ジュナ待望の惚れ薬! (4) 【赤面ジュナ! わたわた!】
カッ! と眩い光がタカハルの身体に落ち着く頃、ジュナは目をまん丸にしていました。
「た、タカハルっ! 大丈夫っ!?」
「ん? うん。甘いっていうか……。苦い? 変な味だったな」
身体から放たれた光について、タカハルは触れません。
まるでなかったかのように平然と、ジュナへ向き合いました。
「チョコレートにしては、なんつーか……。ビター過ぎねぇ?」
「う、うん。まぁ、手作りだから……」
「えっ。そうなの? なんだ、悪いことしたか?」
「べ、べつにっ!? いいんだけど!」
もともとタカハルに食べて欲しかったジュナは、両手を広げて戸惑うばかり。
「ね、ねぇ。味おかしかったんでしょ? 変わったところとか――」
と、言いかけたところで、ジュナは異変に気付きました。
(あ、あれ?)
いつも見ているタカハルの顔。
地平線へ沈むばかりの夕陽に照らされる表情をふと目に留めたとき、ジュナはドキッとしてしまいました。
「どした?」
「へぁっ!? えっ、えっ、べつにっ!?」
(はわっ! た、タカハルの顔が……。いつも以上にイケメンに見えてきた!)
ジュナは紅い目をパチパチ、タカハルの顔を見上げます。
いたって普通な中学生なタカハルの顔――ジュナにはいつもカッコいい表情に映っています――が、だんだん、見えない光をまとうように、たまらなくカッコ良い、凛々しい顔へ見えてきました。
(うわーーーーーー! うわーーーーーー! うわーーーーーー!)
ジュナの胸中、大パニック。
夕陽に染まっているためわかりづらくはありますが、頬は真っ赤に染まり、目はキョロキョロ。俯きがちになった瞳に、指はもじもじ両合わせ。
(タカハル、カッコいいーーーーーーーー!!)
ジュナが生きてきた人生至上、最も大きな心の声となりました。
「おい。やっぱり変だぞ?」
「はわぁっ!?」
そんなジュナを慮って、タカハルが顔を近づけて覗き込みます。
どこからともなく白光すら纏い始めたタカハルに最接近されたジュナは、ぼんっ! と頭から盛大な煙。
「だ、だ、だ、ダイジョブダイジョブダイジョブ!! 問題ないからぁ!!」
(詩惟花ちゃーーーーーん! 効果てきめんだよぉーーーーーー!)
惚れ薬というよりは、どちらかというと惚れ『させ』薬。
「まったく、なんなんだ……」
ジュナの慌てぶりに呆れたタカハルは、ふいっと上体をあげました。
「ほっ……」
「あ。未来可」
「えっ!?」
「やほー。ジュナちゃん。たかは……うわぁ!!!」
どうやら、惚れさせ薬の効果は未来可にも効く様子。
暗くなってきた公園の入り口から、手を振って近づく未来可は、タカハルの顔を見た瞬間、ぼっと顔を赤らめてしまいました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
アンブレラ:「じゅ、ジュナ様ー! いったいどこにおられるのですかー!? こっそりジュナ様のトマトジュース飲んでしまったことは謝りますから、出てきてくださいー!」




