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Fu◯k up my tongue, or just kill me."  作者: 虹の箸


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20/35

Drop

ラップになってないラップをかきます。

ごめんなさい。

妻に子どもができたと告白を受けたんだ。俺はラップしかできないし、だからラップを紡いだ。聞いて欲しいんだ。聞いてやってくれ。頼む。


ああ、これが俺の人生だ

俺自身のライムで紡ぐ、俺の言葉


誰かを心の底から愛して、その人のためなら利き腕を投げ出せると思ったことはあるか?

ただの例え話じゃない、マジで利き腕を差し出せるってことだ。

俺の命なんてどうでもいい。

彼女が俺の心臓で、俺が彼女の盾だって互いに分かっている時

彼女を傷つけようとする奴がいたら、俺は誰であろうとぶっ潰す

だけど、その名声が手のひらを返して、自分に牙を剥いてきたらどうする?

自分が信じてきた地下アンダーグラウンドが、嫉妬で自分を攻撃し始めたら?

このマイクが、彼女を苦しめる一番の原因になっちまったらどうするんだ?

「シグれん、見て! ご飯できたよ!」

「ごめん、スタジオに向かわなきゃいけないんだ」

「シグれん、いつ帰ってくるの? ご飯冷めちゃうよ、今どこ?」

「分からない、先に食べててくれ、未蘭。俺は今、手が離せないんだ。

リリックを書いてる。この曲は勝手に出来てくれないんだ。

電話するから、あとは一人で食べてくれないか」

そうやって曲の中では「お前を愛してる」と世界中に叫びながら

あいつをあの六畳一間に一人置き去りにして、苦しませている。


「シグれん、赤ちゃんできたのどうしよう」

どうしたおいここは赤崎どうやって来たんだ?

シグれんについてきたんだよ、あなたはNo. 1それだけを伝えたかった。でももう無理だよね、選んじゃったから。みんながシグレの名前を叫んでる。

眠れねえ、安定剤をくれ、これがラップのリアル。

それが『天才ラッパー』の正体

ああ、この業界はイカれてる

どん底が俺を育てたのに、今夜はメインストリームの波に飲まれている

なあ、ミラン、もし俺が遠くへ行ってしまってもそのまま生きてくれ、そして俺の声を聴くたびに、どうか喜んでほしい

俺がテレビ画面の向こうから、お前を見つめて笑っているってことだけは覚えておいてくれ

俺は何も感じちゃいない

だからミラン、痛みを抱えないで、ただ微笑み返してくれ


これは引っ越してすぐに限定サロンにdropした曲。


メンバーにだけひっそりと発表された曲だったが、隠れたシクレの名曲としてヘッズ達に語られ続けた。


この曲ははっきりとエミネムリスペクトです。


ただ、これを書きたくてこの小説を書きました。

この世はこういう愛でミルフィーユのように連なって訳わかんなくなって終わってくと思っていて、愛と憎しみ、生と死、全て表裏が一体で。

ただ一つだけ。

時雨と美蘭の子、創作であったとしても神の恵みがありますように。

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