ジュナは知らない月夜のお話! (1)
「それで? いつから人間界にきたの?」
頬を撫でた風が通り過ぎたところで、ジュリアが魔法使いに尋ねました。
「うん? けっこう前からいたよ。下の子が生まれたくらいからかな」
「それならそれで、もっと早く会いに来なさいよ。本当にのんびり屋さんなんだから」
「あはは。ごめ~ん」
星々がキラキラと輝く夜天の空を背景に、箒に跨ったままの女性は両手を合わせながら微笑みました。
月明かりに照らされている、細くて白い足首。
黒いハイヒールが彩る足元と、体を包み込む漆黒のワンピース。そして彼女の頭の上には、大きくつばを広げた魔女帽子。魔法使いとして格が上がれば上がるほど大きな帽子を身に付けられるそうですが、彼女のそれは荘厳ながらも可愛らしさに溢れていました。
「お父さんと子供たちの世話をしてたらつい……。あ、ご近所付き合いも頑張ってたの!」
「はいはい。脱線してるわよ」
「え~? まだしてないよ~」
ほわほわと頬を緩ませる彼女に対して、背中に翼を広げたまま腕を組んで立つジュリアは、ふぅとため息を吐きました。
「それよりもごめんね~。未来可ったら、あんなことしちゃうなんて」
ずっと山なりの細目をして微笑む彼女でしたが、さすがに悪いと思っているのか、唇だけは下がり気味。
「本当よ。魔法の気配を感じて探してみれば、人払いの魔法に鬼ごっこの真っ最中……。なんの冗談かと思ったわ」
「でも、魔法の気配でなんとなくはわかってたんでしょ?」
「まぁ、なんとなくね」
ジュリアは言いながら、いまだに通りの片隅でわちゃわちゃと団子状態になっているジュナ達三人を見つめました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
アンブレラ:「忘れないでください!」
ジュナ:「うわぁ!? いきなりなにっ!?」
アンブレラ:「今、私のことを勘定に入れず話した声が聞えたような……。むむむ」
ジュナ:「気のせいでしょ~? わたしには聞こえないよ?」
タカハル:「なぁ、ジュナ。やっぱり男の声が……」
ジュナ「わああああ! 次回、吸血鬼は小学生! (2)に、続きま~す!」




