ジュナは無事に帰宅しました!
「た、ただいま~……」
「おそいっ!」
「ひゃうっ!?」
隆晴に送ってもらい、ようやく帰ってきたジュナは、玄関をそろそろと開けて入りましたが……。
「ジュナっ! いま何時だと思ってるの!」
「おかあさんっ!」
扉を閉めたジュナを待っていたのは、頭に角を生やした――――ように見えました――――怒り心頭の母親でした。
「太陽が落ち切る前までには、家に帰る。約束だったでしょう?」
「そ、それは~……」
「偉大なる吸血鬼は、約束を守るものです。忘れたわけじゃないでしょう」
「う、うう~……」
ジュナは顔を俯かせながら、ちらちらとジュリアの怒った顔を伺いました。
「アンブレラも。あなたがついていながら、まったくもう」
「め、面目ございません……」
ジュナの肩に留まり、お叱りを受けるアンブレラもさすがのジュリアには敵わない様子。
帰宅が遅くなってしまった理由を、いろいろと説明しようかと悩んだジュナでしたが。
「ご、ごめんなさい~」
「うむ。よろしい。偉大なる吸血鬼は、悪いことをしたら謝るものです」
常日頃教えられている、偉大なる吸血鬼になる心得を思い出して、まずはごめんなさいを口にしました。
「さて、何が起きたのか聞きたいところだけれど……。無事に帰ってきたことだし、お腹が空いているでしょう? 御夕飯にしましょうか」
「! うんっ!」
「よかったですね、ジュナ様」
もしかしたら御夕飯抜きかも、という心配が杞憂に終わったジュナは、ぱっと顔をほころばせて手を洗うべく廊下の奥へとパタパタ歩いていきました。
そんな様子を振り向きながら見つめるジュリアと、その場に残るアンブレラ。ジュナの背負うランドセルは、彼女の歩く速度に合わせて上下にポンポンと跳ねていました。
「……お疲れ様。アンブレラ」
「いえ、申し訳ありません奥様。わたくし、なんにもお役に立てませんでした……」
「そうでもないわよ。あなたがいてくれたから、詳細に異常がわかったことだし」
ジュリアは微笑みながら、アンブレラに向かいました。
「やはり奥様も見ていらしたんですね」
「まぁね。かわいい我が子のピンチだもの。子供同士だから、間に入ることはやめたけれど」
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「おててジャブジャブ~。うがいガラガラ~。髪を直して……。よし、完璧!」
アンブレラ:「ジュナ様~。今夜はジュナ様の大好きなハンバーグカレーだそうですよ~」
ジュナ「ほんとぉ!? やったぁ!! おっててっをふーいて、リビングへGO~♪」
アンブレラ:「それにしても、いつの間に料理を済ませてしまったのか……。いやはや、偉大なる吸血鬼は伊達ではありませんねぇ……」




