ジュナにはちょっと難しいお話!
「それは、どういうことですか?」
「言葉通りの意味だよアンブレラ。わたし、本当はこの世界にいない存在なの」
聞き逃せない言葉を耳にしたアンブレラが、未来可の顔を覗き込みながら尋ねます。
未来可はアンブレラをチラと見、そして離れたところにいるジュナ達を眺めました。
「さっきクトアが言ってたでしょ? ループのおかげで生まれた存在だって。実はそうなんだ」
時が止まった空間の中に、未来可の声が落ちていきます。
アンブレラは黙って耳をすませていました。
「本当なら、ジュナちゃんは詩惟花だけと仲良くなるはずだったんだ。でも、何回も何回も時がループする過程で、わたしが生まれてしまった……」
「しかし、詩惟花様は未来可様をお姉ちゃんと慕っているではありませんか」
「ううん。それは、わたしが『詩惟花の姉である』よう、世界が認識しているだけなんだよ」
「なるほど……。それはまた壮大なお話ですね……」
アンブレラは静かに驚きつつ、未来可と一緒にジュナの方を見ました。
「時空間の流れ的に言えば、詩惟花の方がお姉ちゃんで、わたしは妹」
「確かに、そう言えるでしょう」
「サクさん」
アンブレラと未来可が振り向く先、いつの間にかサクが近くに立っていました。
「時を繰り返し辿ったせいで、行き場をなくした可能性が事変を起こしたのです」
「その結果が、未来可様と?」
「そうです。その詩惟花という少女と近しい立場であること、見たところ魔法が使える身であることを考えると、あなたは詩惟花の分身ともいえる存在でしょう」
「そっか。だからわたし、黒魔術が使えるんだ……」
サクの言葉に、未来可はひとり頷きました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
アンブレラ:「ん? しかし未来可様。詩惟花様の登校初日、空から見ていたのは未来可様ではありませんか?」
未来可:「んー。わたしもよくわかってないんだけど、どうもここ数回は世界に定着しかかってたみたい」
アンブレラ:「どういうことですか?」
サク:「つまり、今回より数回、もしくは数十回前ほどから、ループの輪環に囚われ始めたのでしょう。一番初めは彼女ではなかったかもしれませんが、時を重ねるうちに詩惟花の役割になった、と」
アンブレラ:「なるほど。まぁ、私にはループの蓄積してきた経過がわかりませんので、何とも言えませんが」
未来可:「わたしも居たりいなかったりの不安定な存在だからねー。言ってみればレアキャラ?」
アンブレラ:「そう言われると一気に身近な感じがいたしますねぇ」




