第11話3
問題解決です。
葉月が一太の部屋に行くと5人で泣いている。
葉月「えっと・・・、みんな大丈夫?」
沙也「大丈夫だよー、でも私達まーちゃんに悪い事しちゃってー」
号泣の5人。
真綾「ごめん、葉月、私とどこまで進んでるか全部話しちゃったよー」
葉月に抱き着き号泣する真綾。
葉月「あー、まあ、教えないと、今回は収まんないよね・・・」
真綾の頭を撫でてなだめる葉月。
葉月「僕と真綾の進展を教えた事は怒ってないよ、だから泣き止んでよ・・・真綾」
真綾「うん、ありがとう葉月」
葉月「真綾、僕の事どこまで教えたの?」
真綾「私よりつらいトラウマとしか言ってないよ?、葉月大丈夫?、みんな深くは知らなくても大丈夫だよ?、無理しなくていいんだよ?」
葉月に抱き着いたまま説得をする真綾。
葉月「んー、でも、真綾が居てくれれば、乗り越えられそうだし、なんで僕がこうなったかを教えるにはいいタイミングなのかも」
葉月は普段から女装をしている。
それは過去に襲われて男として襲われた経緯から女性の服を着て女性らしく振舞えば女性に襲われないと思ったからであり、それは今でも抜けてない。
真綾「葉月、本当に言わなくても・・・」
葉月「うん、多分、みんな知りたいと思うんだよ、僕の過去」
涙が収まって来た4人に対し真綾は必死に葉月を止めようとする。
真綾「葉月、本当に本当にやめよ、私これ以上葉月に傷ついて欲しくないからやめよ」
花「まーちゃん、葉月君はそんなにひどいトラウマを抱えてるんですか?」
降りてこない6人の様子見を見に来た一太。
一太「葉月、いいのか?、折角落ち着いてきて改善されてるのに、また戻るかもしれないぞ」
葉月「いっちゃん、もうアメリカでまた出てるんだよ、だからちょっと後退してるんだよ、だからみんなに知ってもらった方がこれ以上後退しないんじゃない?」
一太「まあ、そうだけど・・・」
葉月「それにね真綾が居るから大丈夫だよ」
真綾「葉月・・・」
一太「真綾、葉月は覚悟決めてるみたいだから、言わせてやれ、あとは俺と真綾がフォローすればいいだけだ」
真綾「うん、わかった」
抱き着いていた葉月から離れ手を握る真綾。
真綾「せめて手を握らせて・・・」
葉月「うん、ありがとう」
こうして4人に語られた葉月の過去、生みの母の死、信頼していた人に誘拐され凌辱され、目の前で殺された事、そこから女性恐怖症とPTSDからくる不眠などの症状、それを真綾のおかげで改善の方向に進んだ事、どうして二人が交際に至ったかを4人に知らせた。
葉月の過去がいまだに暗く重くのしかかってるのを知った4人に言葉が無かった。
葉月「りっちゃん、気づいてた?、体育祭のリレーのバトン受け渡し、実は夜あまり寝れてなくて3人に迷惑かけてたんだよね」
立夏「いや、そんな状態で、なんでやろうと思ったの」
葉月「みんなにね、いっちゃんを知って欲しかったんだよ」
一太「まあ、そうだろうなとは思ったんだけど」
葉月「いっちゃん、何時も一匹狼で友達一人も作らないから、周りの大人みんな心配してて、僕だけだったんだよ同世代の知り合い」
一太「当時はカフェで手伝う事が俺にとって一番だったからな」
葉月「僕はさ、いっちゃんとは血がつながってない従兄弟、しかも突然現れて女装した男の子で人が怖くて震えてたんだよ、なんも知らない女装した奴がいきなり、今日から従兄弟だから仲良くしなさいって言われてできないでしょ?」
一太「まあ、確かに・・・」
葉月「ここへ来た当時、母さんですらまだ怖くて、ましてや彩香さんはもう触れもしなかった状態で、なのに何も聞かないでいっちゃんは僕の世話してくれたんだよ、物も投げたし、蹴とばしたし、夜中にいきなりうなされて暴れてる僕を気に掛けてくれたんだよ、何も聞かないで、そこまでしてくれた大切な従兄弟に返したいじゃない、もらった恩を、だから一緒の学校を選んだし、あの時無理やり立候補したんだけど、僕も予想外な事があって」
真綾を見る葉月。
葉月「女の子に触れたんだ、何時もは触ったり触られたりするとちょっと気分が悪くなったり、酷いと蕁麻疹や夜中うなされたりするんだけど、真綾が倒れそうになった時支えたら何ともなかったんだよ」
真綾「そんな頃からだったの?」
葉月「真綾と一緒になった日に駅で出会ったのは偶然だよ?、気にはなってたし、もしかしたら友達にはなりたいなとは思ってたよ」
真綾「そうなんだ、それ以上の関係になっちゃったけど」
花「今は、大分症状の改善があったと聞きましたが、私たちが触れても大丈夫なぐらいなんですか?」
葉月「どうなんだろうね、まだそこは僕も怖くて、出来ないんだ」
花「ああ、無理にとは言いませんし、もしお役に立てるなら協力したいと思っただけですから」
葉月「うん、ありがとう、またできそうなら協力してもらうね」
花「ぜひ、言ってくだいさいね、もちろんまーちゃんには許可もらってからですが」
一太「俺の許可は無くていいのかな?」
花「一太君は従兄弟のトラウマ改善に、彼女が触られるぐらいで怒る程度の心の狭い人なんですか?」
一太「葉月ならいいけどさ・・・」
立夏「はなちゃんも結構やるね」
萌「だね」
葉月「もうここまで告白したならついでだけど、僕、毎晩真綾と一緒のベッドだからね」
真綾「葉月!、それは言っちゃダメ」
葉月「もう、どうせそのうち聞かれるよ、だったら言ってしまった方があとで聞かれないからいいんだよ」
真綾「そうだけど・・・」
葉月「ごめんね、僕の我儘なんだ、真綾にお願いしてる我儘なんだ、真綾と一緒でないと寝られないんだよ、居ないと夜中にうなされて寝られないんだ、だから僕の我儘」
真綾「そんな、私だって葉月が一緒でないと不安で眠りが浅いんだよ?、だから葉月の我儘じゃないよ私も葉月と寝たいから」
立夏「二人は二人で互いに一緒でないとダメって事ですな」
沙也「二人とも、ありがとうね、聞かせてくれて」
葉月「うん、もし、幻滅したりとか嫌だと思ったら言ってね、迷惑かけないようにするから」
萌「そんなことない!、二人の話聞いて、幻滅したとか嫌とかありえない!」
立夏「そうだよ、二人して辛かった事を二人で乗り越えようとしてるのに、私ら何もしらなった人間が非難する事で無いし、迷惑かけてるのウチらじゃん、なのにウチらに気を使うなんてダメだよ」
真綾「ありがとう、これからも友達でいてくれる?」
立夏「当たり前だよ、友達だよ」
沙也「もっと協力するから相談してね、迷惑じゃないよ」
花「そうですよ、私これからまーちゃんに聞きたい事あるんですから友達ですよ」
萌「ダメだよ二人、私達から距離取らないでよ、まだまだみんなで勉強したり遊んだりしようよ」
真綾「みんなありがとう・・・」
紗香「貴方達どうしたの?」
帰って来た紗香が3階に上がって来た。
真綾を抱き締める四人と真綾と手を繋いでいる葉月の困った顔。
葉月「まあ、ちょっと僕と真綾の踏み込んだ話をしたんだよ」
察する紗香。
紗香「とうとうしたのね、まあ話さなくても良かったとは思うけど、話した方が貴方達は良かったかもね」
泣き止まない五人。
紗香「取り敢えずそのまま泣かせておきましょう」
6人を残し下に降りる紗香と一太。
六人が落ち着きを取り戻し降りて来たのはそれから30分は経った頃だった。
真綾は葉月にべったりくっつき、花は一太の手をるないで離そうとしない。
立夏は萌の方を摩り、沙也は下を向いて落ち込んでいる。
紗香「まあ、本人達から事情は聞いてると思うけど、親としては葉月にこんな良い彼女が出来て本当に嬉しいし、スティーブもそこは同じ様に思っているから皆んな安心して」
スティーブ「そうだね、僕は葉月にこんな素敵な可愛い彼女が出来たと聞いてすごく嬉しかったよ、マーヤには僕達の分も葉月との時間を貰ってるから感謝しきれないよ」
葉月「みんな僕は真綾が本当に嫌と言う事はしないから、皆んな安心出来ないと思うけど出来るだけしないと誓うよ」
紗香「さて、所で気になったんだけど」
一太「なに?」
紗香「はなちゃん、そのイヤーカフと指輪、隣の甥っ子から貰ったで良いのかしら?」
照れる二人
一太「俺があげた物だよ」
紗香「イヤーカフは百歩譲って指輪は早すぎない?」
一太「いや、贈るつもりだったから・・・」
紗香「一太って案外独占欲強いわね」
一太「良いじゃないか、それだけ好きなんだから」
今、自分の口から出た言葉が紗香に乗せられたと気がつく一太。
紗香「はなちゃん、言わせたわよ、はっきりはなちゃんが好きって」
花「恥ずかしいですよ紗香さん」
紗香「もう一太の物になったんでしょ、良いじゃない」
一太「言い方!」
紗香「まあ、でも自分の物アピールはしておいて損は無いわよ、出ないとこれからはなちゃんに余計な虫が集り始めるから」
一太「それもあってあげたんだよ」
紗香「そうなの?」
花「もらう時に男避けって言って貰いました」
紗香「意気地なし」
花「あ、でもいずれ本物も来れるって」
皆に冷やかされる一太。
紗香「そこまで決めてんなら良しとする!」
一太「母さん、止めてくれよ」
彩香「いやよ、面白いから」
一太「勘弁してくれ」
彩香「さ、和んだ所で今日はお寿司を取りましょう」
この日は寿司パーティーとなった一ノ瀬家の晩御飯だった。
次回は萌の話です。




