ジュナヒートアップ! 門限が過ぎて…!
「こ、今度は、ルラァーこっち向いて……!」
「お、おい! 未来可!」
「おわ……っ!」
タカハルの指にあごを上げさせられたルラァ―が、未来可の手によって回れ右させられます。
「タカハルくん! 腕こうして! そう! それでいいの!」
小さなルラァ―が、タカハルの腕の中にスッポリと収まってしまいました。
緩やかなバックハグ。その様子を見た未来可とジュナは、目をランランと輝かせます。
「未来可、天才……!」
「ふっふっふ。ジュナちゃん。でしょう? そうでしょう?」
「なんだアイツ……」
「異様な昂りが、怖いな……」
妖しく盛り上がる女子達に対して、男子達は戸惑うばかり。
もう周囲はすっかり暗くなり、公園を照らすのは街灯のみとなってしまいました。
(じゅ、ジュナ様ジュナ様)
(なに? アンブレラ)
(もう帰りませんと……。門限が過ぎてしまいます)
闇夜に紛れ、パタパタと舞うアンブレラは、こっそりジュナに申し出ました。
公園の中央にそびえる時計を見れば、もう六時を過ぎる手前。
(やだっ! 今いいところだもんっ!)
(ジュ、ジュナ様~!)
そんなアンブレラの忠告にも、ジュナはぷいと顔を背けるばかり。
(ジュリア様に叱られてしまいますよ!)
(あともうちょっと! もうちょっとだけだから!)
「タカハルくん! 今度はルラァ―をこう……抱える感じで!」
「い、いいかげんにしてくれ未来可ぁ!」
「だ、ダメだタカハル……。未来可が止まらない……」
あまりの勢いに、さすがのタカハルも声を上げてしまいます。
しかし聞き入れる様子のない未来可は、ずいずいと強引にタカハルとルラァ―の腕を取り足を取り、次々とポージングさせていきます。その手際の良さは思わず感心してしまうほど。ジュナはただ見るばかりですが、繰り広げられる目まぐるしい表現に、目をキラキラさせて感嘆を上げるばかり。
「うわー! 未来可、すごいよー!」
(ジュナ様! ジュナ様! 帰りませんと!)
(やーだぁっ!)
「えっへっへ……。じゃあ次は……。っ!?」
未来可が唐突に振り返りました。
いえ、未来可だけではありません。ルラァ―も、ジュナも、そしてタカハルも、ただならぬ気配を感じて公園の入り口をパッと見たのです。
するとそこには、ひとりの女性。
腰まで流れる金色の髪をゆらりと揺らしながら、シックなドレスに身を包んだ女の人がひとり、腕組みをしてジュナ達四人を見つめていました。
「あぁ、だから言いましたのに……」
「ひぇっ……! お、おかあさんっ!」
圧倒的、威圧感。
細身にもかかわらず子供達四人を震え上がらせる吸血鬼の母親が、怖くなるほど音もなく、穏やかにニコニコと微笑んでいました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「うわーーーーー!! おかあさんだーーーーー!!!」
アンブレラ:「だから帰りましょうって言ったのに! ジュナ様のバカ―!!」




