表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血鬼は小学生!  作者: zig
第一章 出会う少女は魔法使い!
18/147

ジュナを見つめる二人の影

 「ぶは……っ」

 「た、タカハルっ!」


 男が消え、街灯だけがポツポツと落ちる夜道。


 脅威が去った事実にようやく身体の緊張が解けた隆晴たかはるは、盛大に息を吐くとその場にドンと座り込みました。


 「タカハルっ! 大丈夫タカハルっ!?」

 「だ、だいじょうぶ……。う゛あ゛ぁ~! なんだったんだアイツ!」


 学生服に包んだ両腕を広げ、守ってくれた隆晴の元へ駆け寄るジュナは、手をついて息を整える彼の顔を覗き込み、そして安堵しました。


 「タカハルぅ~! 怖かったよぉ~!」

 「ば、ばぁか。いつも怖がらせる側だろお前。なに泣いてんだヨ」

 「だ、だってぇ~~!」


 異能の力があるとはいえ、ジュナだってまだまだな女の子。


 目尻に涙を溜めてしまうのも、無理はありません。


 「ジュナ様!」

 「ジュナちゃん!」

 「あ、アンブレラ。紆異智さん……」

 「ジュナちゃん、大丈夫?」

 「わ、わたしは全然……」

 「ん? いま、男の声がしなかったか?」

 「え。え~? なんのことかなぁアハハ! そ、そんな声したっけ~?」


 気絶から立ち直った紆異智さんも、忙しなく飛び回るアンブレラも、隆晴とジュナの元へ近づきました。


 脅威が去ったいつもの路地には、凪いでいた風がざぁっと吹き抜けます。


 だんまりを決めていた草木たちも、どこかから聞こえてくる鳥の歌声も、ジュナ達にはしばらくぶりの心地よい声に聞こえました。







 「……終わったみたいね」

 そんな路地裏を、ひとりの女性が遥か上空から見下ろしていました。

 雲が流れる空。綿菓子のようなちぎれ雲が過ぎてしまえば、眼下に広がるのは灯りの煌めく家の数々。

 屋根がひしめき、所々に木々が生え、幾筋もある通りの中の一つに目を凝らしていたジュリアは、月夜に燦々と輝くウェーブ状の金髪を風に流しながら、ようやくポツリとひとこと落としました。

 「ご、ごめんねジュリア~」

 豪奢な黒いワンピースに、肩へ羽織った赤いジャケット。

 その裾がたなびく傍で、箒に乗った女性が申し訳なさそうに声をかけました。

 「まさか吸血鬼に喧嘩を売るなんて思わなくて……! あの娘にはよ~~~~く言っておくから!」

 「ほんとよ。異種族間での争いはご法度。戦争になっても仕方ないのよ? 相手が私の娘だったからよかったものの」

 ジュリアは言いながら、しかしどこか気心知れている様子。

 月夜の空は、いつもより風が優しく吹いていました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


ジュナ:「おわ……おわおわおわ……」

タカハル:「なーんか妖しいんだよなぁ……」

ジュナ:「えっ!? なにがっ!? まだ声のこと気にしてんの!? あはは~タカハルはビビりなんだからまったくもぉ~」

タカハル「いや、そうじゃなくて……。なんであのコウモリ、ずっと近くを飛んでんのかなぁ……」

ジュナ:「じ、次回! 吸血鬼は小学生! ジュナは知らない月夜のお話! えっ? わたし知らないのぉ~!?」

紆異智:「次回も、お楽しみに!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] まだみんな子どもなんですねー。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ