ジュナと衣桜、白い世界をDRIVE!
真っ白な世界。
視界一面が雪に覆われてしまったかのような空間を、衣桜のバイクが迷うことなく駆け抜けていきます。
移動していることは、肌に感じる風から教えてもらいました。たなびく髪。風圧に押される腕。がなりたてる駆動音。しかし周囲を見渡しても目印すらない異常な風景は、次第に感覚を鈍らせます。
走っているのに、走っていない。進んでいる筈なのに、一歩も進んでいない。
自分が動いているのかどうかすら、ついには居ることそのものが怪しくなるような一本道。
「ジュナ! 大丈夫か!」
「う、うんっ! 怖いけど大丈夫!」
「上等ォ!」
しかし衣桜はゴーグルの下に不敵な笑みを浮かべたまま、アクセルを全開にV-ライガーを走らせ続けます。
外なる神の血を引いたクトアが憑依している今、通常の精神ではとても耐えられない苦痛をものともしません。紫色の炎にも似た神気が衣桜を護り、それはイタクの力を得たジュナも同じでした。
紫色の虹彩。バチバチと音を立てる、細かい雷の奔流。
姿は未来可に寄せているとはいえ、神の力による影響までは抑えきれないようです。
「い、衣桜はいつもこんな道を通ってくるの!?」
「違う! 今回は特別だ! いつもは一瞬で次元を超える!」
応えた衣桜は、左足でクラッチを操作し、ギアを切り上げます。
「世界を書き換える瞬間に行くんだ! このくらいじゃなきゃな!」
グォォ、とライガーが雄叫びをあげました。
0.000000……という隙間へ、強引に介入する行為。
道の終わりは、唐突でした。
「ジュナ! 見えたぜ!」
「えっ!?」
「出口だ!」
衣桜の言葉を聞くが早いか、ジュナが覗き見た向こう側には黒い点がひとつ、ポツンと。
それはすぐに大きくなり、あっと思う間もなく、ジュナは闇の口へ飲み込まれてしまいました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
イタク:『大丈夫ですか? ジュナ』
ジュナ:「う、うん! なんとか!」
イタク:「あまり景色を見ているとやられます。目をつぶっていても構いません」
ジュナ:「で、でも衣桜は?」
衣桜:「オレ!? オレはそんな軟弱じゃねぇ!」
クトア:『ふんっ! わたしのおかげで走れてるのよ!? もっと感謝しなさいよ衣桜!』
衣桜:「なにィ~!?」
ジュナ:「わわわ!!! ふたりともストップストップ!! バイクが揺れるよぉ~~!!?」




