ジュナの周りは阿鼻叫喚!
「――――原因だ!」
しん、とした空気に、途切れていた叫び声が響き渡りました。
差し込む陽を浴びるコートの上には、転がるドッジボール。阿久 麻子さんが倒れ、詩惟花さんも横になり、そしてジュナが支えるように座っていました。
「紆異智が異常! 紆異智はヤバい奴だ!」
わっと迫る声たちは、ジュナ達に重圧をギシギシとかけてきます。
しかし、ジュナはひるむことなく、極めて自然に叫び返しました。
「ちょっと! 詩惟花ちゃんヤバくないから!」
「木由良戸! お前も早く離れろ! 逃げなきゃヤバいって!」
「ジュナちゃん! はやく!」
(やっぱり、叫んだだけじゃ聞いてくれない!)
ジュナは人知れず詩惟花さんの肩へ置いた手へギュッと力を入れました。
「体育館から――――」
パニックの収まらないクラスメイトは、ひとり、またひとりと明るい出口に向かって走り出します。
そんな中、ひとりの同級生が、なにかにつまづいて倒れ込みました。
「きゃあっ!」
「わっ! なんだぁ!?」
それは、次々と。
逃げようとする誰もかれもが、パタパタと同じように体を崩し、手を突きました。
「なに―――」
そして。
ぱっと足元を見た瞬間、ただでさえパニックになっていたクラスメイトは混乱の極致に達しました。
「が…………っ!!!!???」
腕が。
先ほど、詩惟花さんの目の前に現れた腕が、にょきにょきと何本も地面から生え、彼彼女たちの足を軒並み掴んでいました。
「ぎゃああああああああああああああああ!!!!!!!!」
「わあああああああああああああああああああ!!!!!!!」
「おがっ!!!!! お゛がぁざぁぁぁぁぁぁあん゛!!!!!!!」
体育館中、大パニック。
「んん……。なぁに?」
そして気絶から意識を取り戻した阿久 麻子さんが、ゆっくり上体を起こした後も。
「…………っひぅ」
自身の足に絡みついた、何本という腕を見た瞬間、再び巻き戻すように気絶してしまいました。
(あ。また気絶した)
(南無です。阿久様)
「ひぁあああああああああああ!!!!!!」
「はっ、離してっ! はなしてっ! うぇええええん!!!!!!」
悲鳴と泣き声と金切声。
まるで地獄の饗宴が再現された体育館からは、なんとか腕を振り切った生徒達が蜘蛛の子が散るようにびゅんびゅん出口から駆けていきました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「わは~。みんなすっごい早いスピードで走ってく」
詩惟花:「じゅ、ジュナちゃん。そろそろ、わたし達も……」
ジュナ:「あっ、うん。そうだね」
アンブレラ:「ジュナ様ジュナ様。阿久 麻子さんをお忘れです」
ジュナ:「おっといけない。み……じゃないや。詩惟花ちゃん、そっちお願い」
詩惟花:「はいは~い。お安い御用だぞっと!」
ジュナ:「も~! 詩惟花ちゃんはそんなふうにいわなーい!」




