ジュナとアンブレラと大木と…!
「着いたぜ。ジュナ」
「う……」
眩しさに思わず目を閉じ、衣桜からの言葉にジュナがようやく瞳を開けると。
「ここは……?」
「言ったろ。オレの世界だ」
バイクはもう停車していました。
衣桜が目元を覆い隠すゴーグルを外します。
その動きに倣い、ジュナもヘルメットを取ると、不意に吹いた涼やかな風が、頬と髪を撫でました。
「んっ……」
風が落ち着く頃、ジュナが目を開きます。
落ち着いて見渡す視界の中に映り込んだのは、空いっぱいに広がった夜の気配と、ところどころで瞬く星明り。
そして、思わず目を見張ってしまうほどの大樹がありました。
「うわぁ……。おっき~い……」
「本当ですねぇ」
口をポカンと開けて驚くジュナへ、ランドセルから抜け出たアンブレラが同意しました。
木は両手を広げても抱えきれないほどの幹を大地から天に向けて伸ばし、そしてその先にはいくつもの太い枝。
風の囁く季節は秋と思われますが、両手を広げるように繁らせた葉たちは緑に満ち、見た目にも生命力に満ちています。
(すごい……。なんか、魔力に似た力を感じる……)
ジュナが辺りを見渡しますが、神社の境内というわけではないようです。
木の根が張る周辺だけ土が露出していて、幹にはご神木を祀る紙垂が巻いてあり、少し離れた場所に小さな祠が見えるだけの場所。
そのほかは背丈の小さな草だけが草原のように生えているだけという、なんとも不思議な場所でした。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「魔力? ううん。なんだろう。わたしとも、詩惟花ちゃんとも違う……」
衣桜:「なんか感じるのか? ま、この木は特別らしいからなぁ」
ジュナ:「衣桜さんも詳しくは知らないの?」
衣桜:「ああ。不思議な木だよなぁ。なんか、見守ってくれる感じがするっていうか」




