表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血鬼は小学生!  作者: zig
第二章 ドッジと時間と管理者さん!
46/147

ジュナ、お疲れ様!

 「わっ!」

 「おっ、と。ジュナか」

 カァ、カァ、とカラスが夕焼け空に羽ばたく頃。

 路地角からパッと飛び出したジュナに、タカハルは平然と応えました。

 「うぬぁ~! ほんと驚かないヤツ!」

 「うるせーな。俺を驚かせたいなら、もっと精進しろっつーの」

 ツンツン頭に三白眼。

 タカハルは、いつも通りの黒い学生服を着ていました。



 「……でね! そんなことがあってね!」

 「ふぅん。そりゃ、大変だったな」

 もはや日課と化している、ジュナの驚かせ大作戦も一段落して。

 沈みゆく夕焼けに向かって歩くジュナは、並んで歩くタカハルへ今日あったことを話していました。

 「もー、みんなパニックパニック! 学校中大騒ぎだったよ!」

 さすがに管理者のことや、魔法のことまでは触れられませんでしたが……。

 身ぶり手ぶり、身体中いっぱい使って話すジュナの話を、タカハルは淡々と聞いていました。

 「でも、よかったな」

 「なにが?」

 「その、詩惟花って女の子。イジメられずに済みそうなんだろ?」

 タカハルはそう言うと、目を丸くして見上げてくるジュナの顔を見下ろしました。

 「うん。最初は腕が出たのが詩惟花ちゃんの前だけだったけど、みんな腕に掴まれたし……。詩惟花ちゃんだけが悪いんじゃないって感じたんだと思う」

 その前に、考える余裕もなかったし。というジュナ。

 あの時。三分にも満たない時間の中で三人と一匹が出した結論は、とりあえず成功と言えるものでした。

 ジュナはそのまま、詩惟花さんを支える立ち位置で。

 詩惟花さんは、屍人を召喚するために体育館の天井近くで詠唱。

 アンブレラは詩惟花さんのサポートに回り、変身魔法も使える未来可さんは詩惟花さんに成り代わり。

 詩惟花さんに遅延詠唱ディレイが使えるなら、未来可さんは変身せずに済みましたが……。

 「だからね。今日はいろいろ大変だったんだ」

 ジュナが感慨深く、夕日に向かって呟きました。

 深い橙色に染まる太陽は、地平線を真っ赤に燃やしながら、しかしとても暖かい色をしていました。

 「えっ?」

 そんな遥か向こうを見つめて――――。

 なんだか胸がキュッとしたジュナは、ふいに頭をポンポンと撫でられて。

 「よく頑張ったな。ジュナ」

 「タカハル……」

 なんだか少し、泣きたくなってしまいました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


アンブレラ:「ぐぬぬぬ! なんだかいい雰囲気ではありませんか! あの男児め……!」

未来可:「まぁまぁ。今日くらいいいじゃない。やっとループも抜け出せたんだし」

アンブレラ:「ところで、御自分の箒で飛ばれてはいかがですか? なぜワタクシがわざわざ翼に……」

未来可:「い~じゃ~ん! かたいこといわな~い!」

アンブレラ:「あぁ。今日の夕陽は、やけに染みますねぇ……!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] アンブレラ、可愛いかも。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ