第15話2
藤宮君呼び出しされてます。
立夏「にいちゃんつらかしな」
お昼休み弁当を食べ終わり、余った時間をライノベでも読もうかと出した時だった。
僕の所へ来て突然親指でクィッと来るように峯崎さんに促される。
藤宮「な、何かな・・・」
教室の出入り口には森村さん、一ノ瀬君以外の面々が待っていた。
とりあえず僕は言われてついていく事に。
移動中に和田さんから「禊は済んだかい?」と聞かれて思わず「す、済ませてきやした」と返したら、思いっきり笑ってくれた。
皆んなで屋上に移動して何があるかと思ったら、どうやら森村さんが明日誕生日らしくサプライズで祝おうとなっているのだが・・・。
藤宮「いや、僕余り関わって無いよ?」
立夏「細かい事は気にしない」
藤宮「いやいや気にしてよ」
立夏「ダイジョーブ」
藤宮「大丈夫では無いからね?」
やり取りを見ていた鈴木さんがツッコむ。
真綾「あんたら付き合ってんの?」
立夏・藤宮「ないから!」
真綾「あってんじゃん」
萌「それは後で深掘りしていくとしてはなちゃんにサプライズをどうする?」
沙也「そうそう、会場は押さえたけどケーキとかケータリングはどうする?」
葉月「ケータリングはいっちゃんにお願いしようかと思ったんだけど、多分バレると言われたらからもう途中で買って行くしかないかな?」
真綾「だね、一太君にお願い出来るのケーキぐらいかな?」
沙也「いや、出来んのか・・・、凄いな・・・」
萌「プレゼントはどうする?合算する?個別で行く?」
立夏「そこだよね・・・、という訳でアンバサダーの藤宮君!、意見をどうぞ」
藤宮「ここで僕?」
立夏「そう、君に求めてる」
藤宮「求められても・・・、まあ・・・、森村さんの好みが分からないから、なんともだけど・・・、僕ならプレゼントはしないかな・・・」
立夏「どうして?」
藤宮「物より皆んなで何かしてもらったっていう方が嬉しいし、僕は物を貰うと大切にし過ぎて壊れた時のショックが大きいから・・・、それに多分森村さん一ノ瀬君や家族から貰った物に埋もれそうな気がする・・・、うまく言えないけど・・・」
沙也「なるほどね・・・、それもそうかもね・・・」
萌「じゃぁ、プレ無しでパーティーだけして後は二人の時間ってしたほうが良いのかな?」
真綾「それでも良いんじゃない?、早め解散で良いと思う」
葉月「じゃあ、飲み物とケータリングは私達で用意して祝うだけ祝って解散で」
立夏「了解です」
藤宮「この話、僕いる必要あったのかな・・・?」
立夏「さあ?」
藤宮「扱い酷いよ・・・」
沙也「お?夫婦漫才始まる?」
藤宮「始まらないから」
沙也「ちぇ」
藤宮「そう言えば、峯崎さんは和田さんから言ってた事聞いたの?」
立夏「あっ、そうだった」
沙也「ちょっと!、りっちゃん忘れたのに!」
藤宮「お?事情聴取始まる?」
沙也「藤宮君覚えておきなさいよ・・・」
立夏「ねえ、さやっち何があったのさぁ・・・」
沙也「また今度ね・・・」
真綾「藤宮君といつの間にか仲良くなってるね・・・」
葉月「そうだね、いつの間にかだね」
そんなやり取りがあり、サプライズ当日。
僕は普通に帰り支度をして帰ろうとした所にデジャブである。
立夏「にいちゃんつらかしな」
クィッと親指を立ててこっちに来いと促されて結局買い出しのメンバーとされる。
萌「いや〜、助かったよ藤宮君、何気に男の子居ないんだよね〜」
藤宮「え?、葉月君居るんじゃ・・・」
萌「はーちゃんは『男の娘』あって男の子ではないでしょ?」
藤宮「そうだけど・・・・」
沙也「そこは理解してるんだ?」
藤宮「僕は良いと思うけど、って僕荷物持ち?」
立夏「ソダヨ」
藤宮「確かに頼まれればするけど、あの呼び方は心臓に悪い」
立夏「イイジャン、時間アルンデショ?」
藤宮「あるけど・・・、何でカタコトなの?」
立夏「まあちょっと藤宮君の扱いが余りよろしくないな〜って思ってね」
藤宮「カタコト関係ある?」
立夏「無いね」
真綾「やっぱ二人とも付き合ってんの?」
立夏・藤宮「無いから!」
真綾「もうくっついちゃいなよ?、側から見てると息ピッタリだよ?」
立夏「いや、私はそれどころじゃないから・・・」
真綾「まあ、分かるけどね、でもそれとこれとは別じゃないかなっと私は思うけど・・・」
藤宮「峯崎さんバイト忙しいんでしょ?、だったらそっちが優先しても当たり前じゃないの?」
立夏「私のバイトはちょっと複雑な事情があってしてるから・・・」
藤宮「なら僕なんかよりそっちの方が大切なんじゃ・・・」
萌「私は欲張りだから両方取ったけどね」
真綾「私は一緒にいる為に両方取ってるかな」
沙也「私はこれからだけど、やっぱり両方取りたいかな・・・」
藤宮「皆んな、考えがあるんだ・・・」
真綾「りっちゃんは確かに約束もあるけどちょっと考え過ぎかなって思うよ」
立夏「ん〜」
この時僕は答えが出せなかった。
皆んな何かしら悩みは有るのだろうけど、どうしたら良いのか、どうすれば良いのかが答えられないので黙ってしまった。
立夏「とりあえず今日考えない、今日ははなちゃんのサプライズを成功させるのだ!」
真綾「そうだね」
萌「考えるのは後でも出来るし」
沙也「後回しにし過ぎてはダメみたいだけどね」
葉月「私と真綾みたいに突然来る事も有るしね」
立夏「サプライズ成功させよ〜」
こうして僕は勝手に失恋した憧れの娘の誕生日のサプライズパーティーに参加する事になる。
◇
立夏「はなちゃん誕生日おめでとう〜」
「おめでとう〜」とみんなが続く。
花は巧妙に隠され一太の部屋に上がった瞬間にサプライズにビックリして固まっていたが沙也から【本日の主役】タスキを掛けられて我に返る。
花「みなさんありがとうございます」
どんな形でも祝ってくれることが嬉しくて思わず涙ぐむ花、涙ぐむ花に一太の背を押してハグさせる葉月。
一太は花を出し決めて一太の胸で嬉し泣きをする花。
花「毎年、誕生日って母と出来るか出来ないかだったので凄く嬉しいです・・・」
僕は二人が抱き合って森村さんの背中を優しくさする一ノ瀬君の二人を見て、まだ何処か森村さんへの想いが断ち切れて無いのを認識する。
それと同時に自分が一ノ瀬君の代わりとならない事も認識して胸の中が何とも言えない感情が巡っていた。
森村さんへのサプライズは成功し、当初の予定通り時間早めでパーティーは解散となる。
立夏「じゃ、後はお若いお二人で」
一太「お見合いの仲人かよ」
花「最近、りっちゃんのノリが変わってきました・・・」
立夏「そう?」
真綾「確かに変わってきたかも」
沙也「誰かの影響じゃ無い?」
何故か皆僕を見る・・・
藤宮「いや・・・、僕のせい・・・?」
立夏「私をこんな風にした責任取ってよね!」
藤宮「僕巻き込まれたよね?」
立夏「私を助けておいて酷いわ!」
藤宮「助けたのに酷いってどう言う事?」
萌「ほら夫婦漫才始まった」
沙也「これはもう藤宮君が責任持ってりっちゃん送っていってね」
藤宮「まあ、それはするけど・・・」
真綾「お、意外な返事」
立夏「私も意外」
藤宮「二人して・・・、流石にナンパ避けぐらいにはなると思うから言ったんだけど・・・」
沙也「そこで『僕が守るから』と言えないのが藤宮君だね」
藤宮「足止めぐらいは出来るけど、暴力行為は無理ですよ」
萌「まあ、この辺で解散しましょ、若い二人の時間が無くなってしまう」
花「もえちゃん!」
立夏「そうだね、じゃあまた明日ね〜」
こうしてみんなは各々帰路に着く。
が何故か僕は本当に峯崎さんを送る事になった。
次回、ちょっと距離が縮むのかな?




