95話 赤花と流歌
赤花と流歌は城にいた。
・・・正確には門の正面に、だ。
何者か、とぞろぞろと集まってくる兵士達。
その中には先程アランと戦ったルニアルの姿は見えなかったが。
「ここから先は入る事は出来ない!今すぐ立ち去らねば斬る!!」
そんな兵士の声はこの二人には全く届く事はなかった。
ルカと赤花は歩を緩めず、どんどん正門へと向かっていく。
「止まれ!!」
そんな注意もお構いなし、二人は進む。
「・・・っく、迎え撃て!!!」
その声と共に、門の中にいた兵士達は剣を抜き、流歌達へと襲っていく。
「・・・あなた達みたいな雑魚には用は無いんだよねぇ・・・死んで?」
赤花の少年のその声で、襲ってきた10人程の兵士達は・・・吹き飛んだ。
話に聞いた通り、頭部だけ。
「どんどん行け!!侵入者を許すな!!」
さらに奥からも兵士達が襲ってくるが、今度は流歌の番だ。
「悪いが通させてもらうぞ。」
腰から雪守を抜き、目にも止まらぬ速さで襲ってきた兵士達を次々と斬り捨てていく。
「へぇー、少しは強いみたいだね。」
なぜか嬉しそうにそう話す赤花の少年。
「ふん、お前もおかしい魔法を使ってるみたいだな。」
「どうせ君も刀だけじゃないんでしょ?早く君の魔法を見せてよ。」
「・・・機会があったらな。」
流歌の力はまだこの少年には見せてなかったが、流歌という存在に興味を示した赤花は探りを入れていた。
(いいねぇ!いいねぇ!この人凄い面白そうだよ!!)
そんな事を考えながらどんどんと兵士達を倒していく二人。
あっという間に門を潜り、城内に侵入する事が出来た。
そしてその様子を後方で隠れて見ていた3人・・・アラン、リンベル、リレイズだ。
「おいおい、無茶苦茶だな・・・。」
「全くね・・・。」
「ルカはもう少し思慮深いと思っていたんだが・・・。」
こんな事になってしまったのは、全員がまだ隠れ家を出る前の話になる。
赤花が言った言葉に流歌は薄く笑った。
そして、その返答はというと・・・
「神使や黒の種族が出てきたらどうするつもりだ?」
この時、流歌はこの問いに赤花はなんと答えるか予想は出来ていた。
「え?だってそいつら殺しにきてるんだもん、向こうから来てくれた方が手っ取り早いでしょ?」
「・・・っぷ、ははっ・・・、その作戦乗った!」
その時、残りの3人の目が点になってた事はこの二人は知らない。
もちろん最初は猛烈に反対された。
危険すぎる、それは作戦じゃないとか。
ただ、この二人が暴れていればその隙に侵入が簡単に出来るだろうという事にも気付き渋々だがこの作戦でいく事になったのだ。




