ジュナ取り出しました! 二トリスの鏡!
ジュナは何かを探り当てると、掴んでポケットから出しました。
(ニトリスの鏡っ!)
つまみ上げたそれは、カード状の薄い長方形をしています。
もっとも、この暗い空間ではジュナも衣桜も見ることができませんが……。
(この鏡に全身を映せばいいんだよね?)
(そうです。彼女の姿に変身したジュナが映れば、『容れ物』として顕現されます)
イタクが念話を通じて話す内容に、こくりと頷き理解を示すジュナ。
(ジュナ様。大丈夫ですか?)
(うん、アンブレラ。ちょっと怖いけど、未来可のためにがんばってくるね!)
(お見事ですジュナ様。私アンブレラ、ジュナ様のご無事を心よりお祈り申し上げております)
(うんっ!)
アンブレラはそこまで伝えると、ドロン、と身体を元に戻しました。
そしてジュナの身体を当てにしながら移動していきます。離れてしまわないよう、飛ぶことができないのでひと足ひとあし探りさぐり。ジュナはこそばゆくて笑いそうになりましたが、アンブレラのため必死に我慢し続けます。
(到着しました! 二トリスの鏡、しっかと掴みました!)
(表と裏は大丈夫ですか?)
(確認済みです。イタク様)
(わかりました)
ジュナは再び衣桜のお腹をぽんぽんと叩き、準備が整ったことを伝えます。
衣桜はまたぽんぽんとジュナの手の甲を叩きました。そしてぎゅっと握手するように包み、ジュナの無事を言外に伝えました。
(ありがとう。衣桜)
ジュナは心で呟くと、暖かい手のひらからそっと引き、そして慎重にバイクの上へ立ち上がりました。
(準備はいい? アンブレラ!)
(お任せくださいジュナ様! 一世一代の大勝負。このアンブレラ、盛大に勝ってみせます!)
(じゃあ、いくよ!)
見えない空間の中、すっと立ったジュナは。
息をすっと整えると、とんっ、と軽快にジャンプしました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:(手鏡にしては、小さいね)
イタク:(それは特別な鏡ですから。容姿を整えるには向きません)
ジュナ:(もしうっかり覗いちゃったら?)
イタク:(……考えない方がいいでしょう)
ジュナ:(ふわー! こわこわ~!)




