ジュナもびっくり! 裂ける空間!
「いやはや、どうなるかと思いました」
パタパタと羽ばたいてきたアンブレラが、ジュナの肩に止まるなり、そう言いました。
「木陰に隠れてジュナ様を見守っておりましたら、まるで中世の魔女裁判にでもかけられるようではありませんか!」
そう言いながらアンブレラが視線をさまよわせます。
後じさりをした状態で固まっている少女。指をさして、ものすごい剣幕になっている男子。
固まっているとはいえ、止まった時の中でも異様な雰囲気は留まるところを知りません。
「時が止まってくれてよかった……」
「ちょいちょい。時が止まっても、動き出したら変わらないよ~」
「あっ! そっか!」
片手に箒を握る未来可がなんということもなく告げると、ジュナは両手をパンと合わせて頷きました。
「ど、ど、ど、どうしよぉ~!?」
「まぁまぁ。時が止まったなら、すぐに来るはずだから」
「来るって、誰が……?」
「あれ。シィも初めてだっけ?」
話が全く見えず、詩惟花さんとジュナは顔を見合わせて、瞳をパチパチと瞬かせました。
「っていうか、時を止めてくれたのは未来可じゃないの?」
「わたし? まっさか~! わたしも魔法を使う少女だけど、さすがに時は止められないかな~」
「で、でも、吸血鬼にだって時間の停止は無理だし……。詩惟花ちゃんが止めたっていうのも、ないんでしょ?」
「う、うん……。おかあさんならもしかしたら出来るかもしれないけど、まず普通の魔法使いには無理だよ」
「むむむ」
「落ち着くための時間は、これくらいでよろしいでしょうか?」
「えっ!」
知らない声がしました。
未来可さん、詩惟花さんに続き、ジュナとアンブレラが声のする方へパッと振り向くと。
「世界の秩序を乱す恐れを検知したため、やむなく時間を停止させて頂きました」
「あ、なぁぁ!?」
阿久 麻子さんが気絶し、倒れ込んでいるそのすぐ後方。
空間に、真円を描く亀裂が生じ、その隙間から眩いばかりの光が滲み出す中で。
中央から裂けた円の向こう側から、白い装束に身を包んだ、長身の女性が現れました。
「魔女。そして吸血鬼。こちらに交戦の意志はありません。構えることのないようお願いします」
「あ、あなたは……?」
「わたしは、この世界の管理を務めております。サク・ジェナイズと申します」
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
サク:「まさか私が出てくることになるなんて……。はぁ、嘆かわしい……」
ジュナ:「ねねね! さっきの登場の仕方ってどうやるの!? 教えて~!」
サク:「登場の仕方ですか? それはお教えできません」
ジュナ:「ぶー! ケチすけ~!」
サク:「ケチすけ……」




