第五章 最強受付嬢、魔族を拾う⑤
――深夜。
王都の一角に、月明かりを浴びた大きな屋敷が建っていた。
高い塀に囲まれた敷地。正門の両脇には武装した男たちが立ち、窓からは最低限の明かりが漏れている。
表向きは裕福な商人の邸宅。しかし、その地下には人々を閉じ込めた牢があり、裏口からは人目を避けるように荷車が出入りしていた。
その屋敷を、四人の人影が少し離れた場所から見つめていた。
「……ここが、例の屋敷ですね」
ティアナは騎士団服の襟元を整え、腰の剣を確かめた。
先ほどまで身にまとっていた可愛らしい服装から、今は着慣れた騎士の姿へと戻っている。金色の髪を後ろでまとめ、青い瞳にはいつもの凛とした光が宿っていた。
「みなさん、準備はよろしいですか?」
マリアは黒いドレスの裾を軽く整え、屋敷を見上げた。
「ええ。人を攫って、売り買いして……。まったく、どんな育ち方をしたら、そんなことができるのかしらね。これは、たっぷりお説教してあげないと!」
「私も準備はできています!」
ルナが一歩前に出た。
銀灰色の髪の間から伸びた獣耳が、ぴくりと動く。彼女はマリアの隣に立ち、静かに屋敷を見つめていた。
「ありがとう、ルナちゃん。頼りにしてるわよ」
「はい、ママ!」
褒められたルナの尻尾が、嬉しそうに揺れた。
その隣で、魔王は屋敷を冷ややかに見据えていた。
「人間の中にも、ここまで腐った者がいるのだな。力の弱い者を食い物にするとは……」
普段は落ち着いた彼女の声に、珍しく怒りがにじんでいた。
かつて人間との和平を望み、自ら民を率いて旅をしていた彼女にとって、この光景は到底許せるものではなかった。
「魔王様、今は怒りを抑えてください。まずは、捕らわれている方々の救出を優先します」
ティアナが静かに告げる。
「分かっている。だが、あの商人だけは許せぬな」
「そのためにも、まずは屋敷を制圧しましょう」
ティアナは剣の柄に手を添えた。
「私が前に出ます。ルナも、お願いできますか?」
「――はい。お任せください」
ルナはマリアを一瞥し、その笑顔を確認すると、短くうなずいた。
「魔王様は、魔術で敵の動きを封じていただけますか?」
「うむ。任せよ」
「それじゃ、行きましょうか!」
「えっ!? ちょ、ちょっとマリア様!?」
ティアナの制止もむなしく、マリアは胸を張り、正門へ向かって歩き出した。
堂々と。
まるで、最初から作戦の確認などする気がなかったかのように。
あまりにも堂々と。
「お、おい! 止まれ!」
門番の男たちが慌てて立ちはだかった。
「ここがどこだか分かっているのか! お引き取り願おう!」
「あら、ずいぶん偉そうねぇ。ちょっとお話ししたいだけじゃない」
「話だと? ふざけるな! ここは大商人である旦那様の屋敷だぞ!」
「だったら、その旦那様に会わせてちょうだい」
「貴様……!」
男が剣を抜いた。
「痛い目を見たくなければ――!」
振り下ろされた剣が、マリアの肩に直撃した。
ガキィンッ!
「……は?」
金属音が響き、男の手から剣が弾かれた。
刃は無残にも折れ、破片が夜の地面に散らばる。
マリアは肩を押さえ、きょとんと首を傾げた。
「ちょっとぉ! いきなり何すんのよ! お洋服に傷がついたら、どうしてくれるの!」
「な、なんだ……今の……」
「ま、待て! 今度は俺が――!」
別の男が槍を突き出す。
穂先はマリアの腹部に直撃したものの、金属音とともにへし曲がった。
マリアは自分のドレスを見下ろす。
「……うん。無事ね。よかったぁ」
「よくねえよ!」
男が思わず叫んだ。
「な、なんなんだお前は! 化け物か!?」
「失礼ねぇ。どこからどう見てもレディでしょ?」
マリアが頬を膨らませた、そのとき。
背後から銀灰色の影が飛び出した。
「ママに手を出しましたね」
ルナの声が、すっと低くなった。
先ほどまでの柔らかな表情は消えている。獣耳がぴんと立ち、エメラルドの瞳が鋭く細められた。
「な、なんだ、この娘……!」
男が剣を拾おうとした瞬間、ルナの拳がその腹部にめり込んだ。
「ぐふっ!?」
男の身体がくの字に折れ、膝から崩れ落ちる。
ルナは倒れる男を一瞥すると、すぐに次の相手へ向き直った。
「お、おい! ふざけるな!」
仲間の男が剣を抜こうとする。だが、ルナは瞬時に懐へ踏み込んだ。
拳が顔面を捉える。
「ぶべっ!」
男は声を上げる間もなく、その場に倒れた。
さらに背後から襲いかかろうとした男には、振り返りざまの一撃。
「ぐはっ!」
また一人、地面に沈む。
銀灰色の髪が夜風に揺れた。
「ママに手を出すのは、やめてください」
口調はどこまでも丁寧。
しかし、その表情から笑顔は消え、静かな怒りがにじんでいた。
拳を受けた男たちは、そろって一撃で戦闘不能になっている。
「な、なんなんだ、この娘は……!」
「応援だ! 応援を呼べ!」
残った門番たちの顔から、見る見るうちに血の気が引いていく。
その隙を逃さず、ティアナが前へ出た。
「武器を捨てなさい! 抵抗しなければ、手荒な真似はしません!」
「このアマっ!」
男が剣を振り下ろす。
ティアナはその一撃を受け流し、剣の柄で相手の手首を打った。武器が落ちた瞬間、後頭部を殴打し、意識を奪い地面へ投げ出す。
騎士として鍛え上げられた技術は、相手を殺さず制圧するためにも十分なものだった。
「くそっ! たった四人に何を手間取っている!」
「そこの大男を狙え! あいつは武器も持っていないぞ!」
男たちの視線が、再びマリアへと集まった。
「誰が大男よ! レディでしょ!」
マリアの怒声が、夜の屋敷に響き渡る。
そして、また一人が剣を振り下ろした。
ガキンッ!
「ぐあっ!?」
折れた剣を見て、男が尻もちをつく。
「ちょっと! 武器を大事にしなさいよ! そんな簡単に折ったら、もったいないでしょうが!」
「お前のせいだろうが!」
「人のせいにしないの!」
マリアがぴしゃりと言い返した。
魔王はその様子を横目に見ながら、深々とため息をつく。
「……敵に同情したくなる光景じゃな」
「魔王様、感心している場合ではありません」
「分かっておる。行くぞ」
魔王が手を掲げると、屋敷の窓から逃げ出そうとしていた男たちの足元に、淡い魔法陣が広がった。
「なっ、足が……!」
「無詠唱魔術だと!?」
「逃げようとしても無駄じゃ。大人しくしておれ」
次の瞬間、男たちの足首に霜が絡みついた。
たちまち氷が広がり、彼らの下半身を覆い尽くす。
身動きが取れなくなった男たちは、逃げることもできず、その場で立ち尽くすしかなかった。
こうして、屋敷の正門はあっという間に制圧された。
もっとも、その間もマリアだけは、折れた剣や曲がった槍を見て、
「武器の手入れがなってないわねぇ……」
などと、小言を続けていたのだが。
◇
屋敷の中へ踏み込んだ一行を待っていたのは、さらなる敵だった。
「侵入者だ! 全員、叩き潰せ!」
「門の連中はやられたらしい! 用心しろ!」
廊下の奥から、武装した男たちが次々と現れる。
傭兵崩れに、冒険者らしき者たち。鎧や装備はまちまちだが、いずれも戦い慣れた動きをしていた。
「思った以上に人数が多いですね……!」
ティアナは剣を構え直す。
「この屋敷に、これほどの戦力を集めていたとはな」
魔王が眉をひそめた。
「きっと、捕まえた人たちを逃がさないために雇っていたんでしょうねぇ。まったく、お金の使い方が間違ってるわ!」
マリアは呆れたように肩をすくめた。
「全員、無力化します!」
ティアナが駆け出す。
ルナも、すぐさまその後に続いた。
ティアナは正面から迫る敵の攻撃を受け流し、相手の剣を弾く。武器を失った男の足元を払うと、別の敵が彼女へ斬りかかった。
身をひねって攻撃をかわし、剣の柄で相手の顎を打ち据える。
「ぐっ……!」
男がよろめいたところへ、ルナが踏み込んだ。
腹部へ一撃。
男はそのまま床に崩れ落ちた。
続いて、別の敵がルナへ向かって棍棒を振り下ろす。
ルナは半歩横へずれ、相手の顔面へ拳を叩き込んだ。
「がっ!」
その男も、一撃で沈む。
ルナは余計な言葉を発することなく、次の敵へと向き直った。
マリアを守るために。
そして、任された役目を果たすために。
「動くな。まぁ抵抗する事も出来ぬだろうがな」
魔王の声とともに、床から光の帯が伸びた。
男たちの腕や足に絡みつき、その動きを封じていく。
ティアナとルナが前衛で敵を制圧し、魔王が魔術で逃げ道を塞ぐ。
三人の連携に無駄はなかった。
戦いは一方的だった。
しかし、敵の数は減るどころか、屋敷の奥から次々と増えていく。
「おい、まだ来るぞ!」
「どれだけ雇っているのよ、この商人!」
マリアが叫んだ直後だった。
彼女の背後から、大男が斧を振り下ろした。
ドゴォン!
「ママ!」
ルナが振り返る。
斧はマリアの背中に直撃していた。
だが、刃は砕け、柄までひしゃげている。
「……え?」
マリアはゆっくりと振り返った。
「ちょっとぉ! 後ろからなんて卑怯じゃない!」
「な、なんで無傷なんだよ……!」
「知らないわよ! あたしだって、普通にびっくりしてるんだから!」
もちろん、マリアの身体には傷一つない。
ただし、攻撃を見切ったわけでも、華麗に避けたわけでもなかった。
彼女には戦闘技術がない。
反射神経で攻撃を回避することも、達人のように受け流すこともできない。
ただ、どれほど強力な攻撃を受けても、その肉体には傷一つつかないのだ。
「ママに手を出しましたね」
ルナの声が、再び低くなった。
斧を失った男が振り返るより早く、ルナは間合いを詰めた。
腹部に拳が突き刺さる。
「ぐふっ!」
男が前かがみになったところへ、顔面への一撃。
大男の巨体が、音を立てて床へ倒れた。
「……10カウントも必要なさそうね」
マリアが呆然とつぶやく。
「ママ、お怪我はありませんか?」
「ええ、あたしは平気よ。ありがとう、ルナちゃん」
「よかったです」
ルナはそう答えると、再び敵のほうへ向き直った。
その表情は穏やかだった。
ただし、拳を構えた彼女を見て、男たちは一斉に後ずさる。
「な、なんだよ、あの獣人の小娘……」
「元とはいえ、金等級の冒険者を倒しやがったぞ……!」
「ママって呼ばれてるぞ、あの大男……」
「今はそこを気にするな! 囲め、囲むんだ!」
男たちが一斉にマリアへ殺到する。
剣、槍、棍棒。
ありとあらゆる武器が、彼女へと振り下ろされた。
ガキン! バキン! ガシャァン!
壊れていくのは、武器だけだった。
「ちょっと! ちょっとちょっと! 人の話を聞きなさいよ!」
マリアは頭をかばうように両腕を上げたが、攻撃を避けることができないため、その場でまともに打たれ続けた。
もちろん、傷はつかない。
むしろ、攻撃する側の武器が次々と壊れていく。
「いい加減にしなさい!」
とうとう我慢の限界を迎えたマリアが、飛びかかってきた男の頬を、ぺちん、と平手で叩いた。
「ぶべらっ!?」
男の身体が、錐揉み回転をしながら、廊下の向こうへと吹っ飛んだ。
壁に激突する寸前、魔王が魔術で衝撃を和らげる。男はそのまま床へ転がった。
「……今の、平手打ちか?」
「そうよ! 暴力はいけないって、教えてあげたの!」
「教え方が豪快すぎます!」
ティアナの鋭いツッコミが飛ぶ。
「だって、何度言っても聞かないんだもの!」
マリアは頬を膨らませた。
「ママ、残りは任せてください」
「ほどほどにね、ルナちゃん!」
「はい、ママ!」
ルナは静かにうなずき、迫ってきた男の腹部へ拳を叩き込んだ。
倒れた男の横を抜け、次の敵へ。
顎を蹴り上げ、意識を奪い。
さらに次の敵には、腹部への一撃。
男たちは次々と床へ沈んでいく。
ティアナはその隙を逃さず、敵の剣を弾き、足を払って拘束する。魔王は逃げ道を塞ぎ、残った者たちを魔術で床へ縫い止めた。
三人の連携は、もはや一つの戦術として完成していた。
一方、マリアは攻撃を受けるたびに武器を壊し、あまりにしつこい相手には平手打ちで吹き飛ばしていた。
「なあ……あの大男、何かおかしくねえか?」
「強化魔術でも使ってるのか? 俺たちの攻撃がまるで通じねえぞ!」
「強いっていうか、どうすりゃいいんだよ……」
「剣も槍も通じねえんだぞ……!」
「だから、レディだって言ってるでしょ!」
マリアの怒声が、再び屋敷に響き渡った。
◇
やがて、一行は屋敷の大広間へとたどり着いた。
豪奢な調度品に囲まれた室内。その奥には、肥えた身体に高価な衣服をまとった男が立っていた。
「お、お前たち……! いったい何のつもりだ!」
商人は、床に転がる手下たちを見て顔を青ざめさせた。
だが、彼自身が武器を取ることはない。怯えて後ずさるのみ。
腰に剣を差しているわけでもなく、戦いに慣れた様子もない。ただ他人を脅し、金と権力を振りかざしてきた男だった。
「私を誰だと思っている! この屋敷には、王都の有力者だって出入りしているんだぞ! お前たちのような者が手を出して、ただで済むと思うな!」
「はいはい。どこの世界でも、この手の輩は言うことが同じなのね」
マリアは片手をひらひらと振った。
「そんなに偉いなら、どうして人をさらって売り買いなんかしてるのかしら?」
「な、何を言っている! 証拠でもあるのか!」
「証拠なら、これから探させてもらうわ。地下にいる人たちも、あなたのお仲間も、全部ね」
「黙れ! 私は何も知らん!」
商人は声を張り上げた。
「お前たちのような連中が、私を捕らえられると思うなよ! 騎士団に顔が利く者もいる! 貴様らのほうが破滅することになるぞ!」
「それなら、騎士団にも『詳しく』お話を伺わせていただいてもよろしいですか?」
ティアナが一歩前に出た。
「王国騎士団所属、副団長ティアナ・ガーランドベルです。人身売買の疑いで、あなたを拘束します。抵抗はやめなさい」
「き、騎士だと……!?」
商人の顔から、さらに血の気が引いた。
ティアナの騎士団服と紋章を見て、ようやく自分の立場が危ういことに気づいたのだろう。
だが、それでも男は往生際が悪かった。
「ふ、ふざけるな! 私を誰だと思っている! お前たちに、そんな権限があるものか!」
「あります」
「なっ……!」
「それに、ここまでの状況を見れば、事情を聞く必要があることは明らかです。おとなしくしなさい」
ティアナの声には、一切の迷いがなかった。
商人は後ずさった。
視線が左右に泳ぎ、やがて広間の隅に倒れている手下たちへと向けられる。
そのとき、男の表情が変わった。
「……そうだ。まだ、手はある」
誰にも聞こえないほど小さくつぶやき、商人は震える手を腰へ伸ばした。
そこにあったのは、装飾の施された短い杖だった。
「貴様ら……後悔するがいい!」
杖を掲げた瞬間、床に黒い魔法陣が浮かび上がった。
「これは……召喚術!?」
魔王が目を見開く。
「貴様、何という魔道具を持っておるのじゃ!」
「ふはははは! 私を追い詰めたつもりだろうが、ここまでだ! お前たちなど、まとめて始末してやる!」
魔法陣の中央から、黒い霧が立ち上った。
霧は渦を巻きながら凝縮し、やがてローブをまとった骸骨の魔物へと姿を変える。
深い紫色の魔力をまとった、死霊王と呼ばれる魔物――リッチだった。
骸骨の眼窩に、禍々しい光が灯る。
《……ほう。これが我を呼び出した人間か》
低く、しわがれた声が広間に響いた。
《人間風情が、我を使役しようとは……。身の程を知れ》
「なっ……! な、何を言っている! 私の命令に従え!」
《勘違いするな。貴様のような小物に従うつもりはない》
リッチは商人を一瞥すると、嘲笑うように顎を上げた。
《だが、贄があるのならば話は別だ。仕事くらいは果たしてやろう》
リッチの視線が、床に倒れているならず者たちへと向いた。
「……まさか!」
魔王の顔色が変わる。
「やめろ! そやつらを何に使うつもりだ!」
《何、簡単なことだ》
リッチが錫杖を掲げた。
《死を恐れぬ者などいない。ならば、死者にして、苦しみから解き放ち、糧とすればよい》
床に黒い光が走った。
倒れていた男たちの身体が、不気味な魔力に包まれていく。
「人間を贄にして、魔物を呼び出す術式じゃ……!」
魔王の声に、明確な怒りが宿った。
「!? やめなさい!」
ティアナが駆け出す。
だが、黒い魔力が壁のように立ちはだかり、彼女の進路を阻んだ。
「くっ……!」
「貴様……! 命を何だと思っている!」
《命? 敗者に命など必要あるまい》
「ふざけるな!」
魔王が魔力を解き放つ。
だが、リッチはその力を嘲笑うかのように、黒い魔法陣をさらに広げた。
屋敷のあちこちから、男たちの阿鼻叫喚が響いてくる。
魔法陣が広がるたび、黒い魔力は壁や床を伝い、屋敷全体を覆い尽くしていった。
《さあ、目覚めよ。我が贄を受け、現世に戻りし死の竜よ!》
大広間の床が激しく揺れた。
壁に亀裂が走り、天井から石片が落ちる。
「な、何だ!? いったい何が起きている!」
商人が悲鳴を上げた。
次の瞬間。
轟音とともに屋敷の壁が砕け散った。
土煙が広間へと流れ込み、豪奢な調度品が次々と吹き飛ばされる。
そして、崩れた壁の向こうから、巨大な影が姿を現した。
骨と腐肉に覆われた巨体。
翼の骨格からは黒い霧が立ち上り、眼窩には青白い炎が揺らめいている。
アンデッドドラゴン。
生きた竜の姿を失いながらも、その巨体には恐るべき力が宿っていた。
死者を操るリッチが呼び出した、死の竜。
その巨大な頭部が、ゆっくりと大広間へ差し込まれる。
青白い炎が、侵入者たちを見下ろした。
そして――。
アンデッドドラゴンの咆哮が、深夜の王都を震わせた。




