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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第二章 ドッジと時間と管理者さん!
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ジュナに見える、ささやかな兆し!

 「さんっ……!」

 あまりの数字の大きさに、絶句したジュナは口ごもりました。

 「そんなにっ!?」

 「そう。あなた達は知らないかもしれませんが、わたしは何度も何度も繰り返してきたのです」

 サクさんは、瞬きもせず、淡々と言いました。

 「な、なんでっ!? なんでそこまで……!?」

 「魔法を知られた以上、記憶を消すか、時を戻すか、しかないのです。記憶を消すことは十分可能ですが、ふとした瞬間に蘇るかもしれない。となれば、時を戻してやり直す選択しか残りません」

 「で、でも……」

 話を聞いても、納得ができないのか、詩惟花さんとジュナはちらちらとお互いの顔を見合わせました。

 「さあ、説明は終わりました。あまり長くなると、時を戻せなくなります。そろそろ……」

 「ま、まって! そんなこと急に言われても……!」

 右手に持った杖を両手で握り直したサクさんに向かって、詩惟花さんは一歩踏み出しながら言いました。

 「魔女。今回もあなたの失敗が原因です。あなたに言っても仕方ありませんが、そろそろ制御くらいはしてほしいところです」

 「そ、そんな……」

 「ちょっと待った」

 サクさんの足元が光り出し、なんらかの魔法が発動しようと動き出したところで。

 胸の前で両手を握り、身をすくめる詩惟花さんの前に、未来可さんが守るよう、腕を伸ばしました。

 「なんです?」

 「妹をそんなふうに言ってほしくないな~。これでも頑張ってるんだよ?」

 「お、お姉ちゃん……」

 「大丈夫。シィは。ね?」

 詩惟花さんが見上げると、未来可さんは顔だけを振り向けつつ、ウィンクして答えました。

 「頑張っただけでは、許容できないこともあります」

 「まって。今回のループは、まだ前回と違うことがあるの」

 「というと?」

 「ジュナちゃんが、前の記憶を引き継いでる」

 「へっ?」

 「ジュナちゃん、黒板に書かれた文字、覚えてるんだよね?」

 「え? じ、詩惟花ちゃんの、自己紹介の時の?」

 「そう。紆異智って名前。前のジュナちゃんは、覚えてなかった」

 「ええ~!?」

 「詩惟花ちゃんって最初から言ってた。自己紹介されたんだね。でも、紆異智さんって今回は呼んでた。ループの影響で必ず消えていた記憶が、ここにきて少し変化してきた」

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


ジュナ:「う~ん! 今のわたしは前のわたしとは違うの? よくわかんな~い!」

未来可:「性格は変わらないけどね~。ほんの些細なところがね」

詩惟花:「お、お姉ちゃん。わたしも前と、変わってたり、する……?」

未来可:「シィはね~」

詩惟花:「どきどき」

未来可:「……ひみつ~~~!」

詩惟花:「お、お姉ちゃーん!」

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