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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第四章 消えたあの子を取り戻せ!
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ジュナに戻った平和な日常!

 「ふあぁ~」

 「おはようございます。ジュナ様」

 眩しい朝日が窓から差し込み、アンブレラが器用にカーテンをめくる部屋のなか。

 眠りから覚めたジュナが、両手をのびのびベッドの上で大きく口を開けました。

 「おはよぉ~。アンブレラ……」

 「さ。今日も新しい一日のはじまりです。顔を洗い、髪を直して、御朝食をお取りください」

 「ねる~」

 「寝ないでくださいジュナ様! あぁ! つっぷさないで!」

 ねむねむとウトウト首を揺らすジュナも、朝には弱い吸血鬼。

 さすがに太陽の光を受けても灰になったりしませんが、寝起きの悪さは母親譲りのようです。

 「んむぅ~。おきるぅ……」

 「はやく起きてください。せっかくのエッグトーストが冷たくなってしまいます」

 「はっ! エッグトースト! 起きるっ!」

 「やれやれ。まだ花より血液ですね」

 パッと布団から出たジュナは、そのままトントンと二階から一階へ。

 そしていい匂いに顔を緩めながら顔を洗い、そして朝食。

 「いっただっきまーす!」

 「はい。召し上がれ」

 今日もエプロン姿のお父さんが作ってくれた朝食をぱくぱく食べた後、歯を磨き、そして赤いランドセルを背負うと、玄関から元気に飛び出していきました。

 「いってきまーす!」

 「気を付けるんだよー」

 「はーい!」

 眩しい朝日が昇る青空。世界の時は正常に進んでいます。

 道行くひと。飛ぶ小鳥。木の葉ゆらす風。ゆったりと流れる小さな雲。

 ルラァー達が別世界を直しに旅立ってから、一週間と数日が経っていました。

 「おっ」

 「あっ。タカハル」

 もちろん、タカハルだっていつもどおり。

 「おはよっ」

 「ああ。おはよ」

 ジュナが明るく声をかけると、そっけない言葉が返るのもいつもどおり。

 「でね! それでね……」

 「おはよっ!」

 「うおっ!?」

 「ひゃあっ!? 未来可!? ……じゃないや、詩惟花ちゃん!」

 「あはは! ジュナちゃんってばー。まだお寝坊さん?」

 わきあいあいと三人が並び、学校へ向かう様子を、アンブレラがパタパタと羽ばたきながら見守ります。

 世界はようやく平和になりました。

 ループの輪廻から抜け出し、世界が壊れてしまう危険さえも去りました。

 「未来可、ミラカ……。あれ? 誰だっけ?」

 しかしそこには、あの少女の姿がありません。

 「タカハル、知ってる?」

 「いや、知らねぇけど……。でもどこか、聞いたことあるような気がするな」

 「んー。わたしもなんだけど……」

 三人は立ち止まり、首を傾げ。

 「ね、ジュナちゃん。それより、どんな話してたの?」

 「あ、えっとね! 昨日見た夢の話なんだけどね……」

 しかし答えが出ないまま。

 いつもどおりの通学路を、再び歩き始めました。

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― 新着の感想 ―
[一言] これは寂しい。思い出すことはないのでしょうか。
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