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1+1=・・・  作者: 嘉七


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第3話2

葉月「いやー、やっぱトップの予備軍には勝てないねー」


全力を出し切りつかれた表情の葉月


真綾「ごめん、私が足引っ張ったね・・・」


勝てなかった責任を感じて下を向く真綾。


立夏「気にしない、誰にでもあるよ、練習はうまくいってたんだし」


葉月「そうそう、足は大丈夫?捻ってない?」


真綾の心配をする葉月だが


葉月「いっちゃんがあと10センチ足が長ければ勝てたかも」


葉月が一太をいじる。


一太「おい、俺の身長のせいで負けたのかよ」


花「まあまあ、みなさん頑張りました、結果は惜しかったですが」


花が労いをかける。


立夏「そうだね、やるだけやってあの結果だし、運が無かっただけだよ」


真綾「ありがとう、みんな」


葉月「気にしないよまーちゃん」


結果は2位、一太があと一歩の所まで距離を詰めたが詰め切れず無念の2位。

2位ではあったが他のクラスのメンバーを考えれば決して悪くない成績だった。


立夏「また、来年リベンジだ」


葉月「そうだね、クラス替え無いしまた来年リベンジしよう!」


葉月、立夏、真綾「「「おー」」」


一太「もう、来年の話してんのかよ」


こうして体育祭が終わった。

何気に全学年混合リレーが一番盛り上がったらしく。

今年の体育祭No.1競技として校内広報に掲載され、それがきっかけでクラスの中で挨拶程度のコミュニケーション生まれ、一匹狼の皮がどんどんはがれていくのだった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


そして体育祭が終わり5月末には中間テストが待ち構えている。

祭りの余韻が残るクラスの中で頭を抱える人がちらほら出て来る時期である。


花「一ノ瀬君、もしよかったら中間テストの勉強一緒にしませんか?」


花の提案だったのだが俺は裏に何時もの5人が居る事を素早く察知した。


一太「森村だけじゃなく他の5人も一緒に来るんだろ?」


花「多分、そうなると思います・・・。」


苦笑いしながら答える森村。


一太「店の迷惑にならないなら多分大丈夫。」


ぱぁっと明るい笑顔を見せる花、その笑顔をみて一瞬ドキッとする。


一太「母さんには話通しておくから、あとの5人に説明しておいて」


花「ありがとうございます」


と頭を下げ5人の元へ向かう。

葉月は体育祭以降すっかり5人の中に入ってうまくやれているようだ。

俺は母さんにメッセを送るとすぐに既読が付き『OK』のスタンプ。

それを花に一太が伝えると6人は喜んでいた。


その日の放課後下駄箱で花を待つ一太が居た。


花「一ノ瀬君、お待たせしました」


一太「大丈夫」


花「本当に無理を言ってしまってごめんなさい」


下駄箱から正門に向かい自宅のカフェに向けて歩き出す。

7人で移動かと思ったら他の5人は遅れていくので先に行ってと言われ二人で向かう事になった。


一太「いや、謝らなくていいよ、どうせ葉月がそのうち言い出すと思ってたし」


花「そうなのですか?」


一太「何気に英語がネックになってるよ?、前に俺のやってる課題をみて悶絶してたよ、なんだよこの問題!こんなの日常じゃ使わないよ!文法?なんだよそれ!知らなくても暮らしてけるよ!って」


クスクスと笑うハナ。


一太「普段使ってる言葉の文法なんて使ってる側は無意識に使ってるんだから当たり前といえばあたりまえなんだよ」


花「そうですね、気にしたことありませんね」


たわいもない会話をしつつ家までの道を歩いていく。

何時もと変わらないはずの道なのに誰かと同じ道を歩くということが何故だか特別な時間に感じた。


花「このままのこんな時間がずっと続くと良いのなぁ・・・」


花が何気無しに呟く。


一太「そうだな・・・」


思わず釣られる一太。

ふと自分が思った事を口に出してしまった事に気がつく花が恥ずかしくなり顔が赤くなっていく。

釣られた一太も恥ずかしくなり顔を赤くしていく。


花「あ、あの・・・、季節がって事です・・・」


一太「う、うん・・・、季節な・・・」


お互い恥ずかしくなり会話が出来なくなってしまい二人並んで歩くだけになってしまった。

二人がカフェに着くと、何だかぎこちない二人を見た彩香がニヤニヤしながら声を掛ける。


彩香「告白でもしたの?一太」


一気に赤くなる二人。


一太「し、してないよ、な、何言ってんだよ」


と言うと階段を上がって行ってしまう一太。


彩香「ごめんね、ヘタレで鈍い息子で」


と花のにフォローを入れるが、花は顔を押さえて恥ずかしがる。


彩香「あら、余計な事しちゃったかしら」


そこへ5人が到着すると立夏が花の姿を見る。


立夏「どしたの?はなちゃん?」


顔を両手で隠したまま答える花。


花「ナンデモナイデス・・・」


立夏「それなら良いけど・・・」


立夏が彩香の顔を見ると彩香がテヘェと顔をしたので何やらやった事を感じた立夏。


立夏「頑張れはなちゃん」


と花の肩を叩く立夏。

顔を隠しながらも答える花。


花「うん・・・」


そんなやり取りをしながらもその日からテスト本番まで勉強会は続く・・・。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



真綾「だぁ、やっとおわったー」


背伸びする真綾。


花「おわりましたねー」


筆記用具を片付ける花。


沙也「みんなお疲れ」


労う沙也。


萌「どうだった?」


気が抜ける萌。


真綾「ぼちぼちかな・・・?」


一仕事終えた顔の真綾。


沙也「りっちゃんは?」


立夏「聞かないで!」


耳を押さえて顔を逸らす立夏。


沙也「テストも終わったし打ち上げしちゃう?」


沙也が提案すると賛同する立夏。


萌「いいね」


立夏「カラオケ行こう!」


真綾のスマホが振動すし、メッセージを確認する。

表情が一瞬曇り、すぐに何時もの表情に戻る。


真綾「あー、ごめん親に夕方、呼ばれたんで今日はパス」


立夏「そっかぁ、じゃあ6人?」


6人に反応する一太。


一太「しれっと俺を入れてるな」


葉月がスマホの予定を確認する。


葉月「ごめん、私も用事があるのでまた今度」


萌「じゃ4人で」


立夏、花、沙也「「「OK」」」


花、立夏、萌、沙也の四人は教室を出ていく。

その姿を見送る真綾の顔が曇るのを見た葉月。


葉月「まーちゃん大丈夫?」


曇った顔を見られた真綾はすぐに表情を戻す。


真綾「あ、大丈夫、ちょっと今、親と喧嘩しててその事思い出して・・・」


葉月「そっか、部外者が言えた事じゃないけど、言いたいこと言えるなら言ったほうがいいよ」


苦笑いしながら、心配そう顔をしながら声を掛ける葉月。


真綾「本当に大丈夫だから、気にしないで」


葉月「うん、わかった、なにかあったら何時でもいいから相談して」


真綾「ありがとう、じゃ私も帰るから、また明日ね」


教室を出ていく真綾に違和感を感じる葉月。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



駅の時計は19:40の表示。

空が今にも降り出しそうな天気模様。

週末の駅でこれから帰る人、一杯やって行こうとする会社員達、職場から帰って来た人達なのでごった返している。

駅の改札からロータリーへ進む葉月、ふと顔を上げると目の前のベンチに座る見覚えのある女性。

肩を両手で抑えて下を向いている、葉月は女性に向けて歩き出す。


葉月「まーちゃん?」


顔をあげて目を赤くして今にも泣きだしそうな真綾。


真綾「はーちゃん・・・」


葉月「大丈夫?」


真綾「ちょと、ダメかも・・・」


ビルの向こうで雷がなり雨が降り出す。


葉月「ちょっとここだと落ち着かないから、移動しようか」


そっと手を出しだし真綾の荷物を持ち歩き出す二人、雨がかなり強く降り出した。

そのまま雨に濡れる二人はマンションが立ち並ぶ住宅街へと歩き出した。


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