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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第三章 くるくるクトゥルー大邂逅!
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ジュナの上には巨大な扉! (2) 【お父様はおカタい扉?】

 「父様……」

 ポツリ、見上げたルラァ―が呟くと、世界そのものが震えているような声が響いてきました。

 『ルラァ―よ……』

 「わっ! 耳がぐわんぐわんするっ!」

 ジュナはたまらず耳を塞ぎました。

 声は低く、なんとか聞き取れはするものの、何重にもエコーがかかっているようにぼやけています。

 「おっと。もう少し結界強くしなきゃ」

 未来可も同じく、アンブレラさえ羽で耳を塞ぐ様子に、クトアは手をかざして炎の結界を強めました。

 「これで大丈夫かな?」

 「な、なにいまの……。クトアのお父さん、いつもあんな声なの?」

 「いつもっていえば、いつもだけど……」

 「正確には違います」

 ヴォン、と赤みを増した緋色の結界に守られながら、ジュナがクトアに質問しました。

 クトアは頬をポリポリとかき、イタクがその後を受け持ちました。

 「実際には、この世界の言語ではないのです。実際のお声を聞いたら、精神が崩壊します」

 「それって……」

 『また失敗したのか、ルラァー……』

 ジュナが口を開いたところで、再び扉の声が響きました。

 「と、父様! ごめんなさい! 今回は安全な方法を取っていたんだけど……!」

 『言い訳はよい。見苦しい……』

 ルラァ―が仰ぎ見る扉は依然閉じており、重厚そうな赤銅色は泰然とした威厳に満ちています。

 地平線からこちらまで、世界の全てを飲み込んでしまいそうな底知れなさが、ジュナには少し、恐ろしく思えました。

 『いつまで見習いでいるつもりだ、ルラァ―……。今度は、失敗は許さぬとあれほど……』

 (あ、あの子も半人前だったんだ)

 (世界には、色々な半人前がいるものですねぇ)

 「ご、ごめんなさい! 父様!」

 『聞かぬ……』

 必死に空へ叫ぶルラァ―ですが、父親は聞いてくれない様子。

 (なんか、かわいそう……)

 (うーん……)

 ルラァ―の心もとない様子に、ジュナも未来可も困惑顔。

 『お前には……。失望した、ルラァ―……。もはや、神へは至れぬ……』

 「そ、そんな! もう一度チャンスを! 今度はしっかり……!」

 『同じことは、もう聞かぬ……』

 「ねぇ!」

 すっかり弱ってしまったルラァ―を見たジュナは、知らないうちに数歩踏み出して、扉へと叫んでいました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


クトア:「あっ! ジュナ!」

イタク:「雷の結界から出てはいけません!」

ジュナ:「わわわっと! そうなの?」

イタク:「二重の結界があなたを守っているのです。この半球から出てはなりません。出た瞬間、あなたの意識はあなたではなくなります」

ジュナ:「ひぇ~。恐ろしや……!」

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― 新着の感想 ―
[一言] ジュナ優しいですね。
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