ジュナの上には巨大な扉!
「ね、ねえ」
年上の少女同士が睨み合う周囲を見渡していたジュナが、思い切るように声を上げました。
「とりあえず、時間が止まってるのを何とかしてほしいんだけど……」
言ってから後方を見るジュナに、みんなの視線も後を追います。
すぐ後ろには、立ったままのタカハルがいました。
「止まったままだと、一緒に帰れないし……」
「あら、そうね。ルラァ―! 時を進めなさい!」
「ダメだよ! 父様に怒られるもん!」
ジュナの提言を受けて、クトアがルラァ―に叫び伝えます。
しかしルラァ―はふるふる首を振るだけで、応えようとはしませんでした。
「今の失敗だって、知られたらなんて言われるか……!」
「お父様なら、もうご存じです」
「っ!」
瞳を閉じたままのイタクがポツリ呟きました。
その瞬間、ジュナ達には得体の知れない悪寒がぞっと背筋を走り抜けました。
「えっ!? なにっ!?」
「これは……!?」
うろたえるジュナ達。
ジュナが悪寒の原因を咄嗟に探ろうとしたとき、イタクが突然腕を払うように振りました。
「わっ! まぶしい!」
光は、イタクの足元から波紋のように広がりました。
そしてジュナが瞼を開くと、自分の身体が炎に包まれていました。
「なになに!? なんなの~!?」
「ごめんごめん。慌てなくていいよ。結界だから」
「けっかい~!?」
クトアがカラカラと笑う様子に、ジュナの瞳は白黒。
炎のように見えるそれは揺らめいていて、しかしほんのり暖かい程度の温もり。
パッと見ると、未来可もアンブレラも、それぞれが身体中を同じように包まれていました。
「なんで? 結界なんて」
「だってお父様の声聞いたら、絶対発狂しちゃうもん」
そういうクトアが、右手の薬指を上に向けました。
つられてジュナが示す先を見ると、いつの間にか広大な空にはどんよりとした雲が集まっていました。
「な、あ、あ?」
「なにあれ……」
ジュナが言葉を失い、未来可も口をポカンと開けてしまうことも、無理はありません。
雲が集まる中央、渦の中心にも思える穴が突如ぐわりとまん丸に開くと、瞳が見据える範囲には収まり切らないような巨大すぎる『扉』が、三人の前には現れていたのですから。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ルラァ―:「うわー! 父様だぁー!!」
ジュナ:「おっき~い! なにあの扉~!?」
クトア:「あれ、私たちのお父様なの」
ジュナ:「えっ!? だって扉だよアレ?」
イタク:「扉です。しかしアレがお父様なのです」
ジュナ:「はへぇ~。お父さん大きいんだね……」
未来可:(これが噂のビッグダディ……。ううん。今は言うのやめとこ)




