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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第四章 消えたあの子を取り戻せ!
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ジュナの元へ再来、ルラァ―!

 「あなたのせいではありませんよ、ジュナ」

 「サクさん……」

 「ループによる歪みを修正するために、やむなく調整した影響です。あなただけではなく、他の誰もが未来可のことを忘れているでしょう」

 「そう、なんだ……」

 愕然とするジュナを慮って、サクが声をかけました。

 未来可のことをすっかり忘れていた事実にショックを受けたジュナですが、しかし目をこしこしとこすると受け止めるように頷きました。

 「ジュナ? 大丈夫ですか?」

 「フィリカ……」

 「ごめんなさい。辛かったですね」

 「ううん。大丈夫。わたし、思い出せてよかった」

 「そうですか。ジュナは強いですね」

 輝く青白い長髪を揺らしながら、フィリカが優しく微笑みました。

 ジュナはフィリカに応えたあと、改めて手首に巻かれた金のブレスレットを覗き込みました。

 月光に輝くリング。ジュナの白い手首にしっかり巻きついて、存在感を示しています。

 「私も思い出しました。ジュナ様」

 「アンブレラ」

 「先ほどの光を浴びたおかげですね」

 「そうです。フィリカのブレスレットが、あなた達に与えられた影響を跳ねのけました」

 そこまで言うと、サクは周囲を見渡しました。

 「さて、ルラァ―達はまだいませんが……」

 「いや、待ちな」

 腕組みしながらバイクに寄りかかっていた衣桜が、サクの言葉を遮りました。

 「来るぜ」

 「あっ!」

 短い言葉が終わるちょうどその時、空間が楕円を描いてねじれ曲がりました。

 そして、歪みの中から――。

 「すまない。遅くなった」

 「ルラァ―!」

 先日、突然ジュナの前に現れた少年が、ぬるりと水面のような壁を通り抜けて現れました。

 「他の世界の再生に、時間がかかってしまった」

 そしてルラァ―が地面にふわりと降り立つ頃、後を追うようにふたりの少女も姿を見せました。

 「クトア! イタク!」

 「ん? あ、ジュナ! 久しぶりね!」

 「記憶が戻りましたか」

 「う、うん。ちょうど今……」

 「さーて。役者が揃ったな」

 クトア達に駆け寄るジュナ。その様子を眺めた衣桜が、バイクから腰を離して言いました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


フィリカ:「ジュナ達は、このブレスレットのおかげで『特異点』になったですよ!」

ジュナ:「特異点?」

サク:「時空間の影響を受けない、特殊な存在のことです」

ジュナ:「んんっ?」

サク:「つまり、空間が中心ではなく、ジュナが中心になったということです」

ジュナ:「んんん???」

フィリカ:「簡単に言うと、時間と空間に対してめちゃ強くなったということですよ! ジュナ!」

ジュナ:「へぇー!? ホントっ!?」

サク:「いささかにもほどがある強引な例えですね、フィリカ……」

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