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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第五章 戦いの場所は夜空ノムコウ!
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ジュナ待望の惚れ薬! (7) 【こい。来い。コイ。恋とはなんでしょう?】

 「一喜一憂?」

 「はい。未来可様とジュナ様は、タカハルという少年にお熱なのです」

 大変遺憾ながら、と付け加えるアンブレラは、パタパタと舞いながら三人の様子を伺いました。

 タカハルを中心に、未来可、そしてジュナがせわしなく取り巻いています。一方がタカハルと接すれば一方が悔しがり、タカハルと触れた方は笑顔満面と言った具合で。

 「お熱……。気になるということか?」

 「まぁ、そんなところです。恋というものでしょう」

 「恋……」

 腕を組むルラァ―は、アンブレラから目を離すと、しげしげと三人を見つめました。

 「ルラァ―殿は、誰かを好きになったことがないのですか?」

 そんな様子を見たアンブレラは、ポツリと一言。

 ルラァ―はアンブレラを一瞥しました。少しバツの悪い表情を共にして。

 「僕は……。父様は好きだ」

 「それはご家族だからでしょう?」

 「そう。そうだ。好きというより、尊敬と言ったほうがいいかもしれない」

 「イタク殿やクトア殿でもなく、全くの他人ではいかがですか?」

 「そうだな……」

 眉間に皺を寄せたルラァ―は、少し考えると小さく頭を振りました。

 「ない、かもしれない。僕は今までの殆どを、家族と一緒に過ごしてきたからな」

 ふぅむ、とアンブレラが呟きました。

 「そもそも僕は人の子でもあるが神の子でもある。正直、彼女たちの感情にはピンとこない」

 「だからここで観察を?」

 「そうだ。父様は人を理解しろと言った。僕もヒトには興味がある」

 ルラァ―はそこまで言うと、一度口をつぐみました。

 すっかり暗くなり、星が散らばり始めたにもかかわらず、未来可とジュナは周りなど気にせず盛り上がっています。もちろん表向きは淡々としていますが、タカハルの知らない心の中ではバチバチ火花の嵐。

 「だから観察しているわけだが……。どうも理解し得ない」

 「なるほど。それで見ていたわけですね」

 「そうだ。別にジュナや未来可へどうこうしようなんて思っていない」

 とりあえずの理由を聞き出したアンブレラですが、もう一つ気になることが。

 「その制服はどうされたのですか? 見たところ、タカハル殿と同じようですが……」

 「これか?」

 ルラァ―は腕組みと解くと、両腕を軽く広げました。

 銀色に近い白髪。そして、空気を切り流すように流麗な瞳。

 身長もそれほど高くない中性的な少年は、白い肌を際立たせるように黒い制服を、これ以上なくしっくりと着こなしていました。

 「未来可をこの世界へ定着させるときに、合わせて僕も一緒に組み込んだんだ」

 「ははぁ。それで、タカハル殿と同じ学校の中学生と……」

 「理解が早いな。えっと……。アンバサダー」

 「アンブレラです。ルラァ―殿」

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


ジュナ:「あー! 足が滑ったぁー!」

タカハル:「おい! 危ねぇな」

未来可:(ぐぬぬ……。今度はお姫様抱っことは……。やるなジュナちゃん……!)

ジュナ:(えへへーん。タカハルは渡さないぞ!)

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[一言] ルラァ―もこの世界に参戦。
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