ジュナと黒幕! (2) 【謎の少年! もしくは少女?】
「ルラァ―?」
「そう。ルラァ―。お見知りおきを。吸血鬼」
年端もいかないような少年が、闇の中から現れました。
銀髪。目の色は琥珀。細い身体は白く、所々を黒い何かが覆っています。
ルラァ―と名乗った少年は、大仰に右手を身体の前に添え、深々とお辞儀をすると、ニタリと口角を上げながらジュナ達の方を見やりました。
「吸血鬼は当然として、そこのコウモリも、未来可も初めてかな?」
動きを止めてしまったタカハルを守るように、ジュナと未来可が前を塞ぎます。
アンブレラはジュナの真上で羽根を羽ばたかせ、ルラァ―に対して警戒しました。
「やっと姿を見せたね」
「まぁね。本当はこのまま出てこないつもりだったけど、それも抑え切れなくて……」
未来可の落ち着いた声に、少年――――もしくは少女――――はクックと笑いました。
「惜しいなぁ。三百六十五万回まで繰り返せば、安全に世界を崩壊させられたのに」
「えっ!?」
突拍子もない話に、ジュナが目を丸くしました。
「崩壊ってなに!?」
「そのままの意味だよ、吸血鬼。僕はね、この世界の領域を壊して、今度こそ安全に繋げようと思ってたんだ」
(意味わかる? アンブレラ)
(全くです。ジュナ様)
「まぁ、当然だよね。いきなりそんなこと言われても、困るだろう」
「!」
「念話を……!」
声には出さず会話していたジュナとアンブレラでしたが、ルラァ―はなんということもなく二人の念話を聞き取りました。
「前に二つほど世界を壊してしまってね。今回は地道に少しずつ、手順を踏んで壊そうとしたわけさ」
「なんで! 壊さなくてもいいじゃない!」
「それは、んん。どういえばいいのかな。まぁ、些細なことだよ。うん」
言うとルラァ―は、その身体をふわりと、宙へ浮かべました。
「さて。このルートを進んでいるのは君が初めてだよ、ジュナ。いっぱい遊ぼう……!」
そして、左右に。
赤い炎と、青白い稲妻。それぞれが虚空より顕現すると、次第に大きくなりました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
アンブレラ:「わたしをコウモリと! アンブレラと呼んでほしいです!」
ルラァ―:「ああ、ごめんね。ボクは名前を覚えるのが苦手なんだ」
ジュナ:「でも、未来可は覚えてるじゃない」
ルラァー:「そりゃ、面白いからさ。なんたって彼女は……。おっと。これはまだ秘密」
ジュナ:「ぬぬぬ~!」




