累計500PV達成記念SS『私の傷を埋めた人』
皆様のおかげで累計500PVを達成(2026/9/29)する事が出来ました。
これも皆様のご愛読のよるものですありがとうございます。
記念として真綾のSSを投稿させていただきます。
このSSに関しては真綾の過去の話となっており、重めの内容となっておりますので
もし、苦手な読者様がいらっしゃいましたら覗いていただかない方がよろしいかもしれません。
(このSSを読まなくても本編には影響ありません)
今回のSSは普段の会話重視を止めて、真綾の過去を掘り下げていますので会話の無い感情部分のみのSSにしてる為に非常に読みにくいかと思われますが、もしご興味がありましたら読んで頂けるとはげみになりますのでよろしくお願いいたします。
夏の晴天、部活が終わり着替えの為に更衣室に向かう途中の渡り廊下、男子の先輩に声を掛けられる。
私は立ち止まり部活の仲間達には先に行って欲しいと伝えて声の主へと振り返る。
7月入ったばかりだが、すでに夏の様子の渡り廊下に少し涼しい風が入る。
私と向き合う先輩、少し照れ臭そうに話し掛けて来る。
私の手を取り、気持ちを伝えれくれた。
微塵も思っていなかった、今までの日常では考えられなかった。
誰かに「好意」を寄せてもらえる事なんて・・・。
少しの時間を置き私は断った。
その後部活の仲間には「デートに誘われたが断った」と言い訳をした。
交際する事が私にとって理解出来なかったし、その後何度か先輩からめげずにアタックされ、絆される形で交際する事にOKをした。
こうして私の中学2年生の夏休みが始まった・・・。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
夏休みが始まり彼はバスケ部、私は陸上部。
気温に配慮して午前中にそれぞれの部活が活動して昼には帰宅する。
私と先輩は人目につかない裏道で待ち合わせをして私にとっては楽しい時間を過ごしていた。
手を繋いで一緒に歩く、それだけでも嬉しくてドキドキして彼に夢中になり始めていた。
7月の終わり、夏休みも三分の一が終わろうかという日、彼に誘われて初めて家を訪れた。
彼は部活も終わりこれから高校受験に突入するのを邪魔しては行けないと思い彼の部屋で勉強とをする事にしたのだが・・・。
その日、彼の家族は彼以外が旅行に出かけて居ないと聞かされたのは彼の部屋でそれぞれの勉強を初めて1時間経った休憩のタイミングだった。
その話を切っ掛けに少しずつ彼の部屋の空気が色付き始めた・・・。
彼が隣に座る、肩が触れ合う距離。
そのまま私の手を握り、二人の間が縮まって行く。
彼の顔が私の顔に近づき、ふと唇が触れる・・・。
その日、彼と何度も唇を重ねた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
誰も居ないアパートの部屋にレースのカーテン越しから入る未だ熱を持った日差し。
ほぼ一人暮らしとなっている部屋に帰って来た。
ついさっきまでの事を思い出して体の芯が熱くなる。
誰かに好意を向けられるそれだけでも私の心が軽くなっている。
それだけで毎日が軽くなり、楽しかった、嬉しかった。
それの毎日が続くと思っていた。
誰も帰らない部屋に居ても先輩を思えば寂しくも無く過ごせた。
たわいもないメッセージのやり取り、部活終わりに学校ですれ違うだけでも。
それだけで毎日が嬉しくてドキドキしていた。
夏休みも終盤に入り先輩と息抜きで街に出かけた。
並んで歩く、手を繋いで歩く、まだ少し照れ臭い。
二人で街を歩き昼の時間になる。
ファストフード店でセットを頼み二人並んで食べる。
食べ終わり、店を出てまた手を繋ぎ並んで歩くとふと先輩が立ち止まる。
歩いている歩道から少し狭まった道、その通りには出入り口が隠れているビルが並ぶ通り。
その場所は知識として知っている。
友達とも話が出る、ネットでも調べればゴロゴロ出てくる場所。
先輩が歩く方向をそちらに向けた・・・。
繋がれたら手を振り払えば逃げられる、でもこの手を離したらと思った瞬間に過ぎる、
誰も居ない部屋、一人で過ごす夜の時間、挨拶をする相手の居ない朝の静けさ。
私は先輩とビルに入口を潜る・・・。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その日私は先輩に自分の初めてを捧げた。
休憩が終わり互いに身支度を整えてビルから出る。
その後の事は余り覚えていない。
下腹部の鈍痛があった事は覚えている。
あんなに一緒にいる事が嬉しかったのが嘘のように一度の行為で求める気持ちが強くなった・・・。
そこ後も先輩と勉強と称して先輩の部屋では何度か肌を重ねた。
夏休みも終わり九月の頭、先輩の受験勉強が本格的にスタートし始めた。
勉強の邪魔になると思い会いたい気持ちを抑えて連絡を減らしていたが用事で街に出かけた時に遠目に見慣れた後ろ姿を見つける。
思わず駆け寄ろうと早足で近づこうとした時に見えたのは私より背の低い可愛らしい女の子。
隣で先輩と腕を組み楽しいそうに歩いている。
その彼女の嬉しそうな表情、柔らかく微笑む彼の顔を見た瞬間に私は足を止めた。
どうやって部屋まで辿り着いたか覚えていない。
気がつくと外は酷い雨がベランダを打ちつけ、部屋には雨音がするだけ、膝を抱えて先輩にメッセージをどうやって送ろうか悩む。
このまま送らなくても、今日の彼女をみてない事にすればまだ先輩と繋がっていられる、そう思うとメッセージを打つ事に躊躇する。
目撃した日から数日経った昼下がり、部活を終えて男子バスケ部の部室の前を通ると中から声が聞こえて来た。
聞き覚えのある声、隣で一緒に笑っていた声、その声が部室から聞こえてくる。
そしてその声から聞いた言葉で私は遊ばれた事を知り、その会話を聴いた直後、涙を堪えその場を離れる。
余りの裏切りの言葉で部屋に戻るまでは覚えていたが気がついたら朝になっていた。
その後直ぐに街で先輩と本命だと聞こえて来た彼女が歩いているのを見かけた、まだ何処か未練があったのか二人を見かけやはり気持ちがグシャグシャになってしまいその場を立ち去ってしまう。
その日を境に先輩のアドレスをブロックし連絡を絶った、今まで伸ばして気に入っていたポニーテールもバッサリ切る。
クラスや部活の仲間にヘアスタイルを余りにも変えた為に色々聞かれたが「気分転換」と答えてそれを通した、先輩と最後に会ったのは先輩を街で見かける前の日に先輩の部屋で抱き合ったのが最後となった。
学年が違えば教室の階が違う。
幸いな事にこちらの連絡しなければ普段は会う事が無いし会わないように避けれる事が出来た。
何度かいない時に覗きに来たみたいだけど、運良く会わないでいたらその内先輩も忙しいらしく学校でも姿を見る事は無くなった。
こうして私の気持ちに区切り付き、なんとかまた前を向うとした3年の四月りっちゃんと一緒のクラスになった事で話す機会が増え、仲良くなれたのが中学に通って良かった事だった。
りっちゃんが私の髪型をセットしたのがきっかけで男装に目覚め、あの一件以来男子達と仲良くなるのが怖くなり怖かった自分が男装により違う世界が見え始め私は夢中で男装を楽しみ始めていつの間にか女子生徒たちに囲まれる事になった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
あの夏休みから一年、私も受験を控えてそれなりに時間を勉強に向けていた、とは言っても両親は帰らずほぼ自分で先生と相談して決めて行き最後はりっちゃんと同じ高校に決めて勉強を頑張っていた。
その後あの先輩の噂が聞こえて来たのは私が受験真っ只中の12月だった。
どうやらあの先輩は高校に入ってからあっちこっちで夜な夜な仲間たちと遊び歩いて、ある女性とトラブルを起こして荒れていると噂を耳にした。
正直もう受験でそれどころでは無かったがやっぱりあの漏れ聞こえた声と笑い声がフラッシュバックする時もあった。
余り頭も良い方では無いがなんとかりっちゃんと同じ高校に合格でき、春から新たな生活を楽しみに相変わらず誰も居ない部屋に帰る毎日だった。
高校に入学してからはりっちゃんと同じクラスになれ、その上新たに三人のクラスメイトと仲良くなれた。
学校にいる間は楽しくこのまま誰も居ない部屋に帰りたく無いと思うほど毎日が充実していた。
ゴールデンウィーク前のある日突然はなちゃんが貧血で倒れてしばらく学校を休む事になった。
心配だったが倒れた時に介抱してくれた人がとても良い人だったと、そのお陰で今は普通に生活は出来ているが念の為休みを取っていると聞いて安心した、が助けたのが同じクラスに銀狼君だった事にも驚いたがはなちゃんが彼に好意を思った時いた時に私はあの夏を思い出した。
暗い部屋に戻り、さっきまでの時間が嘘のように静かな部屋に一人膝を抱えて気持ちを整理する。
もう切れているはずの関係が何故だかまだ心に引っかかっていた。
みんなではなちゃんを応援しようと話していたら、相手に突然金髪美少女が言い寄って来た。
後にその金髪美少女が実は男で彼氏になるなんてこの時は思ってもみなかったが・・・。
ちょっとしたトラブルもあったがなんとかはなちゃんの応援と後押しをしていたんだけど、思い出したく無い顔が突然私の前に現れた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
スマホに知らない人からメッセージが飛んで来た。
偶に中学時代の知り合いがID変わった知らせだと思いつい既読をつけるとあの先輩からだった。
文章から一時の相手をしてらるから連絡をくれと捉えられるメッセージだったので直ぐにブロックしたがそれだけでは済まなかった。
忘れたと、もう大丈夫だと思った心の傷は以外と塞がっていなかったらしい。
あの笑いながら体目的を自慢している話し声が再び頭に聴こえてくる。
駅に向かい歩いていた時に何処か面影の有るが派手な格好し、背格好が大きくなった男が声を掛けてくる。
そうあの先輩だった。
何処から聞いたか私の最寄駅を調べ上げたらしい、目の前にあれ以来会ってなかった私を弄んだ男、体に一瞬で嫌悪感と冷や汗が滲み出てくる。
先輩が私の手を強引に掴み、私を悦ばせてやるから一緒に来いと囁くと体全体に鳥肌が立つ。
掴まれた手をなんとか振り解き駅に向かい走る、後ろを振り向かず走る、目の前に駅のロータリーが見えそこで振り向くと先輩は追いかけては来てなかったが怖さの余り、ロータリーのベンチに腰掛け両手で肩を抱き、雨が降り出しても立ち上がらず落ち着こうとした時だった。
思いもよらない人からの優しい声だった・・・。
その声は私の心を何故か惹きつける。
彼とその場で偶然出会い声を掛けられた事で私の感情は限界に近づいていた・・・。
彼とあの時出会えてなければ私はまだあの夏の事を後悔していていると思う。
彼に話を聞いてもらって、安心してしまい落ち着かないはずの場所で眠気に勝てず寝てしまったが、その後彼の方が私より酷い経験をしてるとは思わなかった。
普段の彼からは想像出来ない程の酷い過去、今だに引きずり夜もまともに寝られない彼、健全な男子とは言えない状態でもそれを見せない。
それを見た瞬間私は彼を抱きしめていた、唇を重ねていた。
何故か引き寄せられ、そして愛おしく思えた。
その後は彼の彼が反応した為、私は彼を抱いた。
酷い経験をした彼が反応してくれた事が嬉しくて肌を重ねた、重ねたいと思った。
次の日は朝から大変な事になってしまったし順番もぐちゃぐちゃになってしまったが今となっては恥ずかしくも良い思い出になって来ている。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ふと目を開けると金髪の大好きで愛しい人が私の胸に顔を埋めてまだ寝息をたてている。
あの日以来ほぼ毎日、彼は私を私は彼をお互いに依存しているのは分かっている。
だけど、私はそれでも良いと思う、彼があの日私の心に残っていた傷を埋めてくれたから。
「おはよう、真綾」
愛しい彼が私の胸から顔を離して嬉しそうに挨拶をする。
私は彼とキスをして・・・。
「おはよう葉月」
私達二人の毎朝の日課だ。
次回は累計1000PV達成でSSを投稿したいと思います。
(別作品の聖盾よりこっちの達成が早かったのは驚きですが・・・)
引き続き1+1=・・・及び聖盾の魔法使い、スローライフが程遠いもよろしくお願いいたします。




