ジュナに急なお誘い!
「じゃあねー!」
「うん。また明日!」
学校が終わり、夕暮れ。
今日も何事なく、無事夕暮れを迎えたジュナは、分かれ道で詩惟花と別れました。
「ジュナ様」
「あ、アンブレラ」
「本日もお疲れ様でした。さ、帰りましょう」
「うんっ」
地平線の彼方へ沈む、大きな夕陽を見ながら、てくてく。
肩にはアンブレラがとまり、人気のない道を歩いていると。
「ん?」
道のかたわら、電信柱のすぐ隣。
セーラー服に大きなゴーグルという出で立ちの女性が、青い大型バイクと共に腰を落ち着かせていました。
「ジュナ様?」
思わず立ち止まり、見つめてしまったジュナを、アンブレラが呼びました。
「どうかなさいましたか?」
「ううん。なんだかあの人、見たことあるような気がして……」
小声で話をしていると、ふいに顔を上げた彼女とジュナの視線が合いました。
「おっ。きたか」
「えっ?」
「よっ。このまえぶりだな」
見知った様子で片手を上げる彼女ですが、ジュナにはとんと見当がつきません。
歩いてくる彼女に思わず身を引きながら、ジュナは尋ねました。
「あの、どなたでしょうか?」
「あ? あー。そうか。わるいわるい。初対面だったよな」
(へんなひと……)
(ジュナ様。お気を付けください。変質者かもしれません)
そんな会話をするジュナでしたが、しかし不審に思いはするものの、心のどこかで警戒する必要がない気がしていました。
「オレ、大鷲 衣桜。あいつは相棒のV-ライガー」
「はぁ。えっと、木由良戸 ジュナです」
「ジュナな。オレのことは衣桜でいいよ。よろしくな」
「は、はい」
差し出された手に、おもわず握手。
その手は柔らかくて、しかしジュナにはとても暖かく感じました。
「で、衣桜さんは、わたしに何かご用ですか?」
「ああ。待ってたんだぜ。連絡取ろうにも家だって知らないからさ」
言うと衣桜は、辺りをキョロキョロ見渡しました。
「アイツは? えっと……タカハラ」
「タカハル?」
「そうそう! 黒い学生服の。あいつは今日、一緒じゃないのか?」
「うん。今日はクラブがあるから」
「そっか」
頷く衣桜に、きょとんとするジュナ。
「ま、いいや。しょうがないだろ。ジュナ、早速で悪いけど、オレとドライブに付き合ってくれねーか?」
「えっ?」
おもわずパチクリと瞳を瞬かせるジュナに、衣桜はニッと口角を上げました。
「大丈夫。ヘルメットは二人ぶん用意してあるから」
「そ、そういう意味じゃなくて!」
「アンブレラも来いよ」
「えっ!? アンブレラのこと知ってるの!?」
「たりめーだろ。な、アンブレラ!」
「私は存じません……」
「いいから! 来て欲しいんだよ!」
衣桜の強引なお誘いに、ジュナとアンブレラはきょとん顔。
そんな二人を、V-ライガーは寡黙なボディを夕陽に輝かせて、道路の端から静かに見つめていました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「金曜日~! あうあう!」
衣桜:「さてどこ行く? 映画行くか? それとも海岸までブッ飛ばしてもいいぜ」
ジュナ:「えっ!? ホントのホントにお誘いだったの!?」
衣桜:「なーんて。じょうだーん」
アンブレラ:「けっこう気さくな方ですね」




