ジュナ待望の惚れ薬! (5) 【未来可、魔法の力で一歩リード!】
稲妻が走ったような衝撃、というのでしょうか。
夕暮れる公園。その入り口近くをたまたま通りかかった未来可は、タカハルの顔を見た途端に身体を固くしてしまいました。
「たっ、たっ、タカハルくんっ……!」
「おいおい。どうしたんだよ未来可まで。なに固まってんだよ」
いきなり挙動不審になった未来可を見て、タカハルは呆れたように息を吐きました。
「さっきまで顔合わせてたじゃねーか」
「そ、そうなんだけど……。あれ? おかしいなぁ……?」
タカハルの手招くままに近づいてきた未来可は、赤面しながらも首を傾げます。
「未来可。未来可」
「ん? なにジュナちゃん」
「実は……。ごにょごにょ」
「うん……?」
そんな未来可を手招き寄せたジュナは、こしょこしょと未来可の耳へ内緒話。
「うん。うん……。えー! あれ食べさせたの!?」
「わー! しーっ! しーっ!」
すっかり事情を伝え終えたジュナと一緒に、未来可もタカハルの顔を見ました。
「なんだよ」
「う、ううん」
「別に……」
(それでタカハルくんがカッコよく見えるのかーっ!)
(そういうことだよ未来可ーっ!)
いたって普通を装いながら口を閉ざす一方、タカハルに聞こえない心の中では念話が暴走中。
(わ、我が妹ながらなんてものを……。ごくり)
(み、未来可?)
心の声に不穏さを感じたジュナが未来可を見上げると、未来可はタカハルに声をかけるところでした。
「ちょ、ちょっと用事を思い出しちゃった。じゃあ……きゃあっ!?」
「未来可っ!?」
「あーっ!?」
片手を上げて、唐突に公園を去ろうとする未来可。
しかし悲鳴を上げると同時に足を滑らせた未来可は、そのまま倒れそうになる瞬間、咄嗟に手を伸ばしたタカハルの腕に守られるよう包まれてしまいました。
(きゅん……っ)
(きゅん……っ。じゃないよバカ―っ!!)
両こぶしをブンブン振りながら抗議するジュナ。
(魔法でいいムード作るなんて~! 未来可ズルいー!)
未来可の足元から離れた場所へ、バナナの皮がぽてんと地面に落ちました。
それは、魔法で作られたきっかけづくりの小道具。
ジュナはぷりぷり、角を生やしそうな勢いで頬を膨らませてしまいました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
アンブレラ:「や、やっと見つけましたジュナ様……。ん? 木陰に隠れるあなたは……」
ルラァー:「じー……」




