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DREAM life  作者: ゆぅ
4/11

【少女漫画的展開】

 織りちゃんと松太朗くんは、女子高生と農大学生という身でありながら、実はもう結婚しています。17歳と21歳なので法的に問題ありません。ただし、織りちゃんが未成年ということもあり保護者の同意が必要なのですが、女子高生という未来ある少女である織りちゃんを、彼女のご両親は「のしをつけてお譲りいたします」と言わんばかりに大歓迎をして、松太朗くんに嫁がせました。

 一方、松太朗くんとしても学生という身でありながらお嫁さんを貰うことに不安がなかったと言えばうそになります。しかし、彼のおうちはあまり裕福ではありませんでした。小さい頃から苦労をかけてきたご両親に早くお嫁さんと孫を見せてやりたいと思ったのです。それに、織りちゃんの家はそれなりに裕福なご家庭でした。織りちゃんをお嫁にください、と言ったら、「のしつけて……」以外にも、「こんなじゃじゃ馬の娘を貰ってくださるんでしたら、生活費はこちらで援助します!なぁに、気構えず織りを幸せにしてくださることが一番ですから。それでも気が引けると言われるのであれば、松太朗殿が将来作った野菜やお米で、老後の私たちの食卓を彩って下されば、良いですから」

と、とても優しい言葉をもらったのです。


 こうして、二人ははれて夫婦となったのでした。



 こんな、昨今見慣れた少女漫画的展開で物語は始まるのでした。

「それでは、松太朗さま。行って参ります」

 織りちゃんはそう言って、旦那さまに一礼すると玄関へ行きました。

 朝の7時過ぎには学校へ行きます。彼女は学級委員をしているので、朝から日誌と出席簿を先生からもおらわなくてはいけないのです。


(設定が現代ということで、いろいろとこじつけはいるものの、彼女たちのキャラクターを活かすためために、どうしても言葉遣いだけは元のままいかねばなりません。そのギャップも含めて読み進めてください。)


 玄関で自分の靴を準備していると、松太朗くんが

「織り、忘れているぞ」

と後から追いかけてきます。その手には弁当のつつみがありました。今日は松太朗くんは2限目から授業なので、お弁当を作ってくれていたのです。

「せっかく俺がつくったのだぞ」

にっこりと優しくそう言う松太朗くんに、織りちゃんは苦笑いをしてしまいます。携帯が見当たらなくて探していたので、少し出るのが遅れてしまっていました。だから、つい忘れてしまっていたのです。

「ごめんなさい……」

差し出されたお弁当を受け取ろうと、織りちゃんが手を伸ばしたときです。

「きゃっ…」

突然、松太朗くんが織りちゃんの伸ばした手をつかみ、自分の方へと引き寄せました。織りちゃんは思わず前へつんのめってしまいます。それを、また松太朗くんはさっと腰を支えて受け止めてあげるのです。そして、そのまま織りちゃんをぎゅっと抱きしめます。

「しょ…松太朗さま…」

訳が分からないまま、松太朗くんの腕にすっぽり抱えられてしまった織りちゃんは恥ずかしいやら、慌てるやら……。脳みそは正常な判断などできなくなっていました。そんな織りちゃんを、満足気に抱きしめている松太朗くんは、どうせならまたからかってやろうと、ちょっとイジワルな旦那様になってしまいました。

「せっかく俺は今日は朝から余裕がなるのに……。もう少し、織りと一緒にいたいと思ったんだがなぁ」

あまぁぁ~い声音で低く織りちゃんの耳元でささやきます。それだけで、織りちゃんは立っていられないくらいにふぬけになってしまうのです。

 へにゃへにゃと力なく座り込んでいしまう織りちゃんは、茹蛸のように顔を真っ赤にしています。そんな織りちゃんの手を松太朗くんは妖艶なしぐさで包み込んでしまうのです。

「顔が赤いじゃないか。今日は学校を休んだ方がよいのではないか?」

わざとらしい松太朗くんを、織りちゃんがきゅっとにらみつけます。

「だ…誰のせいだとお思いですの?わたくしは、元気ですわ」

「そうか?」

「ひゃっ」

織りちゃんが必死に反抗してみせましたが、松太朗くんは何のその。織りちゃんの手の甲をさすり、そのまま腕へすっと指を這わせます。そして、その手は首筋、頬へと滑らせました。

「熱があるのではないか?熱いようだが。それに、こんなに震えているではないか」

朝っぱらから、何を言っているのでしょう。松太朗くんは無駄に妖艶に、無駄に甘く、無駄にいやらしく、織りちゃんを追い詰めていきます。

「も…もう!松太朗さま!お戯れがすぎますわ!」

きゅっと目を閉じた織りちゃんがいやいやをしながら必死に言います。しかし、それも松太朗くんにとっては逆効果なのでしょう。

 それまでは、いたずらのつもりだったのに、お気に入りの可愛いお嫁さんが、可愛くて仕方ないしぐさをしてしまうものですから、松太朗くんの本気スイッチが入ってしまいました。


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