ジュナが迎える一日の終わり!
「さて、と……」
アンブレラも加わり、お話がだいぶ進んだ頃。
傍らで腕組みながら立っていたジュリアが、一段落ち着いた声音でポツリと切り出しました。
「ジュナ。そろそろお休みしなさい」
「あ、うん」
ジュナが時計を見ると、二十二時。
いつもならもっと早くにベッドへと入るのですが、今夜ばかりはジュリアも大目に見ていたようです。
(ホントはもっとお話ししたいんだけどなぁ……)
(ジュナ様。規則正しい生活はジュナ様のために大事です。お聞き分けくださいませ)
(はぁーい)
まだまだ喋り足りない唇がムズムズするジュナですが、先程から訴えてきている眠気にはやはり敵わない様子。
「未来可。詩惟花。あなたたちもそろそろ帰りなさい」
「はぁーい」
「お母さんはどうするの?」
「わたしは……。ジュリアともう少し。ね?」
「ええ。これからは大人の時間よね」
笑いあった大人組は、子供達から見るとどこか眩しく思えました。
「未来可。詩惟花を連れて帰れる?」
「当然! 一瞬で帰れるよ~」
次々と席を立ちながら、ワイワイと続く賑やかな会話。
人懐っこいジュナには、その時間の終わりがとても寂しく感じられました。
「ね。紆異智……じゃなかった。詩惟花、ちゃん」
「え?」
「明日も、また……。会おうね!」
「! うん!」
「よかったね~詩惟花。引っ込み思案でなかなか友達が出来なかったのに~」
「おっ! お姉ちゃん! ちょっと静かにしてて!」
「アハハ!」
しかし、玄関先でも変わらず明るい姉妹のやり取りと眺めていると、その寂しさもどこかへ顔を引っ込めてしまったようでした。
「じゃあ、ね。おやすみ。ジュナちゃん」
「うん! おやすみ!」
未来可が大きな袖口からタクトのような杖を出し、ふぃっと振ると、足元には巨大な魔法陣が出現しました。
細かく煌びやかな粒子が、未来可と詩惟花を包みながら立ち昇っていきます。
「あ! ジュナちゃん!」
「え?」
そしてそれが次第に強まってきたその時。未来可は声をかけました。
「ジュナちゃんは、タカハルくんのことが好きなんだよね?」
「えっ!?」
「じつは、わたしも好きなんだ~。これからはライバルとして、よろしくね!」
「え……。え~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!」
そういうと未来可は、満面の笑みをたたえながら、杖を振って魔法を発動。
二人の姿は、一瞬にして玄関から消えてしまいました。
「じゅ、ジュナさま……?」
「ら、ら、ら、ライバルぅ~~~~~~~~!!!?????」
いろいろあった一日は、ジュナの驚きによって最後の彩りを迎えました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「ベッドに入ったけど……。ね、ね、ね、ね、眠れな~い!」
アンブレラ:「さすがにあの後では、なかなか興奮が収まりませんね……」
ジュナ:「うああー! っていうかわたしは別にタカハルのことがなんでもゴショゴショ……」
アンブレラ:「寝てくださいジュナ様。きっと良い夢が見られますよ」
ジュナ:「ああーん! なんかアンブレラが冷たいー!」




