第2話3
翌日、一太はいつもより学校へ行く足取りが重い。
昨日の出来事があり、気分は憂鬱だった。
教室に入り、席に着く。
朝から絡まれるんじゃないかと思っていたがそんな事はなかった。
何やら一太に絡む以上に噂話が出たらしく話題はそちらに行っているらしい。
なんでも見た事無い金髪美少女が制服着て職員室に入って行くのを見たとかで噂好きの生徒達の話題は朝からその事で持ちきりだった。
そうこうしているうちに始業のチャイムがなり担任が入ってくると
その後ろから朝から噂の人物がついてきた。
が一太はその顔を認識した瞬間横を向き目線を合わせない様にしたが向こうはすぐさま一太を認識して口元が緩む。
担任「みなさん、おはようございます、え〜、手続きの関係で約一ヶ月遅れではありますが新入生が来ました。アレクサンドラ・葉月さんです」
葉月「アレクサンドラ・葉月です、手続きの関係で今日からになってしまいましたが、仲良くしていだけたら幸いです。よろしくお願いします。」
頭を下げ微笑む新入生。
一太はこの先二度と静かな学園生活が送れなくなった事をここで痛感した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一限が終わり小休憩、一太が逃げようとした。
しかし、そうはさせてくれなかった・・・
席を立った瞬間後ろから抱きつかれる。
葉月「いーちゃん!」
一太「うぐっ」
教室中の視線が一斉にこちらに集中する。
葉月「おひさ♪、四ヶ月ぶりだね」
一太「お前、この前来た時何も言ってなかったじゃ無いか」
抱きつかれた腕から逃げよとするが逃げられない。
葉月「だって、正式に決まってなかったしぃ、それに・・・、驚かせようと思って黙ってた♪」
一太「兎に角離れろ」
葉月「いやーん、いけず〜」
一太「いけずじゃねぇ、離れろ」
二人がやり取りしている内に休憩が終わるチャイムが鳴る。
先生が入ってきてみな席に着く。
一太はもう早退しようと画策していた・・・。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
四限終了のチャイムがなり昼休憩に入ろうとした所に立夏が現れると・・・。
立夏「兄さんちょっとつらかしな」
顎でくぃと言われ何故か激おこであった。
着いて行った先は中庭の隅で余り人通りの無い場所に4人の姿もあった。
立夏「ちょと聞きたいんだけど」
と口火を切ったのは立夏。
沙也「今日来た彼女とはどういった関係なの!?」
沙也が詰め寄る。
萌「ねぇ、かなり親密な関係だよね?」
花「りっちゃん、もえちゃんちょっと冷静になろ」
止めに入る花。
俺は思わずため息をついた。
一太「はぁ・・・だから学校嫌だったんだ」
ぼそっとつい本音が漏れる。
一太「どうして何もしてないのにキレられるんだよ・・・」
普段押さえてたモノがふと一度でも出てしまうと止まらなくなる。
一太「俺が何をしたんだよ!、俺は何か悪い事をしたのか?、なあ、教えてくれよ?」
突然の切り返しに言葉が出てこない5人
萌「あ、いや、あの・・・」
一太に押されながらも真綾が反論する。
真綾「ちょっと、そんな言い方はないんじゃない?」
一太「じゃ、いきなり責められてカチンとこないのかよ」
真綾「そりゃそうかもしれないけど・・・」
そこへ後ろから声をかけられる。
葉月「いっちゃん、ごめん」
声の主は言い争いの元凶だった。
一太「そもそもお前があんな絡み方しなかったらこんな事にはならなかったんだよ!」
葉月「ごめん、ごめん」
立夏「ねぇ、あなた一ノ瀬君とずいぶん仲が良さそうだけどどういった関係なの?」
ちょっと冷静になったのか一太が答える。
一太「こいつはいとこ、母さんの姉さんの子供」
葉月「改めましてアレクサンドラ・葉月です、一太のいとこです」
もう一度深呼吸をし、落ち着いて会話をしようと切り替える。
一太「はぁ、怒鳴って悪かった」
真綾「いや、こっちもいきなり詰め寄ったのも悪かったし」
葉月「じゃ、仲直りで」
と何故が言い争いの元凶が仲を取り持とうとした。
一太「お前が原因」
ビッシッと指を指す。
葉月「あぁん、ごめんなさい」
沙也「また、ずいぶんと仲が良いのね」
一太「なあ、お前の事情を話しても良いか?」
葉月「任せるよ」
一太「こいつは見ての通りハーフなんだけどちょっと複雑なんだよ、叔父さんつまり俺の叔母さんとは血が繋がって無いんだよ」
立夏「それ、私たち聞いて良いの?」
葉月「多分、そのうちバレるから良いんじゃ無いかな」
一太「どのみち、ウチの店に来た時に会う可能性もあったし、話に上がってくるよ」
萌「そうなんだ」
一太「で、まあ育ってきた環境は勿論違うし、こいつ来日してウチに来る度に俺に引っ付いて離れないんだよ」
真綾「なるほど、でもちょっとスキンシップにしてはくっつきすぎじゃ?」
葉月「えー、これぐらい普通だよー」
一太に抱き着く葉月。
一太「嘘つけ、もう良い加減くっつくなよ」
葉月「いーやーだー、いっちゃんと居たいー」
一太「やめろ、気持ち悪い、俺はそっちには興味無い」
今の一言で女子5人の頭にはてなが浮いた。
沙也「ん?、銀狼君浮いた噂無いのはそっちが良いからなの?」
一太「俺はノーマルだ!」
花「まあ、今の世の中認められては居ますが・・・」
一太の腰に手を回し離れまいとしがみつく葉月。
一太「違う!、俺はノーマル!、だからくっつくなよ」
葉月「ああん、いいじゃない」
真綾「いや今の状況どう見ても銀狼君がアブノーマルな状況なんだけど」
一太「違う俺はノーマル、アブノーマルはこいつ」
立夏「えっ?」
葉月「私、ついてるよ、見てみる?」
立夏、真綾、沙也、萌、花「「「「「えええええええっ」」」」」
と葉月がスカートを捲ると黒の短パンの股間がモッコリとしている。
沙也「えっ、いや、ちょっと!」
葉月「はは、恥ずかしがってる♪」
一太「やめろ」
バシッと葉月の頭をはたく。
葉月「いっちゃんに叩かれた、ぐすん・・・」
一太「その嘘泣きもやめろ」
「ばれた」と舌をかわいく出す葉月。
葉月「まあ、そう言う事なので私は男だし、一太とはいかがわしい関係とは一切ありません」
一太「それにしては俺にくっつきすぎ」
葉月を無理矢理引き剥がす一太。
立夏「ちょっと私達の誤解もあったけどこうして話せたのも何かの縁だからこれからよろしくね葉月君?さん?」
葉月「はは、君でもさんでもでもどっちでも良いよ〜」
立夏「私、峰﨑立夏よろしく」
花「森村花です、よろしくお願いします」
萌「戸田萌、よろしくね」
沙也「和田沙也です、よろしくね」
真綾「鈴木真綾ですよ、よろしく」
一太「まあ、かなり癖があるけど人の嫌がる事は俺以外しないので仲良くしてくれると助かる。」
葉月「ちょっと酷い!」
葉月「さ、色々あったけどそろそろ戻らないとお昼食べ損ねちゃうから教室戻ろう」
沙也「あ、葉月君お昼は?」
葉月「あー、今日はコンビニで買ってきた」
沙也「じゃ、一緒に食べよう」
葉月「良いの?」
立夏、花、真綾、沙也、萌「「「「「良いよー」」」」」
葉月「ありがとう」
満面の笑みの葉月を見た5人が一斉に言った。
立夏、花、真綾、沙也、萌「「「「「その笑顔は反則過ぎる」」」」」
葉月「ん?、何」
真綾がこっそり話かけてきた。
真綾「銀狼君、もし葉月君女だったら付き合ってたんじゃない?」
一太「それは無い」
真綾「どうして?」
一太「もし、葉月が経験してきた事は俺には背負えない、だから葉月の背負ってるモノを下ろしてあげられるか、一緒に持ってあげられる人が出てきたら俺は何があっても応援する」
真綾「ふーん、まあ私も葉月君の事言えないしなぁ」
一太「男装の事?」
鈴木真綾は男装女子で女子に人気のある生徒で、普段男子生徒が着用する制服を着ている為下手な男子よりイケメンでノリが良く身長も男子と同じぐらいで余計に人目を引く生徒。
学校の校則でブレザーのスラック、スカート、ネクタイとワイシャツ、ローファーさえ着用して余程着崩さなければいれば違反にならい。
なので一太も入学式後の夕方に叔母に呼ばれカットしてもたらうっかり寝てしまい銀狼なんて呼ばれる頭にされた。
葉月や鈴木見たいに男子の制服を女生徒が女子の制服を男子生徒が着用してものこの学校では校則違反にはならない。
一太「まあ、さっきも言ったけど無理にとは言わないからたまに話相手になってもらえると従兄弟しては助かるのでお願い。」
真綾「さっき話した感じ悪い子では無さそうだから大丈夫だと思うよ」
一太「そっか、まあ何かあったら言ってくれ」
真綾「わかった」
そして、教室に戻り何故か罰として俺の昼食のサンドイッチが取り上げられた。
花「誤解させた罰です」
と言われたが誤解も何も俺は悪くなのに・・・。
午後の授業が全然集中出来なかったのは言うまでもない。
そして葉月が自分の性別をクラスみんなにカミングアウト?した時に何名かの男子生徒が撃沈されていたのだった。




