ジュナと、『管理者』サク先生!
「それでは……」
「ね、ね、ね。しつもーん」
こほん、と咳ばらいをして、サクさんが話始めようとすると、ジュナが右手をパッと上げました。
「『カンリシャ』って、なーに?」
「……いいでしょう。まずはそこから始めましょう」
箒を床に付けながら立つ未来可はともかく、ジュナと同じように説明が欲しい詩惟花さんも、そわそわと聞き耳を立てました。
「管理者。時にはアドミニストレータとも呼ばれますが、わたし達は世界の秩序を守ることを務めとして、日々責務を全うしています」
言うとサクさんは、右手に持った杖をコツンと体育館床に落としました。
青い宝石が杖の上部には光っており、その色は深く、透明に澄んでいます。
ジュナはちらりと視線を引き寄せられながら、しかし続けて話すサクさんの声に耳を傾けました。
「詳しく言えば、数多ある時空間それぞれにひとりが降り立ち、違う次元間を行き来する者たちが迷惑をかけないよう、取り計らうことも主な仕事です」
「んん? つまり……。どういうこと?」
「例えば、あなた達の素行に目を光らせるのも、わたしの仕事だということですよ。吸血鬼」
サクさんは高い位置から、まんまるな目を向けるジュナを見下ろしました。
「魔女も例外ではありません。今回は魔法を衆目の眼前で使ってしまったことを受け、わたしが時間を止めました」
「すごーい! そんなことできるんだ!」
「ジュナちゃん、いまはそんな、感心してる場合じゃないかも……」
ジュナの瞳がきらきら、星のように輝く横で、バツの悪そうな詩惟花さんが言いました。
「そう。感心してる場合じゃないよ~」
「未来可」
「で? 管理者さん。今回も、時を戻すの?」
「え?」
いつになく真剣な表情をする未来可の視線を追ってジュナがサクさんを見やると、白装束の彼女はこくんと首を頷かせました。
「魔法が知られた以上、仕方ありません。ループさせます」
「え? え?」
「ループって……?」
ジュナの瞳が行ったり来たり。
そして不安げに見つめる詩惟花さんが未来可さんに顔を向けると、セーラー服の魔法少女はため息をひとつ、言いました。
「ざんねん詩惟花ちゃん。わたし達はまた、転校初日からやり直さないといけないらしいよ?」
「え……」
「「ええ~~~~~~~!?」」
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「あったらっしい、いっしゅーうか~ん!」
未来可:「月曜日から元気だね~。ジュナちゃん」
ジュナ:「だって、みんなと会えるもんね! わくわくがとまらな~い!」
未来可:「わたしは週明け苦手~。眠くて~。ふわぁ~」
ジュナ:「未来可は月曜じゃなくても眠そうだよ?」
未来可:「おっと~? たまにはお姉ちゃんパワー、見せてあげようかな?」
ジュナ:「わわわ! み、未来可はいつも優しそうな雰囲気だから~!? じ、次回もお楽しみに!」




