについた。
8月7日
目を覚ますと体が軽くなっていた。完全ではないが熱が引いて来て寒気も無くなっている。しかし服は汗でだいぶ濡れていた。「服変えなきゃ...そういえばヨシキくんは」と独り言を言っていると。横にいたお母さんが「彼なら帰ったわよ」と話しかけて来た。
マエダ「わぁ!お母さん!」
お母さん「はい、体温計」
そう言われ渡されたので体温計を測ってみると平熱近くまで戻って来ていた。
お母さん「顔色もだいぶ良くなったわね」
マエダ「うん、私どれくらい寝てた?」
そう聞くとお母さんは「もう7日の朝5時よ」と教えてくれた。時々起きては水分補給していたりトイレに言った記憶が薄らとあるので時間が経っているとは思っていたがそんなに経っていたとは思わなかった。
お母さん「そろそろ仕事行かなきゃいけないし様子見にきたの」
マエダ「そうなんだ」
お母さん「だから、仕事行ってくるけど何かあれば連絡してね」
マエダ「うん、ありがとう」
そう返すとお母さんは「あと、ヨシキくんにはありがとうって伝えておきなよ」と言い残してから部屋を後にした。
確かにヨシキくんには迷惑かけてしまったしと思いながらスマホを手に取り、BAINで「昨日はありがとう」とヨシキくんにメッセージを送信した。少ししてから「どういたしまして、熱は引きましたか?」とメッセージが届き「うん、引いて来たよ。様子見で今日もゆっくり過ごします」とおじきをしているイルカのスタンプと一緒に返事した。それから汗もかいていたため風呂場に行きシャワーを浴び、寝転びながらゆっくり過ごすことにした。
8月8日
この日は予約していた本を買うついでにお母さんに頼まれた買い物をすることにし、外に出た。すると、本屋に向かっている途中でヨシキくんから声をかけられた。
ヨシキ「こんにちは」
マエダ「ん?ヨシキくん!こんにちは。その格好は...ランニングしてるの?」
ヨシキ「うん、走ってたらマエダさん見かけたから。体調は大丈夫?」
マエダ「うん、おかげさまで。ありがとねヨシキくん」
ヨシキ「どういたしまして、それで今は何を?」
マエダ「ちょっとお母さんに買い物たのまれて」
そう言いながら持っていたレジ袋を指差し、続けて「そうだ、いまから本屋さん行くんだけど、よかったら歩きながら少しお話ししようよ」と笑顔で言った。ヨシキくんは「うん、いいよ」と言ってくれたので誕生日の話やゲームの話をした。ヨシキくんと別れてからは本を買いそのまま帰宅した。
家に帰ってから買った本を読み始めたのだが、読み始めてから数10分で本を閉じ読むのをやめた。理由は読んだことのある内容だったからだ。新刊なのでそんはなずはないのだが、私にはもう一つの夏休みの記憶があるからだ。細かい部分も全てを記憶にあるわけではないが楽しみにしていた本なので記憶に残りやすく覚えている。だからやはりこの記憶はただの妄想ではない。しかし、絶対に記憶通りにはならない。実際、私が熱を出した日はそもそも体調を崩してなかったのでお母さんと一緒に料理を教わっていた。ということはヨシキくんが死んでしまわないようにできるかもしれないのだ。そう思うと元気が出て来た。この日はこれからどうするのかを少し考え、ノートに書き写し、明日ヨシキと遊ぶため少し早めに寝むりについた。
なんだか少しずつ希望が見えて来た気がする。
最後まで読んで頂きありがとうございます。ゆっくりですが進めていきますのでこれからも読んでいただけると嬉しいです。




