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探索と答え合わせ

 ああ、ミノタウロスが!


 ダンまちの正ヒロイン、ベル君の好敵手(ライバル)と謳われる巨躯がビームマグナム一発で消えてしまった。ロースとかカルビとかハラミは関係無くて。タンは何とか残っていたけれど。


 戦闘力が無い事は確実だったのでそのまま退場となった。

 ちなみにミノタウロスを食べる習慣はないからね。ただのノリです。


 迷宮五階では、単体で強力なモンスターを配置してある。

 特別感を出したかったからね。


 ミノタウロス、マンティコア、サイクロプス等々。グリフォンはちょっと入らなかった。

 だいたいこんな感じのモンスターを集めてるんだけど、いつも通り意味が無い。


 せめて一発でクリアは避けてくれないかな、と思っていたけど虚しい願いだったよ。

 ビームマグナムとは世界観が違う。


 五階は最後の階と言うことで、ちょっと宮殿っぽく見える様にデコレーションしているんだけど、やっぱり無駄な努力だった。天井に照明を設置しているので明るさは増しているんだけどね。


 目に優しい、ぐらいしか良いところを見つけてあげられない。

 壁はネクサ――多分、大理石が一番近い――で設えているので、さらに明るくはなっているだろうし、床には黒曜石を敷き詰めてある。


 これでちゃんと武装したメンバーが探索していたら、かなり映えると思うんだよ。

 ……二人は、そういう風情は感じないみたいなんだけど。


 いや、それは無茶な要求か。


 ムータンに脅された昨日。それから二人は一旦帰っている。

 迷宮探索の準備が足りない、というわけではなく、マイが帰りたがったようだ。……御尊父は無事なのだろうか?


 ただ仕切り直すことが出来たのは二人にとっては他にも良い面があったのだろう。

 服装に関しては、ちゃんと準備が出来たようだし。


 とは言っても、タケルに関してはいつも通りなんだけどね。

 例のポケットが沢山のチョッキを着込んでいるぐらいだ。あと珍しく、三階で手に入れた日本刀を背中に背負っていた。


 ……やっぱり見抜かれてるんだろうな。


 マイは、ある意味では一番らしくない格好だ。

 何しろ、Tシャツにジーンズなんだもの。Tシャツは白地に赤で斜めの線がプリントされていて、袖をまくっているけれど、まぁ、地味の範疇だろう。

 攻略を終わらせる算段があるのか、今日で終わらせるという覚悟があるのか……


「……あんまり仕掛けはないみたい。でもフロアボスがいそうな感じの部屋はもないわね」

「全部回ってみないとわからないけど、多分部屋の中にシークッレットドア、忍者屋敷の動く壁とかがあるのかも知れない」


 モンスターが障害にならない今、二人は易々とマップを完成させようとしていた。


「ああ、この辺り寸法が合ってないのね。あれだ。ホームズの……」

「そうそう。ああ、タイトル思い出せないな」


 そういうことでは困るんだよね~

 ホームズはわかるんだけど、さすがに手が回っていない。


「で、隠し部屋にモンスターがいるのね。結局やることはあんまり変わらないわね」

「多分、それじゃダメだと思う」

「ダメなの? 何で?」


 えっと、ですね……いや、タケルの謎解きを聞いてみよう。


「ラブホテルでのクリア方法は全部わかったよね」

「ああ、うん。そうね。……それ関係あるの?」

「関係あるように、作ってるんだと思う。そうじゃないと混ぜる意味が無いし」


「それはそうか。じゃあ迷宮でクリア方法と関係してるのは……フロアボス?」

「そうなると思う。そこで照らし合わせてみると、まずラブホテル六階は複数で行うことが条件だった」

「建前はね」


「うん、それに対応してるのが迷宮一階のケルベロス」

「一階なの? ああ、でもそうじゃないとすぐばれるか。頭の数が対応してるとして……人数が増えた場合は?」

「そこまではわかんないよ。二頭にしてみたりヒドラにしてみたり。それで二階のフロアボスは……」


「あの鏡に映った奴でしょ? えっと……ああ、あたし以外というのがクリア条件だった五階に対応してるのか」

「そう。で、三階はそのままお風呂と水辺のモンスター。これは一致してても良いんだ。それはヒントになるからね」

「じゃあ、バンパイアは……ああ、納得。タケルがケダモノだった三階だ。童貞のクセに」

「違う!」


 まだやるんだ。


「……とにかく、連続で挑む事が条件だった。ここまで一致してそうに見えるんだから、迷宮五階のクリアのためのヒントは、ラブホテルの二階にあると考えて良いと思うんだ」

「それはわかったわ。あたしも賛成。けど二階って、テストプレイするのに選ばれた理由もあるでしょ。アレは関係無いの?」


「同じだろうと僕は考えてる。テストプレイヤーを選ぶ必要があるのはこっちの世界だけなんだから、あれはあれで使える条件なんじゃないかな?」

「“同時”ね……確かに、その方が説得力はあるかも。じゃあ“同時”がこの階クリアのヒントになるわけね。つまり……同時にモンスターを倒せって事?」

「そうなると思う」


 ネタバレすると。

 当たりです。これ難易度どうなのかなぁ? 商会内では割と好評で、会頭もそれだから了承してくれたんだけど。

 こうもあっさりとクリアされると……


「それで、シークレットドアの向こうのモンスターを簡単に倒すなって事ね。……あれ? これ難しいんじゃない?」

「僕もちょっとやってしまった感があるんだけど……とりあえず確認はしてみよう」


 あ、難しいんだ。

 二人の動きをとりあえず見守ることにしようか。

というわけで、ラブホテルと迷宮に組み込んでおいた仕掛けのお披露目回です。

果たしてバレていたんでしょうか?


バレると言えば、どのホームズものなのか、後書きで説明する気持ちで一杯でしたが、ネタバレでしたね。

というわけで、これまた伏せさせていただくと言うことで。

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