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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第四章 消えたあの子を取り戻せ!
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ジュナと衣桜、白い世界をDRIVE!

 真っ白な世界。

 視界一面が雪に覆われてしまったかのような空間を、衣桜のバイクが迷うことなく駆け抜けていきます。

 移動していることは、肌に感じる風から教えてもらいました。たなびく髪。風圧に押される腕。がなりたてる駆動音。しかし周囲を見渡しても目印すらない異常な風景は、次第に感覚を鈍らせます。

 走っているのに、走っていない。進んでいる筈なのに、一歩も進んでいない。

 自分が動いているのかどうかすら、ついには居ることそのものが怪しくなるような一本道。

 「ジュナ! 大丈夫か!」

 「う、うんっ! 怖いけど大丈夫!」

 「上等ォ!」

 しかし衣桜はゴーグルの下に不敵な笑みを浮かべたまま、アクセルを全開にV-ライガーを走らせ続けます。

 外なる神の血を引いたクトアが憑依している今、通常の精神ではとても耐えられない苦痛をものともしません。紫色の炎にも似た神気が衣桜を護り、それはイタクの力を得たジュナも同じでした。

 紫色の虹彩。バチバチと音を立てる、細かい雷の奔流。

 姿は未来可に寄せているとはいえ、神の力による影響までは抑えきれないようです。

 「い、衣桜はいつもこんな道を通ってくるの!?」

 「違う! 今回は特別だ! いつもは一瞬で次元を超える!」

 応えた衣桜は、左足でクラッチを操作し、ギアを切り上げます。

 「世界を書き換える瞬間に行くんだ! このくらいじゃなきゃな!」

 グォォ、とライガーが雄叫びをあげました。

 0.000000……という隙間へ、強引に介入する行為。

 道の終わりは、唐突でした。

 「ジュナ! 見えたぜ!」

 「えっ!?」

 「出口だ!」

 衣桜の言葉を聞くが早いか、ジュナが覗き見た向こう側には黒い点がひとつ、ポツンと。

 それはすぐに大きくなり、あっと思う間もなく、ジュナは闇の口へ飲み込まれてしまいました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


イタク:『大丈夫ですか? ジュナ』

ジュナ:「う、うん! なんとか!」

イタク:「あまり景色を見ているとやられます。目をつぶっていても構いません」

ジュナ:「で、でも衣桜は?」

衣桜:「オレ!? オレはそんな軟弱じゃねぇ!」

クトア:『ふんっ! わたしのおかげで走れてるのよ!? もっと感謝しなさいよ衣桜!』

衣桜:「なにィ~!?」

ジュナ:「わわわ!!! ふたりともストップストップ!! バイクが揺れるよぉ~~!!?」

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― 新着の感想 ―
[一言] 色んな意味で怖そうですが、頑張れ。
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