ジュナが出会う魔女家族!
リンゴーン!
「あれ? 誰だろ」
大好きなハンバーグカレーを食べ、ゆったりとお風呂に浸かったジュナが長い髪を乾かした頃。
パジャマ姿のままで廊下に出てみると、重厚な呼び鈴に反応したジュリアが来客を出迎えているところでした。
「ジュナ!」
「はーい」
ちょうど後ろを振り返ったジュリアが、ジュナをちょいちょいと手招きします。
「珍しいですね、こんな夜更けに」
「そうだね」
ジュナがお風呂に入っている間、毛づくろいを済ませたアンブレラも、パタパタと天井から降りてきてジュナの肩につかまります。
そうして廊下を歩いていき、ジュリアの向こう側に立つ訪問客を見たジュナは――――。
「ひええっ!?」
「こ、こんばんは~……」
数人訪れたお客様のうち、右手を胸の高さまで上げた彼女の姿に、思わず悲鳴を上げてしまいました。
「ぞ、ゾ、ゾ、ゾ、ゾンビ~~~!!?」
「ぐっはぁ。ジュナちゃん、それはあまりにも傷つくぅ……」
面識はないはずなのに、向こうの方は知っているよう。
黒い魔女帽子と闇夜に溶ける衣服を身に付けた少女は、右目を青コブで腫らせた、なんとも痛々しい面持ちで苦々しく笑っていました。
「ジュナちゃん」
「あ。紆異智さん」
そんな彼女の脇から、玄関口の奥からぴょこりと、紆異智さんが顔を出しました。
「ごめんなさいね、夜分遅くに」
そして、続けて聞こえる、青コブ少女の背後に佇む、頭一つ分高い女性。
紆異智さんの家族が、木由良戸家を訪ねてきました。
「……というわけで、姉の未来可です」
「ミラカです~。どうも~」
リビングに通された紆異智さんが、温まるホットココアを前にしながら隣の少女を紹介するべく、手をそっと差し伸べました。
「ど、どうもこんばんは」
「こんばんは~ジュナちゃん。さっきは本当にごめんね~」
(青コブが痛々しいですね、ジュナ様……)
(そ、そうだね。っていうか、本当にさっきの男の正体が、紆異智さんのお姉さんなの?)
(多分……。おそらく……。きっと……)
あまりの雰囲気の違いに、ジュナとアンブレラは戸惑いを隠せません。
ジュナはとりあえず会釈をすると、ジュリアの用意してくれたホットココアをくぴりと飲みました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「みんな黒い服着てる~」
紆異智:「これは魔女の正装なの。フォーマルな格好をするときに着るんだよ」
ジュナ:「へぇ~。アンブレラぁ。吸血鬼にもあるのかなぁ?」
アンブレラ:「ありますよ。襟の立った黒いマントは、まさに正装のひとつです」
ジュナ:「あっ! おかあさんの写真で見たことある! いいなぁ~。ジュナも着たい着た~い!」
アンブレラ:「それにはまず、御立派になって頂かなければなりません。ジュナ様! 特訓です! 明日の夕日に向かって走るのです!」
ジュナ:「ええ~!? もう夜だよぉ~!?」




